カモメ・テニスの思い出
思い出1
帝国軍所属、カモメであります!お願いがあって参りました!
キャトラ航海士!アイリス機関長!主人公船長!
カモメさんいらっしゃい♪
……もはやアタシたち、その呼ばれ方でも自然に反応しちゃうわね……
今日は、海軍のおしごとおやすみですか?
はい! 帝国海軍では体をやすめるのも軍務のうちなのであります!
それじゃアンタも、怪力をふるえなくてうずうずしてるところね?
最近じゃ力自慢ができるような任務なんてありませんよ。
出世すると、現場仕事が減るってことかしらねえ。
はい。たまにはまた、砲弾運びがやりたいくらいです。
ちょうどよかったわ。これ片付けるのてつだって。
ボールマシン、ですか?
アンタの怪力なら楽々はこべちゃうでしょ。
物足りないくらいであります!
***
ありがとうございます。助かりました♪
おやすいごようであります!それで、ですね!実は――
あ、カモメ。帝国海軍でちゃんとがんばってる?
アタシたちはいつも、カモメの活躍を楽しみにしてるのよ。
ありがとうございます!
もう下っ端でもないんだから、いままでよりもしっかりしなきゃだわね。
その通りであります……それなのに先日も前のクセが抜けなくて失敗してしまい――
うんうん、どーしたどーした。
同輩の発言なのに反射的にイエッサーと言ってしまって――
それからそれからー?
カモメさん、自分の<お願い>わすれてる……
思い出2 (LV20)
この間は海軍の話でもりあがりすぎて、自分の用事わすれちゃいましたよ……
そうだわね。
わざとだったんですねっ!ひどいであります!
ここのくるってことは、任務それほど忙しくないんでしょ。
だったらちょっとだけでからか――世間話もいいとおもったのよ。
……『からかう』っていいかけましたよね?
まーまーまー。でどうしたの?テニスやりたいの?
そ、そうであります!そこまで見抜かれていたんですね……
まあ、わざわざテニスコートにくるくらいだしね? で、なんで?
テニスはですね、昔から軍と親密な関係がありまして――
軍艦の甲板の広さを、テニスコートなん面分なんて例えられたりしますし――
さらに帝国軍の基地には娯楽用のテニスコートがあったりして――
だから、なんで?
はい?
なんでアンタがテニスの練習をしようとしてんの?
いま海軍でテニスが流行っておりまして――
純粋に上手くなりたいからであります!
ほんとにそれだけ~?
そ、それだけであります!
それなら海軍の仲間と練習すればいいじゃない?
それはその……
わかりやすく詰まるわね。そういう素直な子供、きらいじゃないわよ。
子供じゃありません!
思い出3 (LV40)
まだアンタがなんでここにテニスの練習しにきてるか聞いてないわ。
理由を言えば、このキャトラコーチが直々に指導してあげるわよ!
キャトラ航海士はテニスもスゴ腕でありますか!
見ての通り、自分じゃテニスはやらないけど――
数々の名選手をここ飛行島から輩出した伝説のコーチよ。
さすがです!飛行島のテニス人口が増えてる原因はそれでしたか!
ちなみにアイリスは伝説のトレーナー。
主人公は伝説のフィジカルコーチだから。
ちょっと……キャトラ。
どうりで動きが違うとおもいました!それでは 越ながら、私の事情を……
ヨッ、まってました!
帝国海軍では娯楽の一環として、ときどき所属軍対抗の競技大会が開かれるんです。
なんかたのしそうですね♪
とんでもありません。かなり本気の戦いで、毎回大変なんですから。
前々回の〈イモの皮剥き大会〉前回の〈砲弾運び大会〉では――
私も代表に選出されて、みごと勝利できたのですが……
両方ともアンタの特技じゃない。
やっぱりたのしそう♪
今大会でチームが勝利すれば史上初の三連覇なんですよ!
なるほどなるほど。つまりそれで、今大会の球技はテニスってことね。
安心しなさいな。さすがに今のアンタの腕じゃ、今回は代表にならないでしょ。
それが……なってしまったんです……
な、なんで!?
理由は……わかりませんっ!
……その顔は……まだなにか隠してるわね。
思い出4 (LV60)
なかなかうまくならないわね。
あんなにがんばっているのに……
う~ん、カモメ、苦手なショットってある?
ドロップッショットが苦手であります。思わず力がはいってしまったりして……
怪力も時には邪魔だわね。
ちなみにドロップショットのコツはね……あ~、どーしようかしら。
もったいぶらずに教えてください!
でもカモメもホントのこと教えてくれないしね~。カ~モメモメモメ~♪
……キャトラ航海士には勝てないのであります……
わかりました。話します。でも子供っぽいとか言わないと約束してください。
子供っぽいわね!
まだなにも言ってません!
先に言っとけば、聞いたあとは抑えられるとおもったから。
……カモメさんはもう一兵卒でもないんだから。子供あつかいしちゃだめよ?
いいんです……けっきょくお父さんのせいですし。
カモメのおとうさんって……
たしか……海事局の局長さんでしたっけ?
おもいだしたわ! お茶会の接待や砲弾運びで昇進したという!
そのお父さんです。最近、テニス大会で出世したという噂も耳にしまして……
アンタのおとうさん多才すぎでしょ!
まさか……その流れでみんな、アンタがテニスをできるもんだと考えて……
気づいた時には代表チームに選出されていました……
……特訓するわよっ!
お願いします!
思い出5 (LV80)
だいぶいい動きをするようになったわね、カモメ。
皆さんのおかげです!
お父さんの才能、引き継いでるのかもしれませんね。
それにしても疑問なのよね。なんで代表、ことわらなかったの?
はじめはそうしようと思いました。でも――
お父さんの歩んだ道だから……私もたどってみようって。
アンタほんとにおとうさんのこと、ダイスキだわね。
そ、そんな風に言わないでください! でも一番尊敬する人です!
会うたびに成長するカモメを、アタシも尊敬してるわ。
ほ、ほんとでありますか!
…………
…………
……………………
……また子供あつかいされたんですね……
(本心かもしれないけど……沈黙がカモメちゃんを傷つけちゃったみたい……)
コートではめそめそしちゃダメよ!
はい!
やるって決めたからには勝ってきなさいな!
はい!
さあ、いってらっしゃい!アタシたちも応援してるわ!
応援してます!
水平線にベストショットです!
思い出6 (覚醒進化) (LV100)
カモメ、おかえりなさい。
テニス大会……どうでした?
皆さんに特訓していただいたおかげで……勝てました!
すごいじゃない。やるわね、カモメ!
あれ……でも少し浮かない顔ですね。
チームは負けてしまったんです。団体戦なので……
それは残念だったわね……おとうさんにも報告したの?
もちろんしました。……そう、聞いてくださいっ!
ど、どうしたのよ。たいそうな剣幕ね。
大会のあと、お父さんとテニスをやってみたんです!
新旧エース対決ってところね。
そんなんじゃないですよ!お父さんったらまともにボールを打ち返せなくて!
アラアラ、年齢かしら。
いいえ。噂の真相を確かめるべく、聞いてみました。
そしたらお父さんはテニス大会で〈勝って〉出世じゃなくて――
〈ボールパーソンとして献身的に大会をサポートして〉出世だったんです!
ズコー!!
アンタ、おとうさんの道だとか言って、ボールパーソンになろうとしてないわよね?
少し考えたのですが――
考えたんかいッ!
お父さんとまったく同じ道じゃなくてもいいですよね!
テニスはプレーしてたほうが絶対に楽しいですし!
もちろんそうよ!その調子でおとうさんを越えちゃいなさいな!
目の前の波はとんでもなく高いですが……いつか超えてみせます!
水平線にベストショット
その他
2016/08/31