【リバリバ】リリィのデータベース:幻影美術館ベルギオウム
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幻影美術館ベルギオウム
出現と消失を繰り返し、不定期に、そして毎回異なる場所に現れる神出鬼没の小規模型の神域。
内部に再現されている軌道人類史は情報不足で不明瞭だが、外見から第一、第四、第七あたりが濃厚とされている。
その特徴は、展示されているすべての美術品が何らかの「星遺物('アーティファクト')」であること。
その数は、魔界に出現するたびに1つずつ増えていくらしい。
その来場者は、時間や時空を超えて集められているらしい。
直接内部に忍び込んだ鉉覇たちを除き、来場者として呼び込まれたものは「仮面」をつけた来賓として姿を変えている。
警備などの目的で、内部構造は定期的に変更される。
美術館の内部も神域の一部であるため、神域を作り出した魔剣ヴォールトの意思で、まるで生き物のように構造が変化可能なようだ。そのため、特定の来賓を閉じ込めてしまうこともあるらしい。
鉉覇曰く「入る度に構造の違う美術館」とのこと。
見かたを変えると、星遺物('アーティファクト')を釣り餌にして、集まってきたものを捕食する、食虫植物のような振る舞いを見せる。
こうした一行の考察により、「生物」である可能性が浮上した。
数多の星遺物('アーティファクト')を展示しているが、あくまでも展覧が目的であり、ヴォールト卿はその使用を望んでいない。
それがこの美術館の美学でもあり、星遺物('アーティファクト')という、連鎖起動で何が起こるかわからないものを扱う、専門家としての意見である。
警備システムや金庫の管理を行うコントロールルームが存在する。
当然、厳重に警備されているコントロールルームだが、閉じ込められた鉉覇たちは館内をさまよい、星遺物('アーティファクト')による攻撃をうけながらもひっそりとコントロールルームの場所を探しており、ついに煤墨によって掌握された。
地下にある大金庫には、展示されていない膨大な量の星遺物('アーティファクト')が安置されている。その防衛はベルギオルムの中でも最大級のもので、物理・科学・魔術・呪術などあらゆる技術が用いられている。
その多重結界性は、まるで GARDEN の天空防壁と同様の理屈であるようだ。
ベルギオルムは、生物でいう免疫疾患が起きた際に重要臓器である「金庫の中身」が無事であることを確認するため、そのロックを解除する性質がある。
運命と煤墨の策略でセキュリティシステムは暴走し、これを免疫疾患と捉えたベルギオルムは金庫を解錠してしまった。
その正体は生態星遺物('アーティファクト')。単一で循環する生態系を生み出す超規模型星遺物('アーティファクト')である。
ベルキオルムは、食べた魂を星遺物('アーティファクト')に変換してしまう。つまり、星遺物('アーティファクト')を生み出す星遺物('アーティファクト')である。現実と異界を行き来しながら魂を捕食しては星遺物('アーティファクト')を生み出し、魔界に産み落とすことで星遺物('アーティファクト')を狙う強い魂を捕食する、というシンプルな生態系を持っている。
使い手が捕食された魔剣ヴォールトがベルギオルムに神域を生み出し、腹の中に貯めていた星遺物('アーティファクト')を「美術館の展示品」とすることで、神出鬼没の美術館となった。
なお、強い魂しか口にしないグルメであるらしい。
魔剣ヴォールトが展開した神域は、第四軌道人類史のものであった。
《暴走した展示コーナー》
何らかの理由で暴走をはじめたベルギオルムが、展示エリアに組み込まれたテーマに沿って疑似神域を再現したもの。
神域内神域は不安定であり、ひとつのほころびで位相反転してしまうほど脆弱である。
展示コーナーが走したのは、ミロクが復活したことが原因だった。
鉉覇によるラクリモサの強制使用を契機に、再び異界へと消失した。
星遺物('アーティファクト') 《鶴喰鉉覇》 は展示できなかったが、ルーベリア学会員たちを星遺物('アーティファクト')にしたらしい。