【白猫】ケーシー・思い出
おしゃべりイベントスタッフ ケーシー・アナウンス cv.和氣あず未 仕事熱心なイベントスタッフ。 依頼があればすぐにでも現場に向かう。 | ||
2016/06/22 |
思い出1
こーんにーちはー!あたしはケーシー!よーろしーくねー!
!!
おっと、びっくりさせてごめんよー。いつものノリでボリュームあげあげだった。
こ、こんにちは……さっきのは?
ああ、これね。これは<ルーンメガホン>だよ。声を拡声する道具なんだ。
ついでに耳につけてるのは<ルーンシーバー>っていってね。離れた人と会話ができるんだよ。
おしゃべりな子ね~。
お、ちょうどいいところに猫ちゃんはっけーん。
なによ?
あなたの名前を教えてちょ。
キャトラだけど?
ふんふん、なるほどキャトラちゃん。
あの……
あはは、びっくりした?どうして猫ちゃんの名前がわかったか、だよね?
それはなんとなんと、あたしの身に着けてる道具には動物と会話ができる機能があって――
あ、いえ……キャトラはもともとしゃべれるので……
へっ?
うそでしょ?
ほんとよ。
うわ、ほんとだ……シーバーオフってるのに猫ちゃんの言葉がわかる……
おどろいたかしら?
うんうん! もちもち!こんなに賢い猫ちゃんと会うのはじめてだよ!
ねえねえ! しゃべる以外になんかできないのかなー。たとえばモノマネとかとか~。
ちょ、ちょっと落ちつきなさいって……
――ケーシーさん、どうぞ――
あ、ごめんね猫ちゃん。シーバーに……おほん!
どうぞ。
――キャットフードのチラシが見当たらないのですが?――
2階の廊下に置いてないの?
――いえ、どこにも……――
うーん、しょうがないねー。今からあたしが現場に行くから、先に弁当休憩まわしといてちよ。
さっきから誰と話してるのかな……?
てなことで、ここらでしっけいするね。じゃあーにー。
なんだったのかしら?
思い出2
このあいだは突然どうしちゃったのよ?
お仕事だよ~。後輩くんが困ってたから行かなきゃなるめえってね。
まっ、イベントスタッフの宿命ってやつですかなー。
いべんとすたっふ?
イベント会場に派遣されて、列を整備したり、お客さんを席に案内するお仕事だよ。
ステージの設営撤去の業務もあるんだけど、力仕事だから女の子は基本NGなんだってさー。
給料はそっちのほうがいいんだけどねー。
どんなイベントに派遣されるんですか?
クライアントの方針で、ペット同伴のイベントが多いかな。
だから、動物相手に接客もしなきゃなんだ。この<ルーンメガホン>を使ってワーワーワーってね。
なんだか大変そう……
まあね。あたしの住んでる<イベン島>は観光客も多いしさ。毎日トラブル続きだよ。
たとえばどんな?
うーん、最近だと<星たぬきマーケット>の現場は地獄だったかも……
ほう。
歩く隙間もないくらいお客さんがいっぱいで、どこが列だかわかんないし……
炎天下なのに星たぬきの格好をした女の子がいて倒れちゃうし……
そのあと救護班の一人が突然叫び出したと思ったら号泣しはじめて……もう大混乱……
いろんなひとがいるのね。
ま、そういう出会いもこの仕事の魅力の一つでもあるけどね。
つらくなったりしないの?
たまにはね。でも、あたしにはでっかい夢があるからそれくらい我慢しなきゃ。
夢?
あたし、動物が好きなんだ。特に猫ちゃん。
だからいつか、そんな猫ちゃんたちを集めたイベントを主催できたらなーって思ってるんだよ。
ふむ。それはいいことね。
――ケーシーさん、どうぞ――
おっと、またシーバーが……
ふふ、お仕事がんばってくださいね。
ラジャ!……あ、そだ。
舞台の招待チケットが余ってるんだけど、みんなでどう?
いいんですか?
いいよいいよ。あたし、スタッフとして行くことになっちゃったからさ。
それなら……ありがとうございます。必ず観に行きますね。
思い出3
けっこういるわね、お客さん……
<主人公たちは『劇団びたーちょこれーと』<魔王の積み木>の公演を観にきていた。>
うーん、開演までもうちょっとかかるらしいわね……
それじゃあ物販コーナーに行きましょう。さっきから気になってたの。
…………
……
ただいま場内は大変混み合っております!走ると危険ですー!
あれってケーシーよね?
ちょいとー! 入場列と物販列がごっちゃになってるよ!パーテーションもってきて!
仕事中みたいね……
おもしろそうだからしばらく見てみましょ。
グッズをお求めの方は2列になってお待ちくださーい!
お姉さん、お姉さん!
あ、はい。
出演者に手紙を渡したいんだけど……
受付にプレゼントボックスを用意していますのでそちらのほうへ。
ああそうなんだ。ありがと。
なんで男子トイレが女子トイレになっとるんじゃあああああ!!!
申し訳ございません……本日は女性客が多いので振り替えを……
わしゃあ女子か!わしゃあ女子か!
申し訳ございません!申し訳ございません!
――ケーシーさん、どうぞ――
どうぞ。
――<卓見張り>ってなにやればいいですか?――
お客さんが卓を触らないように見張るんだよ。
――それだけですか?――
うん、それだけ。
――はあ……そうなんですね……――
――ん?――
なに?
――うわあああああああっ!?――
ど、どうしたの!?
――卓が! 卓がドラゴンに変……シッ……――
えっ? なに?シーバー混線してる?
そろそろ時間ね……
席につきましょうか……
思い出4
やっほっほっ、ほー♪
どうしたのケーシー。ごきげんじゃない。
聞いて聞いて!夢がね、叶ったんだよー!
それって猫を集めたイベントを主催するっていう……?
そうそうそう! 奇跡だよねー。
どうしてまたそんなことに?
それが開けてびっくり玉手箱。仕事帰りに誘拐事件に遭遇したのがはじまりでね~。
ゆうかい!?
そんでなんと、あたしが誘拐犯を説得しちゃったの。ほら、あたしってばおしゃべりだから。
おしゃべり関係あるの……?
そんでそんで被害者の父親が大富豪でね。しかも超有名なイベント会場の所有者だったんだよー。
そんでそんでそんで、お礼がしたいっていうからダメもとであたしの夢をチョロっと話したら……
叶っちゃったんだ……
ね、奇跡でしょー♪
それじゃあ、どんなイベントをやるかはもう決めてるんですか?
うん。<キャットレース>をやろうと思ってるんだ~。
猫ってレースできるものなの?
ふつうは無理だけど、あたしなら猫たちを説得できるから。
まあでも、ここからが大変さーね。いざ主催者になったらやること多くてきりきり舞いだよ。
イベントの成功を考えると、スタッフの配置ひとつで神経つかうし……
なにかお手伝いしましょうか?
う~ん、それなら<もぎり>をお願いしよっかな。人手不足で困ってたからさ。
ああでも、それだと配置を組み直さなきゃだね……階段下の案内をローテ要員にして……
ううん、やっぱステージハンドにまわそう……バラシのタイミング早まりそうだし……
…………
そっとしておきましょうか……
ふふ、イベント楽しみにしてますよ。
思い出5
ああ……よもやよもやだよ~……
どうしたのよ浮かない顔して?
それが……<キャットレース>に出場予定の猫が一匹、逃げだしちゃって……
まあなんというか……それは困ったわね。
キャトラ……代わりに出てみたら?
な、なにいってんのよアイリス!?
だってキャトラ、よく走ってるじゃない……けっこう速かったりするし……
そうかもだけど……それとこれとは……
猫ちゃんそれほんと?レースに出てくれるの?
いやよ! アタシのあの走りは突発的なもので斜にかまえてやれるもんじゃないの!
そこをなんとかお願いお願いお願いお願いおねがーい!
なんど頼まれてもダメなもんはダメダメダメー!
お・ね・が――
<ガァァガガガカ………ピーーーー……>
なにこの音……?
う、うそ……ルーンメガホンが……こわれちゃった……
もしかしてアタシのせい?
ううん……そういうわけじゃ……
ん? いまなんか言った?
どうしようねこちゃん……
ああ、あたしね、いつもこれでしゃべってるから……ないとこえが……
なんだか性格までおとなしくなっちゃったわね……
主人公、なんとかならない?
思い出6 (友情覚醒)
うう……まぶしい……この光はいったい……!?
あれ?こえがだんだん……大きく……なっ、なっ……
なってきたよーーーーっ!!!
やかましいわね。
ふふふ、元気になった証拠よ。
ねえねえ、猫ちゃん猫ちゃん。<キャットレース>の件なんだけどさーあ。
だからやんないっては!
優勝者には賞金がでるといっても?
えっ?それって力二カマなんしょくぶんかしら?
うーん、食べきれないくらい?
やるわ! アタシ、レースにでる!!!
やたやた♪
いいのねキャトラ……ほんとうにそれでいいのね……
…………
……
さあ待ちに待った<キャットレース>!そのスタートがいま切られました!
負けないんだからー!
おーっと、いきなり前に出たのはおしゃまな子猫キャトラだ!絶好調の走りでリード!
しかし、そのすぐ後ろからグレイルジャガーのポテトが追いかけてくる!
サーカスで鍛えられた安定感は伊達じゃない!
ちょっとー!?なんで猫じゃないのがまざってんのよー!
レース、盛り上がってるみたいだね。
<もぎり>の手伝いも落ち着いてきたし、私たちも観客席にいきましょうか。
ぎにゃー!!!
まさか! まさかここで先頭を守ってきたキャトラが転倒!最終コーナー直前、予想外の展開だ!
それを尻目に追い込み勢!仕掛ける! 仕掛ける!仕掛けるーっ!!!
くう……これしきのことで……負けるわけにはいかないのよー!
力二カマー!!!
なんと! なんてことでしょう!キャトラが復活いたしました!
カニーーーーッ!
ここぞとばかりに外からキャトラが猛反撃に出る!ゴールまで数100メートルのポテト! 焦る! 焦る!
カマーーーーーーーーーーッ!!!
ゴーーーール!
奇跡……これは奇跡です!誰がこの展開を予想できたでしょうか……
勝ったのはキャトラ!音速の猫足が外裂し、逆転勝利です!
はあはあ……やってやったわ……
うおおおおおおおおっ!
キャトラ……すごい……
<キャットレース>の会場は拍手の渦と異様な熱気に包まれた
いいね……この感じ……夢じゃないんだよね……
ありがとね……みんな……
最高のイベントだったよ♪
主催者の景色
その他
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