【黒ウィズ】シド・ハーロック
シド・ハーロック cv.笠間淳 |
2013/10/11 |
最愛の女性を蘇らせたい――。
狂おしい愛ゆえに”禁忌の術”に手を染めた若き青年。
繰り返される実験はやがて彼の精神を崩壊させたのだった。
バックストーリー
あらゆる実験を繰り返し、考えうる限りの答えを探した。
誰しもが目を背ける禁忌にも手を染め、体はとうに闇に染まっている。
だが、まだ彼の望みは叶わない。
「何故だ……?何が、原因だ……?」
闇に飲まれかけた意識で、彼は今までの実験や儀式を反芻する。
どこで間違った? 何故失敗した? 何が邪魔をしている?
「……違う、違う。この実験は……この儀式は……」
それらひとつひとつを確かめていくにつれ、彼の周囲にはある変化が起きた。
彼のつぶやく実験や儀式の内容は、聞けばそれだけで身の毛もよだつ恐ろしいもの。
それは言霊となり呪詛と成り、辺り一帯を呪いで埋めた。
夜に彷徨う死言たちは、呪いに惹かれてやってくる。
あらゆる世界の、あらゆる死に纏わる者達が。
ふと彼が気づいた時には、闇の眷属たちが彼に頭を垂れている。
闇に潜む者達が集い、シドを長と崇め始めるのに、長い時間は必要なかった。
次の実験までの暇つぶしに、彼は集った死言たちへ忌まわしい物語の数々を語り聞かせる。
それはさらなる呪いを産み、死霊を呼び、やがてさらなる闇を呼ぶ。
いつまでも続くシドの物語は、今晩も死言たちを呼び寄せた。
「さあ、百話目の話をしよう……」
今晩もひとつ、蝋燭が吹き消される。
まだ彼の悪夢は終わらない……
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