茶熊学園2018 Story1
開催日:2018/00/00 |
目次
第4期 茶熊学園開催!
主な登場人物
第1章 三期生、先輩に!
冒険家を育成するための教育機関、
<茶熊学園>――
今日は、四期生の入学式の日である。
yどうした、ルビィ。
l……クク、つえーヤツがいるといいなあオイ。
s……腕の古傷がうずきやがる。とうとう、決戦防壁神具<ブラック・ゴッドバンド>を使う時が来たか……!
まさかお前が、生徒会長になるとはな。
t……はい。私もびっくりしました。
sほら、一期生がこーゆー?になったじゃん?
だからさ、このタイミングで、生徒会も世代交代したほうがいいと思うんだよね。
sいつまでもウチらがのさばっててイイわけ?
道をゆずるってのも大事な仕事だとあたしは思うけど?
sじゃそーゆ一ワケで、ティナ。あとヨロシク~。
t……と、あとを頼まれてしまいまして。
yそれで、副生徒会長は誰が引き継いだんだ?
tあ、副会長はまだ決まっていないんです。ゲオルグさんが迷ってるみたいで。
lしゃあ!ルーキーのツラ、拝みにいこうぜ!
第2章 いざ入学式!
……
…………
新入生のみなさん、この度は、ご入学、誠におめでとうございます。
在校生代表、ティナ・トピア。
新入生代表、アイシャ・アージェント。
lうるせーな!クソッ、なんでオメーが入学してんだよ!
sおいレイン……天使と、悪魔……因縁の関係ってやつか!?かっけーーー!
第3章 新入生の初日
カラスミ組の面々
改めまして、カムイです。みなさんの担任を務めさせていただきます。
守護天使です!学園生活を守るために来ました!
みなさん!どうぞ!仲良くしてくださあぁぁい!
あといっとくが、
俺は学校が大嫌いだ!以上!
これからよろしく頼む。
実はちょっとした手違いで来ちまったんだが、入学したからにはとことん楽しもうと思う。みんな、よろしくな!
精いっぱい頑張ります!よろしくお願いします!
学級委員長
……
…………
……ルカさんは、どうですか?
初日HR、終了
校舎を見て回ってもいいですし、入りたい部活や委員会があれば、見学してみるのもいいでしょう。
みなさん、どうか楽しく、そして有意義な学校生活を送ってください。
僕も精いっぱいサポートさせていただきますから。……では、解散!
……見てろよ、ザーック!
第4章 ふたりのおおかみ
「ジュダさんは、やってみたい部活はあるんですか?」
「……いや、特にないな。お前はどうなんだ?」
「たくさんあるから、まよってて。でも、タローと一緒にできるのがいいな……」
『キャウ~ン?』
「あっ、あらためまして、この子は、弟のタローです!」
『キャンキャン!』
「まだずいぶんと幼いな。」
「はい。人間の姿には、まだなれないんです。」
「どれ、なでてやろう。」
『クゥ~~ン!ハッ、ハッ、ハッ……』
<タローは、ジュダの肩によじ登った。>
「あっ、タロー、ダメだよ!ごめんなさい、ジュダさん。」
「……懐かれてしまったな。」
「お兄ちゃんができたみたいで、うれしいんだと思います。」
『キャウーン!』
「わあ、見てくださいジュダさん!きれいなお花ですね!」
「そうだな。」
「すごいなあ……誰がお手入れしているんだろう。」
「その花たちは、園芸部にいた一期生が植えたものなんですよ。」
「学長せんせい!」
「コヨミさん。あなた、花は好きですか?」
「はい!見るのも育てるのも、だいすきです!」
「それなら、園芸部に入ってみてはいかがでしょう。
コヨミさんがお世話をするなら、花たちもきっとよろこんでくれると思いますよ。」
「えんげいぶ……タロー、はいってみよっか?お花のお世話なら、二人でできるし……」
『キャンキャン!』
「どうやら、決まったようたな。」
「ジュダさんも、いっしょにどうですか?」
「俺も?」
「ジュダさんといっしょなら、きっと楽しいだろうなあっておもうんです!」
『クゥ~ン!』
「タローもそういってます!」
「……園芸部、か。
……土いじりも、悪くないかもな。
それに、一人でこれだけの花を世話するのは大変だろう。」
「わーいわーい!ありがとう、ジュダさん!」
「……ジュダでいい。」
「うん、ジュダにーに!」
第5章 かき鳴らせ!
――軽音部・部室――
「ここが部室か……
……アイツの私物ばっかりだな。持って帰らなかったのかよ……
まあい一や。さっそく始めるか。」
<リアムはギターをアンプにつなぐと、思いのまま演奏を始めた。>
「……久しぶりだからナマってんな。
……つーか、部員、俺しかいねーのか?」
「誰が弾いてんのかと思ったら、あんたか。」
「おっ、姉ちゃん。久しぶりじゃねえか。英雄戦争以来か?」
「つーか、リア公もこのガッコに入ったなんてなー。」
「なあ。軽音部って、部員、いねーのか?」
「一期生のサック以外は、いなかったと思うけど?」
「じゃあライブできねえじゃねーか!
……お前さ、ボーカルとかやる気ねえ?」
「ねー。」
「じゃ、誰か楽器できそうなヤツ紹介してくれよ。」
「んー……知らねーなあ……」
「……もうこうなったら、俺ひとりで全部やるしかねーか……」
「ベースもドラムも?ムリっしょ、そんなの。」
「だよなあ。」
「そーそー。あたし、これ返しにきたんだ。」
「フォークギター?」
「ヒマだからトライしてみたんだけど、やっぱ無理だわ、ギターって。
……あ、これなら、一人でも弾き語りとかできんじゃね?」
「趣昧じゃねーな。」
「ま、一応預けとくから。じゃーなー。」
「……フォーク、か。」
<リアムはおもむろにフォークギターを引き始めた。
「……へっ!
趣味じゃねーな!!」
第6章 部活☆エンジェル
「んーむ、部活かあ。学園生活を守るってことになると……
……風紀委員とかのほうがいいのかしらん?
おや?あの声は……」
「パスちょうだ~い!」
「とうっ!」
「やったー!」
「マールさんってバスケ部だったんですね。」
「お、ルカ~!入学おめでとう!」
「ありがとうございます、先輩!」
「ねえ、部活、もう決めた?」
「それが迷ってましてねえ。」
「じゃあ、ルカもバスケ部に入らない?ルカ、運動神経いいし、きっとむいてると思うな~。」
「バスケ部ですか……」
「ほら、このボールを、あのゴールに入れればいいんだよ。やってみて。」
「なるほど……ポールをゴールにね……
――せぇあいっ!」
<ボールはゴールに弾かれ、あさっての方向に飛んでいった。>
「あちゃー。」
「え……えええ!?」
「ヘヘヘ、わたし、向いてないかもですね。簡単なシュートも決められませんでした。」
「なにいってるの!?今やろうとしたの、ダンクだよ!?」
「だんく?すごいジャンプ力……ルカ、ぜったいバスケ部に入ってよ~!」
…………
……
「ということで、わたしはバスケ部に入った!」
「どうでもいい。」
「なんだよ、つれないなあ!少しは興味持ちなさいよ!
これからは、同じ生徒同士なんだから。……ふふ、うれしいだろお?
一緒に登下校してやってもいいんだぞお?」
「クソ天使が三人もいるとは、このガッコーはどうなってんだ?」
「イヤになってサボるなよ、レイン!」
「うるせー指図するな。いいか、俺はオメーの先輩なんだ。」
「だから?」
「俺と話す時は敬語だ。それから、名前にも先輩をつけろ。」
「なっ!?」
「いってみろオラ。」
「お……おはようございます、レイン先輩。」
「クク……気分いいなあ。」
「……いやー!ぜったい無理ー!」
第7章 ホケンの品格
「……へえ。ディランさんは、三人兄弟なんですね。」
「ああ。本当は、末っ子が入学するはずだったんだ。」
「兄弟がいるのって、なんだかうらやましいです。」
「苦労が絶えないけどな。」
「ディランさんは、部活は決めたんですか?」
「気になってる部活はある。これから体育館の方に行くんだが、お前も来るか?」
「いえ、せっかくですが、まだ少しお散歩したいので。」
「わかった。じゃ、また明日な。」
「それにしても、きれいなキャンパスですね~。
あ……!その腕、どうしました……?」
――
「転んでしまったのですね。手当てをしますから、じっとしていてください。」
「ん……?」
「はい、これで大丈夫です。」
「見事な手際ね。」
「えっ?」
「カズノコ組のメアよ。あなた、新入生ね?」
「はい。ルウシエと申します。」
「迅速かつ的確な処置だったわ。」
「いえ、それほどでも……」
「ねえ、あなた。保健委員会に興味ない?」
「保健委員会?」
「生徒の健康を管理するの。あと、いまみたいにケガの処置をしたり。
いちおう私も保健委員なんだけど、部活が忙しくなってきちゃってね。
それに、そろそろ後輩にまかせたいなと思ってて。新しい人、探してたのよ。」
「わ、私に務まるでしょうか……?」
「その腕なら、きっと大丈夫よ。お願い。あなたがいれば、私も安心できるから。」
(……お会いしたばかりの先輩が、私を頼ってくださるなんて!)
「わかりました!私でよければ、ぜひ!」
「本当!?ありがとう!じゃあ早速、保健室に案内するわ。ついてきて!」
「はいっ!」
第8章 剣の道
<体育館横の剣道場にて――>
「失礼する。」
「……む?貴殿は……」
「いきなりすまない。俺は新入生のディラン。
剣道部の見学に来たんだが、いいだろうか?」
「おお、それはまことですか。もちろんです。好きなだけ見ていってください。」
「ありがとう。」
……
…………
「ハッ!」
「フッ!」
「ラァッ!」
「ヌンッ!」
「…………」
「…………」
「メエェェェェェーーン!」
「甘いッ!」
「……ありがとうございました。」
「ありがとうございました。」
「いやあ、まさか稽古をつけてもらえるとは。」
「経験者ともあらば、お手並みを拝見したくなりますゆえ。」
「修行時代にかじってた程度さ。経験者ってほどじゃない。」
「しかし、筋がいいですな。その動きからして、一通りの武術は心得ているのでは?」
「これでも騎士だったからな。
しかし、あんたも相当な腕前だな。確か、<鬼退治>の一族の末裔だったか。」
「まだまだ未熟者ですよ、私は。」
「……よし、決めた。俺、剣道部に入部するよ!
心・技・体……ここでなら、多くのものが学べそうだ。」
「歓迎いたします、ディラン殿。
ともに剣の道を学び、心身を鍛錬し、自己の研謨に努めて参りましょう。」
「ああ、イサミ先輩!」
第9章 生徒会物語
(入学式の答辞……あれを引き受けたのは失敗だったな。
私としては、できるだけ目立たずに過ごしたいところだが)
「よいしょ、よいしょ……」
「……ん?」
「はあ、すごい書類の量。
これ全部に目を通さなくちゃいけないなんて。シャルロットさんが逃げ出すのもわかる気がする。」
「もし。」
「はい?」
「手伝おう。」
「あ、大丈夫です!私、こう見えても力持ちですから!」
「……そうか。」
「あの、新入生のアイシャさん、ですよね?」
「そういう君は、会長殿だね。」
「ティナでいいですよ。入学式、お疲れさまでした。素晴らしい答辞でした。」
「君の祝辞もね。」
「えへへ…………あ、あの。やっぱり、運ぶの手伝ってもらえませんか?」
「もちろんだとも。」
……
…………
――生徒会室――
「すみません。いろいろと手伝ってもらってしまって。」
「気にしなくていい。」
「えーと、あとは委員会と部活動の活動報告書かな。」
「これだろう?」
「あ、それです!……あれ?なんだか、見やすい?」
「要点となる箇所をひと通りチェックしておいた。」
「ああ、どうりで!ありがとうございます!……って、それだけじゃない?」
「出すきたマネとは思ったが、次回の予算計画について、私なりの所見を記しておいた。
重要性や実績などを考慮し、限りなく合理的で効率的な配分がなされるように計算してある。
予算会議の際は参考にしてくれ。」
「…………」
「……やはり、余計なことをしてしまったかな。」
「い、いえ!アイシャさん、すごいから……」
「なにがだ?」
「この短時間で、すべての委員会と部活動の現状を把握するなんて……」
「このぐらい、なんでもないさ。」
「フフフ……とうとう見つけたぞッ!
自分が安心して副会長を託すことのできる逸材が……」
「君は誰だ?」
「……あ。じ、じじ自分は、その、ゲゲオルグという者だ!」
「ゲゲオルグか。不思議な名だな。」
「この人はゲオルグさん。現副会長です。」
「……アイシャ君!ぜ、ぜひ君に、副会長の座を継いでもらいたいッ!」
「……いったいなんの話だ。」
「生徒会の世代交代か。」
「ゲオルグさん、副会長を誰に引き継いでもらうか、まだ決めてなかったんです。」
「そ、そこで君だ……アイシャ君ッ!君のその能力は、ふ、副会長として……」
「いいかげん、落ち着きたまえ。」
「う……す、すまない。自分は、その……」
「ゲオルグさん、深呼吸しましょう。」
「スー、ハー、スー、ハー……
……後生だ、アイシャ君。君しかいないのだ。」
「アイシャさん。私からもお願いします。正直、いきなり会長の仕事をまかされて、不安でいっぱいだったんです。
でも、あなたがいてくれたらとっても心強いし、安心して生徒会を運営していけます。」
「…………
やれやれ。そんな目で見られたら、断れないな。」
「やったあ!ありがとうございます!」
「そう言ってくれると思っていたぞ!」
「だが一ついっておく。私はあくまで会長の補佐だ。
人前に出るのは君だよ、ティナ。」
「はい!もちろんです!」
「……これからよろしく頼む。」
……
…………
「教師生活一日目はどうでしたか、ソウマ先生。」
「いつもと変わりませんよ。いままでだって教壇に立ってましたし。」
「ですよね~。」
「それで、新入生のほうはどうです?」
「いやー、今年も個性的な生徒が入学してくれましたよ。
学校が嫌いなのに来たって方もいましたしね。」
「はは……それは確かに。」
「明日からが楽しみですよ~。」