【リバリバ】ブレイブリーバレンタインvol.中の性能
リバリバのスクリプト「ブレイブリーバレンタインvol.中」の性能紹介です。ステータスやスキル性能、スクリプト内容を掲載しています。
目次 (ブレイブリーバレンタインvol.中の性能)
「ブレイブリーバレンタインvol.中」のステータス
レア | SSR | ロール | シューター |
---|---|---|---|
実装日 | 2025年02月12日 |
初期値/最大値 | |||
---|---|---|---|
HP | -/908.2 | 攻撃力 | -/1605.5 |
物理防御 | 0.0 | 特殊防御 | 15.0 |
「ブレイブリーバレンタインvol.中」のスキル
1 | 装備騎士のBLADE発動中の攻撃力が33.00%上昇する |
---|---|
2 | 装備騎士の属性が破壊なら、装備騎士のHPが33.00%上昇する |
3 | 装備騎士の階級がQUEENなら、装備騎士の攻撃力が33.00%上昇する |
1 | 装備騎士のBLADE発動中の攻撃力が16.50%上昇する |
---|---|
2 | 装備騎士の属性が破壊なら、装備騎士のHPが16.50%上昇する |
3 | 装備騎士の階級がQUEENなら、装備騎士の攻撃力が16.50%上昇する |
「ブレイブリーバレンタインvol.中」の内容
「バレンタイン? くだらないな」
ソナタは机に山積みになった書類に目を落としながら呟いた。それは、GARDENの管理業務に必要なデータや報告書で、彼女が目を通さなければならないものだ。
例の食糧庫の一件が謎の解決を迎えたことで、ソナタの業務量は限界を超えていた。
バレンタインなどという非効率的な行事に心を奪われる暇なんてない。効率と結果、それがすべてだ一ー少なくとも彼女はそう思っていた。
「ソナタちゃん、差し入れですよぉ♪」
目の前に置かれたのは、明らかに不格好なチョコ。
手作りなのだろう、市販のものとは明確に異なる何とも言えないハンドメイド感がある。
「ロンドが料理を失敗するなんて珍しいな」
ソナタの執務スペースに音もなく忍び込める人物は早々居ない。ましてやチョコを差し入れようとする人物は、ロンドくらいなものである。
「ロンドさんにも失敗くらいありますよぉ?」
ロンドは微笑むと、ジェスチャーでソナタに試食を促した。仕方なく一口かじる。刹那、ほどよい甘さと風味が、口内に広がり多幸感が全身を包む。
思わずもう一口食べたくなる衝動を押さえながら、ソナタは静かに言った。
「……悪くない」
「でしょ?」ロンドが得意げに笑う。
その無邪気な笑顔を見ていると、なんだか疲れが少し和らいだ気がする。
「あー、ロンドちゃんも同じこと考えてたー?」
次の来訪者はトロイだった。
ロンドと違い、正面から扉を開けての入場である。
多忙に多忙を累乗したような今、訪問者に割いている時間はない、はずだったのだが一ー
「……悪くない」
またしても、トロイの試作チョコを口にしたソナタはいい知れぬ多幸感に身悶えていた。
ほんのりスパイスが効いた新しい味わい。意外なアクセントが食欲を刺激する。
2人とも、多忙に押しつぶされている私を心配してくれているのだろう。それは本当にありがたい。ソナタは口にした甘さ以上に胸に暖かさを感じた。
だが、それゆえに一ー
「いま食べたこれはバレンタインの試作だろう?
どうしてこんなに一生懸命になれる?」
ロンドのチョコも、トロイのも、手が込んでいて、とても自分には真似できない。というより、自分には似合わないとソナタは痛感した。
こんなやり方は自分にはできないのだと。
「いやぁ、せっかく "みんな" にあげるんですから、美味しいほうがいいかなぁ?なんて」
「ロンドちゃんのそれ、友チョコなの?
誰かさんにあげる本命だと思ってたー♪」
「ま、まさかぁ♪
ロンドさんはみんながおいしい!って笑ってくれればそれでいーんですよぉ」
「ふぅーん?」
そんな、他愛もない雑談がソナタの心にひっかかった。
バレンタインという不可思議で非効率な行事の本質に手が届きそうな感覚をおぼえたのだ。
……笑ってくれればいい、か。
最愛の妹、カノンの笑う顔が頭に浮かぶ。
まるで国宝である。永遠に見ていたい。
そして、なぜだか、陛下の笑顔も浮かんだ。
笑ってもらうために、自分にできることーー
ソナタは、カノンのために買っておいた最高級チョコを思い出しながら、無意識のうちに2人問いかけていた。
「……手作りの方が、いいのか?」
ソナタは、自分が言ってしまった言葉に自分で驚いた。
眼の前には、にんまりと微笑むロンドとトロイの顔。
「いや、他意はない!単純な理屈上の考えとして、市販品と手作り品の違いを考察するために一ー」
「はいはい、わかったわかった♪」
トロイはソナタの隣に来客用の椅子を出すと、書類のチェックを手伝い始めた。
「ロンドさんの部屋のキッチンでいいですよね?
材料確保いってきまーす♪」
ロンドは颯爽と部屋を飛び出し、手作りのための材料を購入しに出かけていった。
「ちょっ!2人とも!何を一ー」
「ソナタちゃん、口じゃなくて手を動かす!
はやくしないと手作りする時間なくなっちゃうよ?」
「私は手作りするなんて一言も……!」
「市販品でも、手作りでも、渡したいって気持ちが大事なんだと思うよ」
「…………」
「でも、ソナタちゃんが手作りをがんばりたいならトロイさんは全力で応援するけどなー?」
ソナタは再び、仕事に集中することにした。
2人にもらったチョコのおかげか、頭はさっきよりも冴えていた。
ーー『ブレイブリーバレンタイン vol.中』より抜粋