Tip集
目次
Tip集
ようこそ(1)
聞こえているかね、我が読者。そうだ、キミだ。キミに話しかけている。
といっても、何が何だか…といった感じだろう?
今はそれでいい。ボクの声が聞こえてさえいれば、それでね。
ようこそ(2)
ひとまずキミの沈んでしまった意識が戻るよう、
こちらからは出来うる限りのことをしてみるよ。
なに、心配はいらないさ。いつものことだよ、我が読者。
ようこそ(3)
どうせキミはこの会話も忘れてしまうだろう。
記憶なんてものはそんなもんだな。曖昧であってしかるべきだ。
だが、それでもキミの根底には経験という名の砂塵が積み上がっている。今もなおね。
ようこそ(4)
さて、今キミは目を覚まそうとしている。
崩れてしまった記憶の欠片をはめ合わせて、キミがみる世界を再構築しようとしている。
それはつまり、砂塵から元の岩石を思い出すような作業だ。
相応に時間はかかる。……という言い訳だ。
ようこそ(5)
んん?ローディング中のメッセージで勝手に話しかけるな?という顔をしているな?
別にいいじゃないか、キミとボクの長い付き合いだ
ようこそ(6)
……というか、今のキミはボクが誰かさえわかっていないんだったな。
失敬、これはボクが全面的に悪い。
ふぅーーむ、それでは、そうだな……
楽園
人類が星変を逃れるために建造した人造の異世界。オンラインゲームやメタバースなどの電脳世界とは異なり
肉体と魂の両方が楽園には実在するため『安全かつ自動化された異世界転生』と言える。
総面積は開拓されている部分だけで77億㎢。
現在の総人口は約666億人おり、楽園外を知らずに一生を終える人が大半である。
ようこそ(7)
こういう感じの説明をすればいいか?
とても「らしい」だろう?ふふん♪
では、もう少しだけボクの知識をひけらかしてやろう!
星変
生命を根絶やし文明や文化を絶滅させる自然現象。その様相は多岐に渡り規則性は見られない。
知られているだけで過去に8度の星変があり、その都度人類は滅亡しかけている。
人類史は星変を区切りとして軌道修正を余儀なくされ新しい歴史《軌道人類史》を積み重ねてきた。
物語の舞台は、現代「第九軌道人類史」 より始まる。
GARDEN
8度の星変を乗り越えた人類を裏から支えてきた組織。
不老不死の少年少女からなる騎士団を保有し、神々を名乗る「軌道修正」による星変や、
星を蝕む「魔剣」の侵食から人類を守り続けている。
第九軌道人類史においては人類最後の拠点であり、人類永続の最後の希望である。
ようこそ(8)
……眠そうな顔だな。
いきなり小難しい話ばかり読むとそうなるよな、わかる。
本の虫を自称するボクでさえそうだ。
ようこそ(9)
であれば、少し話をしようか。
聞いているだけで構わないさ。ボクの声が聞こえていることが大事なんだ。
WELCOME
霊子感応デバイス:・・・・・・・・・CONNECTED
一一現在軌道:第九軌道人類史
ーー所在座標:GARDENランヴィリズマ第六層
一ー表情連動ディスプレイ:A8接続
ーー音声認識共鳴:感度良好
最終接続確認・・・・・・・・・・・・
翻訳
このアプリは、作中世界の言語・文化・用語を適宜に現代日本語に翻訳している。
現実世界の何らかに由来をもつ言葉や言い回しが登場した際、それが最も伝わりやすいだろうと
翻訳家たちが頭を捻った結果であると心得てほしい。
重箱の隅をつつくような大人になってはいけない。くれぐれも。
外敵
人類の外敵は神々とは限らない。神々を自称する軌道修正、彼らの手先たる天使、魔剣と魔剣使い、魔剣が生み出す神域に暮らす敵対勢力などなど、人類が勝ち取らねばならない戦いは複雑怪奇に入り組んでいる。
おまたせして
…あれ?もしかして待たせておりますか?
おおっと、これはこれは申し訳ございません!大変恐縮でございます。
現在、本接続は第九軌道人類史GARDENランヴィリズマ第六層に向けて進行しております。
どうかお目覚めの準備を、コードネーム『久条運命』さま。GARDENランヴィリズマに栄光を一ー
物理
浮遊大陸GARDENの物流は、主に軌道エレベーターや空輸ドローンを用いる上下の移動と、
各層にある拠点からの陸路か鉄道からなっている。
土地が有限なGARDENにおいては、倉庫区画の持つ重要性はあまりにも大きい。
探索
魔界には過去の人類史が残した遺跡や、軌道修正や天使の秘密が遺されていることがある。
一部の人類は「庭師《ガーデナー》」と呼ばれ、魔界に降り立ってこれらの危険な調査を進行している。騎士以外にも人類のために戦う人類は多い。
浮遊大陸
GARDENは特殊な技術によって地上はるか上空を不規則な軌道で浮遊している。
また、完全ステルス効果で発見さえも困難である。これは軌道修正や天使の侵攻を防ぐために8つの人類史の技術や文明が総力を上げて取り組んだ結果である。