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【白猫】リンデ・思い出

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作成者: にゃん
最終更新者: にゃん
ゴッドを持つ天使
リンデ・オルト cv.本渡楓
英雄の魂をスカウトする天使。
待ちくたびれたせいか、淡々としている。
2016/02/24


思い出1



アラ?アンタ、見ない顔ね。

そうでしょうね。

初めましてですもんね。私はアイリス。キャトラと主人公です。

私はリンデ。天使のリンデ。

天使……っていうと、それぞれのカミサマにつかえてるっていうアレだっけ?

そのアレで合ってると思う。私が仕えているのは、ゴッド。

ごっど?

苗字がゴッド。名前は知らない。もしかするとまたないのかも。

そんなことってある?

聞いたことがなかったからって、ないとは限らないと思うわ。

私は全ての人に会ったことがあるわけではないから。あなたもそうでしよ?

ムムム……なんかアンタ、ややめんどくさいわね……

めんどくささは複雑さの表れ。

めんどくさいわホントに。

ゴッドはゴッドの島に住んでいるわ。私有地よ。

ハイハイ。

リンデさんは空が飛べるんですか?

なぜいまその質問?

あ、ごめんなさい。聞かない方がよかったですか?

そういうこともないけど、なんだか、目につきやすい特徴のことを尋ねられたなーって。

めんでーなー。

私の翼は飾り。飾りでもないけど、そんなにめちゃめちゃ飛べるわけでもなくて。

かといって全く飛べなくもないんだけど。

じゃあ飾りじゃないじゃん。

そうかもね。言葉として適切なのは『チャームポイント』かな。

……意味わかって言ってる?

意味はわかってるけど、状況とニュアンスで若干変わるわよね、言葉の意味って。

ぎにゃー!アンタめんどくさーい!

よく言われるわ。



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思い出2



…………

あら?リンデさん、どうしたんですか?

……仕事のことを考えていたの。

仕事? アンタの?

そう。

アンタなにやってるの……

それはね……

……はあ……疲れた……

ごめんなさい。私の仕事は、英雄の魂のスカウトなの。

えーゆーのたましーのスカウト?

わかんないよね。でも、そうなのね。それが私の仕事なわけなの。

でね。職業柄。<執心のルーン>を持つ不死者の帝王と付き合いがあるんだけど。

それで何か疲れたんですか?

ううん、それは関係なくて。彼、いいひとだし。愛妻家だしね。

で?

まあでも、ちょっと関係あるかな?

どっちよ。

どっちだろうね。焦らないで、私も喋りながら頭の中整理してるから。

…………

最近、いい英雄の魂がないですねー、なんて雑談してたのよ。

もちろん、仕事の合間によ。合間っていうか、お互いのスケジュール確認して、その後だから、仕事終わってから。

ある程度は親しいの。世間話するくらいにはね。だってその方が、お互いに気持ちよく働けるじゃない?

仕事って人生の、まあ半分はどうしても占めちゃうから、気持ちよくやりたいって思ってて。

だから雑談もするし。そこで思いがけないアイディアが浮かぶこともゼロじゃないから。

でね、なんだっけ、そうそう、最近いい英雄の魂がないですよねー、なんでかなー、って言ってて。

そしたら、やっぱり<闇>なんだってね。あのね、驚いたんだけどね。

連中って、魂ごと黒く染めてさて、その魂がもう循環しないようにとかしちゃうんだって。

それは困るよねー、なんて話してて。二人ともね、そういうの、仕事の妨げになるの。

……………………

ホンット、困ったもんですよねー、ああいうのって、どういう神経で悪いことしてるんでしょうねえ、なんて話してて――

ぎにゃー!

どうしたの?

アンタ……おしゃべりねっ!

そうでもないよ? 私の同僚に、私よりちょっと年下の天使がいるんだけど、その子なんか――

ぎ、ぎにゃー!



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思い出3



こうしちゃいられないとか言っちゃったりしてね。

また始まった……

そんなこと言わないで。こないだはおしゃべりに付き合ってくれてありがとね。

アンタ話長いのよ。

違うの、あますところなくなの。

はァン?

私の仕事ってね、結構ね、いまその、準備段階っていうかね。

まだ成果の出てない段階なのね。だからまあ、自信を持って、『いまナニナニをしてます』って言いづらいところがあって。

じゃあ何してるの、ってなると、自分でも、なんでこんなことやってるんだろうなって部分があって。

だからー、説明しづらくて。ううん、要点をかいつまもうとはしてなくもないんだよ。

だからなげーっての。

あ! ごめん。ごめんね。そういうときはさ、言っちゃっていいから。

私のこと気にしないで、なんか言ってくれていいから。そしたら私も止まるし。

リンデさんのお仕事のことなんですが……

あっ、うん。仕事ね。仕事っていうか、使命なんだけどね、ホントは。

使命?

そう使命。英雄の魂をスカウトしてそれで何やると思う?

戦争なんだってー。

アラアラぶっそーねー。

ねー。やりたくないよねー。

でもね、私の上司がね、なんか、未来が視えるとか言ってて。

未来が視える?

まゆつばよねー。ほんとなのか疑わしいもんだわって、私も思ってるんだけど

でもまあ事実、これまでに結構予言してて、結構当たってて、頼りにしちゃってる人多いわけ。

でね、その戦争ってのはね、なんか、魂と、魂の?ぶつかり合いになるって話で。

魂ってなんなのかしらね?ソウルと何が違うのかしら?

急に聞かないでよ。知らないよ!

だからさ、そういうことで、使命だし仕事だからさ、英雄の魂を集めてるのよ。

……だけどね……

言われた通り、ある館にね。それなりに集めてみたんだけどさ……

いつまで待っても来ないのよ……ゴッドが……




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思い出4



「…………」

「…………」

「…………」

「……リンデよ。」

「はい?」

「まだなのか? 聖戦は……?」

「まだみたいですねえ……」

「私がどのくらい待ったと思っているのだ?」

「ところがどっこい、私の方がもっと待っていたりしますよ。」

「そういうことじゃない。」

「仕方ないじゃないですか。ゴッドが来ないんですから。」

「ゴッドが聖戦を告げに来るシステムなのか?」

「そういう話だって聞いてるんですけどねえ。」

「聞きにいけばよくはないか?」

「いやあ……待ちましょうよ。」

「なぜ?」

「聖戦って……戦争ですよ?なんか、言葉上は、厳かな感じ出してますけど、実際は。」

「だが、そのために私たちを呼んだのだろう?」

「そりゃあそうなんですけど。」

「このままではナマってしまう。」

「魂なのに?」

「魂だとてナマりはするさ。」

「ならですね、館を出てって、つーつといった交差点のところにジムがありますから。」

「リンデよ!!!」

「ナマるよりはいいかなって。いいと思うんですよ。」

「それはそうだが……」

「私、最初に言いましたよね?一緒に聖戦を戦い抜きましょうって。」

「聞いた。」

「それまでの間、何をするかは特に指定してなかったので、これは、お互いに自由時間ってことですよね?」

「まあそうだが……」

「いやね、私だってやきもきしてないわけじゃないんですよ?」

でも、どうすることも出来ないじゃないですか。ゴッドが来ないんですから。」

「そうだが……だから、聞いてきてくれはしないか?」

「そこまでするほどのことかなぁ……」

「……リンデよ。」

「はい?」

「少しはやる気出せよ……」

「ないなんて言ってませんよ……ただ、いまは待ちましょうよ……」

「……………………………………………………………………………………………………………………ハァ……」



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思い出5




「……………」

「アイヤー?リンデ、今日もボーっとしてるアルかー?」

「あ、クンフーの神様のとこの……」

「ニーハオアルヨロシー。」

「犬の散歩?」

「そうヨ。」

「散歩で館の中に入って来るってどうなの?」

「仕方ないネ。犬には犬の自由があるネ。ワタシはついてくだけヨ。」

「そうねえ……」

「どうしたアルか?」

「私さあ……昔はもっと、こう、熱血じゃなかった?」

「……そうかもアル。

ここ最近はずっとボーっとしてるアルけど、最初はもっとギラギラしてたネ。」

「そうだよねえ……ハァ……」

「ため息つくと幸せ逃げるアルヨ?」

「もう逃げてるわよ……逃げ切ってるわよ……いえ……

最初からなかったわよ……」

「ストップ!」

「え?」

「ネガティプ思考は負のスパイラルね!考えすぎない方がいいアル!」

「だって時間ばっかりあるんだもの……」

「アイヤー!イクナイネ!ちょっと待ってるアル!」

知り合いに頼んで、元気出るワザを使ってもらってくるアルヨー!」



「…………

……犬を置いてっちゃった……」

『わうーん!』

「よしよし――」


<なんと、犬は後ろ足で立ち上がり、左右に揺れ始めた!

まるで――踊っているかのようだ。>


「…………

……ぷっ……!

あっはははははは!」

『くうーん、わんわんわん!』

「あは、あははははははは!ふふ、ふ、ひい、あははは……!」


<何かがツボに入ったのか、リンデは腹を抱えて笑い始めた。>


「ははは! ふふふ、はは、あっはははははははは!

……ふう……

あー、バカみたい。」




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思い出6 (友情覚醒)





――この光――

遥か彼方から、私のために差し込んでくるの……?


「…………」

「…………」

「…………」

「……ねえ。」

「なんだ。」

「歌でも歌いましょうか。」

「どうして?」

「少しは退屈しのぎになるじゃない?」

「……いいだろう。

幾千の兵士たちを鼓舞した我が喉を、久方ぶりにうならせてくれようぞ!」

「へ~、そんな特技あったんですね~。」

『わうーーーん!』



…………

……



また来ました。

また来ましたってアンタ……

だってなんか、まだ全然なんだもん。まだ全然待ちなんで。

待ってる間って、何やってても自由よね?

だからいいの。

ふふ、いつでも歓迎しますよ♪好きなときに遊びに来てくださいね♪

ええ、ありがとう。私、暇を潰すわ。ゴッドが現れ、聖戦を告げるその日まで――

うん、まあよくわからんけど、好きなだけいなさいな。

私の長話にもまた付き合ってね。

ぎにゃー! たまにならね。

ふふふ……

…………


(……そうか……

この退屈と戦うことこそ、私にとっての聖戦だったのかも……)


…………


(なわきゃないか……)



覚醒絵・覚醒画像

ゴッドは来なかった



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その他



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画像説明
リンデリンデ・オルト cv.本渡楓
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リンデ(サマー)リンデ(サマー)

人物紹介
画像詳細
ガレアガレア・アリスイ cv.津田健次郎
けだるげな幸運の管理者。
ぶっきらぼうだが、根は話せる男。
マールマール・アスピシャス cv.種﨑敦美
努力した人間にラッキーを届ける幸運の使い。
言葉にはまだまだ幼さが残る。
リンデリンデ・オルト cv.本渡楓
英雄の魂をスカウトする天使。
待ちくたびれたせいか、淡々としている。
外見年齢21歳。
ルカルカ・フォルティス cv.茜屋日海夏
<守護天使>と呼ばれる天使。
男気にあふれる性格をしている。
サマーソウルサマーソウル cv.粟津 貴嗣
鋼の肉体美を誇る、<夏>を司る天使。
夏を夏らしくすっるために、彼は常に夏。
リスティリスティ・プルヴーン
ルカの部下になった回転羽根の天使。
人をからかって怒らせるが、その真意は……
ヴィレータヴィレータ・パッタレラ
ルカの部下として配属された物静かな天使。
人の<心>を翼として視認できるらしいが……

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