【白猫】不具合勇者 Story1
story1
<カルロスの知り合いの弟が作ったダンジョンで、
本来負けるべき戦闘に勝ってしまったソアラたちは――
――進行不能に陥り、ダンジョンから出られなくなっていた!>
k<ツクールーン>で歪んだダンジョンから出る方法は一つ!無理矢理スイッチを作動させ、クリア状態にすることだ!
b(……ん……?)
sがってん承知の餅!要するに、総当たりですな!
kあるいは特定の状態で戦闘をする、などがきっかけになるやもしれん!
kが、法則なぞない!思いついたことをやるしかないのだ!長丁場も覚悟しておけ!
とりあえず進行方向はダンジョンの奥だ!再び奥を目指してもぐっていくぞ!
sせっかく入り口来たのにまたもぐるんすかー。トホホンチョ。
Oそれともう一つ。いまこのダンジョンは、ルールの崩壊した、いわば無秩序の世界です。
何が起こるかわかりません。みなさん、注意してください。
f注意のしようもないですが、なるべく気をつけます。
b(ちょっといいでしょうか?既に何かが歪んでるような気配がします。まずは現状を確認しましょう。)
f賛成です。でもどうやってです?
b(一里眼をやってみます)
fいちりがん?
b(まあ、―里も届かないんですが、モノがいまどういう状態なのか、ある程度客観視するような力です)
sある程度なんすね。
b(完璧な観測なんかありませんよ。さて、ではまずソアラ、あなたから……
ソアラ、勇者、サプジョプトレハン、すばやさ255、ちりょく25、たいりょく……あれ?
なんですかこれ!?あなた、体力と精神力がゼロになってますよ!?)
sこれは面妖な。あたしはこれこのとーりピンピンしてますぞ。
b(そうですよね、おかしいな……表記が狂っているだけでしょうか……?)
sなんのひょーきやねん。
b(そりゃ見る人によっては受け取り方はありますが、ある程度統一しないと不便でしょう?)
sよくわからんこといいますなー。寿命とかもわかっちゃうんすか?
b(そんな怖いの見えませんよ。どこの世界の話ですか)
fでも、体力がゼロというのはちょっと嫌ですね。回復魔法をかけてみましょう。
sファナさん、サンキュっす!
fそーれ。
sほわぁー……
ふぐ!!!
<ソアラは腰から砕けた!>
Oソアラさん!?
sなんか、マッサージの揉み返しがあまりにもものすごくて、逆に動けなくなった、みたいな……
Oわかりやすいたとえです!ファナさん、そうみたいです!
fそうというと?
Oええと、そうですよね。私はなんとなくわかるんですが、狂っているのは表記だけではなく、回復すると判定が戻って戦闘不能になるみたいです。
fまあ……ごめんなさい……
sや、ファナさんはなんも悪くねっす……しかし、立てそうもねっす……
k情けないぞソアラよ!
sそうは言われましても、特訓とかのアレとかじゃないんすもん……理不尽なダメージなもので……
kなぁにぃ~?……しかたあるまい!おぶされ!ソアラよ!
sほほー!ドラゴンライダーだー!
kそう思っていろコンコンチキが!フロアを遷移するぞ!
b(そんなことしてなんになるというのです?)
kだまって見ていろ!
s元気百倍ですぞー!
fまあ、不思議……!
Oあるあるなんです。
b(一里眼
やっぱ体カゼロですね)
fええ、今度は回復しないよう気をつけます!
sぬ?待ってください。今ちょっと何かわかりそうなんで……
……回復するとくらうというなら、逆に……?
story2
<魔のむの群れをやった!>
s思った通りっすー!今のあたしは、回復以外には無敵ですぞー!
kうぬぼれるなっ!それは貴様の実力ではないっ!
f<ツクールーン>の影響力ってすごいんですねえ。結構な遊び道具にもなりそう。
b(ちょっと一里眼しますよ?どうも、私たちの見えないところも歪んできているような気がします)
<ベストリはいい一里眼を動きは読まれていて参りました!>
ソアリアー | ファーナ | オスクロルン | カカルロス |
---|
ベストリフェにん |
---|
b(OH!やっぱりね!)
f何がやっぱりなんです?
(ええと……まあ、ハイ。歪んではいるのですが、スルーすることにします。
別段私たちに害が及ぶわけではありませんから……)
Oなるほど。私たちの行動表記も狂っているわけですね。
b(誰だお前!?)
Oオスクロルですけど?
sオスクロルさんがオっさんに!
Oああ……見た目も狂いましたか。あるあるですね。
b(どうして冷静なんですか!?)
O中身は変わっていませんから。
b(外身がまた変わってますよ!)
Oふむ……つまり、このあたりの範囲に出入りするたびに変化するようですね。
どうですか?
fまあ面白い♪
Oこれだと?
b(まあ……前よりマシですけど!)
Oでは一旦これで。
f私も見た目変わってません?
sいつもどーりですぞ。
f残念。
b(何で遊ぼうとするんです!?)
f私、元々遊びって結構好きなんですね。
b(この状況で、よくそんな余裕がありますよね!)
kそうわめくな神島よ。無駄に体力を消耗するぞ。
b(なんなの!!!)
kなにが。
b(その声、口調、カルロスさんですね!あなたまで見た目が狂ってすか!)
kどうすると言われても、俺の意志ではないしな。
Oまあかわいらしい。その姿で叫べます?
kオラアアアアアア!
……どうだ?
sおお、見た目に左右されぬカルロっさん節。感服いたしましたぞ。
k当然だ!俺の本質は、この熱き魂にある!
fそれでこそですよ♪
kう、うむ……!
sやや?
kどうした?
s増えとりますぞ。
b(一里眼)
(カルロス、まおう、カルロス、まおう、カルロス、まおう……)
(なんか四人いることになってますけど!?)
kなんだとぉお!!!???
まいいか。
b(よかないでしょー!?)
kええい、増えているというのなら、得はあれども害はなかろう!
fあら?
増えたカルロスさんが、戻りの階段を占拠しちゃってます。通れそうにないですね。
b(害あったじゃないですか!)
kファッファッファ!すまんすまん!マンスー!
O増殖すると、こういうことありがちですよね。
sともかく、後ろがダメなら前に進みましょーぞ!
story3
ソファーラ | フトンナ | オフロル | カーテン | |
---|---|---|---|---|
ベッドニイル |
kオラァアアアアアアアアアア!!!
いまんとこ手応えがねえ!出られそうな気がしねーぞぉ!
b(ちょっといいですか!?多分なんですが、いよいよもってワケわかんなくなってません!?)
kワケがなんだ、表記がなんだ!心の眼で見ろ!本質を見抜け!
b(本質ありますコレ!?)
sまあそう騒がずベズトっさん。言葉だけ聞けばもっともなこと言ってますぞ、カルロっさんは。
b(……ん???その口調、ソアラですよね?声が変わってませんか?)
sうほほほー!
b(ちょっと!鳴き声だとわかりづらいでしょ!)
Oこのパターンは珍しいですね。
音声まで変わってしまうのは、あるあるの中でも上級です。
b(あ、オスクロルさんですね!)
f楽しいですな!オスクロルさんの声がカルロっさんになってますぞ!
b(ソアラ、何をのんきなことを!)
fファナです。
b(ズコーツ!悪ノリまでされたらいよいよもって卜っ散らかるんですけどー!?)
kそれだァアア!
b(どれだアアア!?)
k卜っ散らからせるぞ!トっ散らかりの向こう側に光明があるかもしれんっ!
sといいますと?
kここに赤のルーンが19999個ある!
sどこにそんな持っとったんです?
kフードの中とでも思っておけ!ともかくソアラよ!これで荷物をいっぱいにせよ!
sじゃきん!所持品の欄を赤のルーンで一杯にしましたぞ!所持品欄なんつーモンがあればの話ですが。
kよし!そのまま魔物を倒し、赤のルーンをグットせよ!
sすると?
k持ち切れなかったルーンが、さらなる不具合を生み出すかもしれん!
b(どんな理屈ですか!?)
Oたしかに、<ツクールーン>だとそういう処理が行われることも往々にしてありますね。
b(処理ってナニ!!!???)
fということは……オーバーフローしたルーンが、別のアイテムに変化するとか?
b(なんで理解できるんです!?)
f受け入れたいと思ってますから。基本的に、あらゆることを。
b(それにしては飛躍した気もしますけどね!)
sして、別のアイテムをケットしたらばなんとします?
k何かいいものが手に入ればしめたもの!また、そうでないとしても!
そういう行為を繰り返すことで、不具合のほころびは広がっていく!
そこに活路を見出せるかもしれんっ!
sなるほどがってんですな!試してどすこいですぞ!
fあ、ちょうどいいところに。
<0ゴールドをてにいれた!>
fあら?何もしていないのに、消えちゃいましたね?
Oこれは……ここの魔物は、ちゃんと設定されていませんね。
b(設定されていない???)
kあのアンポンタン小僧め!体カゼロの魔物を配置してやかったなァ!!!
b(なんなんですかそれ……)
Oまあこれも、ナシナシよりはあるあるよりのあるあるですから。
b(知りませんけど、でもこれじゃあルーンをケットできませんよ)
kいや!どこかに無事な魔物もいるかもしれん!
b(無事な魔物て)
kソアラよ!まずは生存している魔物を探すのだ!
sうっすぞ!
story4
ソルロス | フアラ | オァナ | カズトリフェニル |
---|---|---|---|
ベスクロル |
<赤のルーンを手に入れた!
所持数N98あ0>
――ウッドソートを手に入れた!
――きのぼうを手に入れた!
―――かぼちゃソートを手に入れた!
――かぼちゃソートはぱんぷきんへるむだった!
やっぴょーん!コレつえー!防御カカンストしますぞ-!
kええいや防具ではない!もっと粘れっ!
sガッテガッテン!
――スタンプ「挨拶」を手に入れた!
――リーダースキル1を手に入れた!
sなんですかなこれは?
kおぞらくシステム系文言だっ!見て見ぬフリをしろっ!
sなるほどあのヘンの事情ですな!
―――ガントチャートを手に入れた!
――りいどみいを手に入れた!
b(りいどみい?)
Oあ!それです!たいていはそれに作成者のメモが書いてます!
強制終了の方法が書いてあることも!
sふむ。コマンド『よむ』
~~~はじめにお読みください。
kあの、つこつけてこんなものばかり仕込みおってからに!
O何が書いてあります?
sツクールーンverl.21で作成。あああああ。メモ。セーブルーム追加。
ああああああとで書く。最新。
kなんじゃアアアアア!!!そりゃアアアアアアアア!!!
s追記。
kあるじゃねえかァアアア!!!
s右下。
f……右下が?
sそれしか書いてないっすなー。
kンだそりゃアアアア!!!
b(あ、キレた)
k奴には説教だ!戻ってからな!
しかし、ヒントはそれだけだ!
望みは薄いが信じるほかない!右下だ!
右下をなんか気にしつつ進め!
sおっすっすー!
b(なんともならなそうな気配がしますネー……)
story5
kオラァアアアア!
何が右下だアアアア!ンなモノただの、方向じゃねえかァアアア!
sおお、咆吟にかけたシャレですな。さすがはわが師。拾えるトコは見逃しませんな。
fなんたかんだで、結構奥まで戻ってさましたね。
……あら?このあたりは、もしかして……
b(えいやー)
ソアラ | ファナ | オスクロル | カルロス |
---|
<あたりには清純な空気が漂っている……>
(ここはまともなようですね)
Oあ、やっぱり。追加されたセープルームですね。
sそんじゃまゆっくりしましょうぞ。セーブルームの定義をあたしは知りませんが。
Oまあ、安全地帯ということで。
fではちょうどいいですし、お弁当にしましょう♪
<一行は一休みし、元気になった。
――しかし――
休息が明けると、そこにカルロスの姿はなかった――>
b(――ハッ!?今何か、さらっととんでもないことが宣言されたような……!?)
sどしたんすかベズトっさん?そろそろ出発ですぞー。
b(いえ、みなさん、聞いてくださ――)
「もたもたしてる暇はねえぜ。
b(お前誰だー!?)
「いくぜ。もたもたしてらんねえぜ。
<――男の名はブロディ。どうやら名のある冒険家のようだが……?>
sおおう。こちらのかたはどなたですかな?
fカルロスさんじゃないですねえ。
Oおそらく、この地点で加入する仲間でしょうね。
b(勝手に加入されても困りますけど!?)
Oいえ、こういった場合、彼の助けがあることで、進行が楽になるのか相場。
言うなれば、ダンジョン作成者から与えられた、お助けキャラです。同行してもらいましょう。
b(お助けキャラ!?何、この人って、魔法生物かなんかですか!?)
Oそういうときもありますし、知り合いに台本を渡して演じてもらってるときもあったりしますけど。
「…………
fこちらの方は……どっちなんでしょう……?
O……さあ……なんとも……
b(キモチワリッ!なーんかキモチワリッ!)
<ブロディは、誰にともなくつぶやいた。>
「今度こそ……!仇を取ってやる……!
<ブロディの妻と娘は、昨夜ここへ迷い込み、帰らぬ人となったのだ……
fそんな事情があったとは……
b(いやおかしいですよね!?昨夜のことなんでしょ!?今度こそって!?)
「コイツさえあれば……!
<ブロディは丸い何かを握りしめ、誰にともなくつぶやいた。>
fあ。それ、もしかして。
Oなるほど、途中加入キャラがキーアイテムを持っているパターンですね。
fお!とゆーことは、ブロディさんと一緒ならば、魔物の親玉さんを正式な手順で倒せるのでは!?
b(の前にちょっといいですか!?)
みなさん、いつの間にか一里眼を使ってません!?)
fはい。
b(ハイて!!!なんで!?)
O技のカテゴリーが共有されたんでしょう。あるあるですよ。
b(ベンリなコトバですネー!)
「そろそろ出発だ。もたもたしてる時間がもったいねえぜ。
sですなー。
fそうですね。行きましょう。
b(いいんですか!?カルロスさんいませんよ!?)
k俺ならいるぞ。
b(えー!?!?!?)
Oおそらく、メッセージは作成したものの、パーティーから外れる処理を入れ忘れたんでしょうね。
kうむ!ゆくぞ!
b(いいんですかコレで……)
「(まあここはひとつ、私と一緒に行けばクリアできますから)
b(よかったー!まともな人だったー!)
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