【白猫】リンデ・思い出
ゴッドを持つ天使 リンデ・オルト cv.本渡楓 英雄の魂をスカウトする天使。 待ちくたびれたせいか、淡々としている。 | ||
2016/02/24 |
思い出1
私は全ての人に会ったことがあるわけではないから。あなたもそうでしよ?
かといって全く飛べなくもないんだけど。
思い出2
……はあ……疲れた……
ごめんなさい。私の仕事は、英雄の魂のスカウトなの。
でね。職業柄。<執心のルーン>を持つ不死者の帝王と付き合いがあるんだけど。
最近、いい英雄の魂がないですねー、なんて雑談してたのよ。
もちろん、仕事の合間によ。合間っていうか、お互いのスケジュール確認して、その後だから、仕事終わってから。
ある程度は親しいの。世間話するくらいにはね。だってその方が、お互いに気持ちよく働けるじゃない?
仕事って人生の、まあ半分はどうしても占めちゃうから、気持ちよくやりたいって思ってて。
だから雑談もするし。そこで思いがけないアイディアが浮かぶこともゼロじゃないから。
でね、なんだっけ、そうそう、最近いい英雄の魂がないですよねー、なんでかなー、って言ってて。
そしたら、やっぱり<闇>なんだってね。あのね、驚いたんだけどね。
連中って、魂ごと黒く染めてさて、その魂がもう循環しないようにとかしちゃうんだって。
それは困るよねー、なんて話してて。二人ともね、そういうの、仕事の妨げになるの。
思い出3
まだ成果の出てない段階なのね。だからまあ、自信を持って、『いまナニナニをしてます』って言いづらいところがあって。
じゃあ何してるの、ってなると、自分でも、なんでこんなことやってるんだろうなって部分があって。
だからー、説明しづらくて。ううん、要点をかいつまもうとはしてなくもないんだよ。
私のこと気にしないで、なんか言ってくれていいから。そしたら私も止まるし。
戦争なんだってー。
でもまあ事実、これまでに結構予言してて、結構当たってて、頼りにしちゃってる人多いわけ。
でね、その戦争ってのはね、なんか、魂と、魂の?ぶつかり合いになるって話で。
魂ってなんなのかしらね?ソウルと何が違うのかしら?
……だけどね……
言われた通り、ある館にね。それなりに集めてみたんだけどさ……
いつまで待っても来ないのよ……ゴッドが……
思い出4
「…………」
「…………」
「…………」
「……リンデよ。」
「はい?」
「まだなのか? 聖戦は……?」
「まだみたいですねえ……」
「私がどのくらい待ったと思っているのだ?」
「ところがどっこい、私の方がもっと待っていたりしますよ。」
「そういうことじゃない。」
「仕方ないじゃないですか。ゴッドが来ないんですから。」
「ゴッドが聖戦を告げに来るシステムなのか?」
「そういう話だって聞いてるんですけどねえ。」
「聞きにいけばよくはないか?」
「いやあ……待ちましょうよ。」
「なぜ?」
「聖戦って……戦争ですよ?なんか、言葉上は、厳かな感じ出してますけど、実際は。」
「だが、そのために私たちを呼んだのだろう?」
「そりゃあそうなんですけど。」
「このままではナマってしまう。」
「魂なのに?」
「魂だとてナマりはするさ。」
「ならですね、館を出てって、つーつといった交差点のところにジムがありますから。」
「リンデよ!!!」
「ナマるよりはいいかなって。いいと思うんですよ。」
「それはそうだが……」
「私、最初に言いましたよね?一緒に聖戦を戦い抜きましょうって。」
「聞いた。」
「それまでの間、何をするかは特に指定してなかったので、これは、お互いに自由時間ってことですよね?」
「まあそうだが……」
「いやね、私だってやきもきしてないわけじゃないんですよ?」
でも、どうすることも出来ないじゃないですか。ゴッドが来ないんですから。」
「そうだが……だから、聞いてきてくれはしないか?」
「そこまでするほどのことかなぁ……」
「……リンデよ。」
「はい?」
「少しはやる気出せよ……」
「ないなんて言ってませんよ……ただ、いまは待ちましょうよ……」
「……………………………………………………………………………………………………………………ハァ……」
思い出5
「……………」
「アイヤー?リンデ、今日もボーっとしてるアルかー?」
「あ、クンフーの神様のとこの……」
「ニーハオアルヨロシー。」
「犬の散歩?」
「そうヨ。」
「散歩で館の中に入って来るってどうなの?」
「仕方ないネ。犬には犬の自由があるネ。ワタシはついてくだけヨ。」
「そうねえ……」
「どうしたアルか?」
「私さあ……昔はもっと、こう、熱血じゃなかった?」
「……そうかもアル。
ここ最近はずっとボーっとしてるアルけど、最初はもっとギラギラしてたネ。」
「そうだよねえ……ハァ……」
「ため息つくと幸せ逃げるアルヨ?」
「もう逃げてるわよ……逃げ切ってるわよ……いえ……
最初からなかったわよ……」
「ストップ!」
「え?」
「ネガティプ思考は負のスパイラルね!考えすぎない方がいいアル!」
「だって時間ばっかりあるんだもの……」
「アイヤー!イクナイネ!ちょっと待ってるアル!」
知り合いに頼んで、元気出るワザを使ってもらってくるアルヨー!」
「…………
……犬を置いてっちゃった……」
『わうーん!』
「よしよし――」
<なんと、犬は後ろ足で立ち上がり、左右に揺れ始めた!
まるで――踊っているかのようだ。>
「…………
……ぷっ……!
あっはははははは!」
『くうーん、わんわんわん!』
「あは、あははははははは!ふふ、ふ、ひい、あははは……!」
<何かがツボに入ったのか、リンデは腹を抱えて笑い始めた。>
「ははは! ふふふ、はは、あっはははははははは!
……ふう……
あー、バカみたい。」
思い出6 (友情覚醒)
――この光――
遥か彼方から、私のために差し込んでくるの……?
「…………」
「…………」
「…………」
「……ねえ。」
「なんだ。」
「歌でも歌いましょうか。」
「どうして?」
「少しは退屈しのぎになるじゃない?」
「……いいだろう。
幾千の兵士たちを鼓舞した我が喉を、久方ぶりにうならせてくれようぞ!」
「へ~、そんな特技あったんですね~。」
『わうーーーん!』
…………
……
待ってる間って、何やってても自由よね?
だからいいの。
…………
(……そうか……
この退屈と戦うことこそ、私にとっての聖戦だったのかも……)
(なわきゃないか……)
覚醒絵・覚醒画像
ゴッドは来なかった
その他