【リバリバ】リリィのデータベース:ミノトの町
1行空き以降は追記または1行空け改行
ミノトの町
異境ミノトにある唯一の町。閉鎖的な僻地 「異境」 と呼ばれるにも関わらず、町は大きく発展している。
その発展は「恋」によるもの。
恋を応援する商品や祈祷など、そういったものによる産業が盛んであるようだ。
売られている商品名に 「恋」 がつくものが多く、 「恋おみくじ」 「恋まんじゅう」 「恋だんご」 「恋茶」 「恋せんべい」 「恋の白い粉」などが販売されている。
リリィと運命は、町人たちが【絶対に恋が叶うお守り】を生産し、闇ルートで販売していると予想した。
子どもが1人もいない。
これだけ恋を産業としているこの町で、子どもが生まれないわけはない。一体この町では何が起きているのだろうか──
ミカグラに「恋」をし、ミカグラの贄となるために何百年も暮らしてきた町だった。
ミカグラに贄を提供し続けるため、自由恋愛が一般的ではない第二軌道人類史において禁忌産業である 「恋」 を生業とし、闇ルートで土地の副産物である 【絶対に恋が叶うお守り】 を流通させ、町を発展させ人口を維持してきた。
一定量の贄を出荷してもなお、 【絶対に恋が叶うお守り】 を手に入れようと秘密裏に人は集まり、一度踏み入れればミノト山の効能でミカグラに恋をしてしまうため、異境ミノトには子どもが生まれずとも人口を維持する方法が揃っていた。
ミノトとは、大昔は「巳餐人」と書いた。蛇の贄となる人、の意味である。つまり、蛇神である神ミノトの生贄の地として使われたことが、ミノトの町のルーツであった。
-