【白猫】パイレーツシンフォニア Story2
開催日:2019/03/15
登場人物
story
<海賊大王ン・ソウの捨宝>を求め私たちは幻島海域を目指した。
途中、テオドールさんの持つ<壊れルーン>のペンダントが暴走したり――
嵐に巻き込まれたり――謎の大海獣に襲われたり――
まさに彼乱万丈な船旅だった。そして、やっと――
あれだ!あれが目的の島だ!!
この辺は岩礁海域だよ!全員、目を皿にして海を見な!浅瀬があったら、すぐに報告!
よーそろー!
…………
……
ついたわー!!
キャトラちゃん、テンション高いですね。
久しぶりの陸(おか)だからね!
キャト公も海の男が板についてきたじゃねーか。
男じゃないけど、まあ、いろいろ大変だったわ。
この島……
どうしたんだい?
その、少し雰囲気が変わってて……違和感が……
ソウルに気流、海流、およそ<流れ>と呼べるものが総じて無茶苦茶だ。
違和感はそのせいだろうな。
…………
女の子……?
こんなところにどうして?
おい、レオン、どこに行くつもりだ!?
人が住んでるなら連中から話を間くのかてっとり早い。行くぞ、副長!クラウディア!
おい、待て!友好的かどうかも……ああ、もう!
さりげなく私も仲間としてカウントされてる……
カルディナ、どうする?
アタシらは探索の準備してるよ。アンタらにあいつらのことは任せてもいいかい?
オッケー!
…………
……
なんか、すごいところですね。
見たことない生き物がたくさん……
たしかにそうね。
独自の進化を遂げてきたんだろう。危険な動物がいるかもしれない、気をつけ――
のわー!!
副長、なにやってんだよ?
落とし穴だと?
気をつけろ!攻撃される可能性が!
動くな!動けば、この落とし穴に落ちたバカを殺すぞ!
……しかたかねーな。降参だ、好きにしろ。
story
オーダダ、バロバロ!ダッダッダ!
オーダダ、バロバロ!ダッダッダ!
オーダダ、バロバロ!ダッダッダ!
で、これは、いったいどういうことだい?
な、なぜ、君たちまであっさり捕まってるんだ?頼りにしてたのに……
しかたがないだろ。アンタら人質にされたうえ、相手は子供なんだし……
オーダダ、バロバロ!ダッダッダ!
オーダダ、バロバロ!ダッダッダ!
乗っかるな、うっとうしい!君はこの状況を理解してるのか?見ろ、あの大きな鍋を……
人が何人か入りそうですね。そういえば、アオイの島に、ああいうスタイルのお風呂があると聞きました。
人を風呂に入れるために縛ると思うか?
副長、異文化理解は現地の人間と友好関係を築くために重要だぜ?
もういい、めんどくさい。カルディナ、君だけが頼りだ。
風呂だと思えば大丈夫だよ。なあ、キャトラ。
そうね、お風呂よ。お風呂。だから大丈夫。いけるわ、テオドール。
全員現実を直視しろよっ!
風呂じゃねーだろ!煮えたぎってるし!アイリス、主人公、君たちはどう思ってるんだ!?
sお風呂です。
もういいよっ!
どいつもこいつも風呂だとか好き勝手言ってさ!じゃあ、なにか!?一人焦ってる俺かバカなのか!?
よし、捧げものの準備はととのった。誰から行くか?
副長、あれは風呂だ。行け。
俺から行くのはおかしいだろ!このなかで唯一風呂だと認めてないんだぞ!
じゃあ、私が……
それもダメだろ!女の子なんだから!!
じゃあ、アタシね。
キャトラもダメだ!猫なんだし!!
じゃあ、俺だな。
止めるわけねーだろっ!!
空気読めよ!
ここは副長が、じゃあ、俺がって言う流れだろ!お前、そういうところがダメなんだぞ!
ふっざけるな!女性のために死ぬのはかまわないがお前のために死にたくねーよ!
うるさいからお前からだ。
おかしいだろ!なんで俺からなんだ!?こんな死に方、絶対嫌だぁぁぁっ!
暴れるな!みんな、手伝え!
オーダダ、バロバロ!ダッダッダ!
お前まで乗ってんじゃねえ!いい加減にしろ、このクソがあっ!
嫌だぁぁぁぁっ!まだじにだぐなーーい!
よし、狙いどおり、副長が壊れてくれた……さすがは<壊れルーン>、ロープもぶっ壊してくれたな。
でも、副長さんも壊れちゃいましたよ?
島ごと全部ぶっ壊してやるぁぁっ!
あっぶね!的確に俺ばっか狙ってんじゃねー!!
あははははははは!この世界はクソだ!そんな世界なら俺が壊してやるぁ!
みんなでテオドールのことテンパらせることはできたけど……
このあと、どうすれば……
てめっ、ぜってー正気だろ!俺ばっか狙うんじゃねーよ!
このままだとレオンがテオドールにやられちゃうわ!!
壊せ、壊せ、壊せぇぇぇぇっ!全部、ぶっ壊せぇぇぇぇっ!
上等だ!クルーの不平不満を拾いあげるのも船長の仕事だからな!
ぎにゃー!落ち着きなさいよー!
おら、いけ!そこだ!!
なにやってんだ、レオン!俺は明日の朝飯かけてんだぞ!
アンタらもあおってんじゃないわよ!
ま、互いに素手だし、放っておいても大丈夫だろうさ。
カルディナさん、縄、どうしたんですか?
海賊なら短剣の一つや二つ、隠し持ってるもんだよ。
ふぅ、助かりました。
ぶっ壊してやる!
拾いあげてやんよっ!
本当にあの二人、大丈夫なのかしら?周りの連中もあおってるし……
どうだろう……
はあ……しかたがないですね……
私は……いったい、なにを……あれ?全身、痛っ……
やっと正気に戻ったか。
そうか、また私は暴走を……だが、なぜだろう?君に対する怒りの感情が消えてくれない。
こまけーこたーいいんだよ!タイマン張ったらダチだぜ。
いや、なに言ってるんた?ボコボコにされて友情など育まれるわけないだろ?
照れんなって副長。俺はお前のこと、好きだぜ。
わ、私は君のこと嫌いだよ!
「「「…………」」」
こんばんは。ごめんね、いきなり島にやってきて。怖かったよね?
でも、私たちは、あなたたちにひどいことはしないよ、絶対に。
…………
今の、鳥神様の歌だった!
島神様の歌だ!島神様だ!
「「「オーダダ、バロバロ!ダッダッダ!」」」
ずいぶんとご機嫌じゃねーか。よっしゃあ、俺らも踊るぞ!
なんか、うちとけてる?
アタシ、思うんだけど、細かいこと考えないのって大事よね。
そうだね。私たちも一緒に踊ろうか。
テオドールはどうする?
何度も言うが私は海賊ではない。そもそも馴れ合う気など……
「そういうところがダメなんだぞ!
わかったよ!踊るよ!
<こうして島民と海賊たちの夜は更けていく。>
story
<レオンが島の子供たちとどんちゃん騒ぎをしていた時――>
dやーっと!追いついたぜーー!
がははははははは!あの女を追ってれば、<海賊大王の捨宝>にたどり着くと踏んでだが、当たりだったな!
連中、なんか宴会してますぜ。いいな~。
d最後の晩餐ってやつだ。今だけ楽しませてやればいい。
いい風吹いてるぜ。俺様の風見鶏もよく回ってやがる……
野郎ども!小舟の準備だ!夜の闇にまぎれて上陸!俺が合図すっから、そしたらスーパーディート砲
、ぶちこんでやれ!
アイアイサー!
d先生、あっちにも腕の立つ奴がいます。よろしくお願いします。
…………
d先生?聞いてますか?
ヤナギさんはしつこい奴が嫌いだ!
dと、とにかく、よろしく頼みますぜ。
…………
提督、ずっと疑問だったんすけど、あのヤナギさんて何者なんすか?
d昔、俺がまだ海賊として駆け出しだった頃、エドガルドっつー海賊にフルボッコにされたことがある。
あの伝説のっすか?
d悔しかったぜ……だから、俺は強くなろうと思ってよ。近所にある空手道場に通うことにした。
そこで出会ったのがヤナギさんだ。
近所のおっさんってことっすか?
dバカにすんじゃねー。空手のできる近所のおっさんだ。
じゃあ、あのクウってガキは?
d……ん?
……いや、知らねーよ。なんだ、あいつ?
(……この海賊団、大丈夫か?)
オーダダ、バロバロ!ダッダッダ!
オーダダ、バロバロ!ダッダッダ!
おう、兄弟!楽しんでるか!?
アンタたち、海賊ってすごいわね。なんか、あっという問に仲良くなっちゃって……
歌って踊って食って飲んで騒げば瞬間、マプダチよ。
お前らも飲んで歌って、騒げ!明日は明日の風が吹くってな!
dお前らに風が吹くのは、今日、ここまでだぜ!
あ、私を追いかけてきた人!
dソレユイユ!商船団、大幹部!風見鶏のディードたあ、俺様のことだ!
あ?てめーやんのか!?
宴会、邪魔してんじゃねーぞ!
d騒ぐんじゃねー!抵抗したら、お前らの船がどうなるかわかってんのか!?
ポンッ!だ。
チッ……
dおとなしく宝の在処を教えな!なあ、クラウディア、知ってんだろ?
え?知りませんよ、そんなの。
dしらばっくれても無駄だ!お前がン・ソウの血を引いてるってことは知ってんだよ!
…………
そうなの!?
……仮にそうだとしても、宝の在処なんて知りませんよ。
d逆らうんじゃねーぞ。逆らえば、てめーらの船、スーパーティード砲でぶっ壊す!
いや、関係ねーよ、やっちまおうぜ、こいつら。
船を人質に……ひっく!取られてるんだぞ!話を聞いているのかね?君は!
あのな、よく考えろ。俺たちは海賊だ。船が壊されたら、こいつらの船、もらっちまえばいいだろ
「「「…………
それもそうだね。
喧嘩売ってきたの、こいつらだし、倍返しで行くか。
dいやいや、待ちやがれ!落ち着いてよく考えろ!俺様の船、奪えるって決まったわけじゃ……
だから、お前、船長なんだろ?お前、とっ捕まえて人質にしたらオッケーだろ?
dあ……
そもそもっ!ひっく!宴会の邪魔するにゃんて!海賊の風上にも置けん!
「「「やっちまえええええっ!
dこいつら、バカすぎんだろ!!!!合図、あげろー!
「「「させるかああああっ!
みなさん、嵐のような人たちですね……
島神様、俺たちはどうすれば?
あぶないので、離れてましょうねー。
合武グラナドス硫合戦礼法!伍之型ひっく!あれ?俺の剣どこら?ひっく!
死ねぇぇっ!
拾之型!追羅神断い!ひっく!
提督、こいつら、やベーっす!ふざけてるくせに、めちゃつえーっす!
dこういう時のための先生だ!ヤナギさん、出番です!
…………
……
そういや、途中からいませんでしたね。
dせんせぇぇぇぇぇっ!
story
d覚えてやがれえええっ!
よっしゃあ!船、奪い返したぞ!
冲合の船に向けてぶっ放せ!海の藻屑にしてやれえええっ!ひっく!
…………
……
どうやら追っ払えたみたいたね。
俺たちの大勝利だぁぁっ!
「「「うおおおおおおおおおっ!
勝利の宴だぁぁぁぁっ!
アンタたち、まだ騒ぐつもりなの?
当然だ!まだ宴会の途中だったんだぜ?
それもそうですね。歌も途中でしたし。ここは、やっぱり歌いましょう!
「「「ヨーホー!ヨホホー!
wtえ?誰?
油断したな!これがヤナギさんだ!
…………
敵だぁぁぁぁぁっ!
ふん縛ったのはいいが……
眠い!
夜だからな!
こいつら、キャト公の知り合いなんだろ?
そうね。ねえ、船の上ではくわしく聞けなかったけど、アンタたち、なにしてんの?
…………
ヤナギさんの昔の弟子に頼まれて用心棒をしてるんだ。
でも、あいつら、悪い奴らよ?
そうなのか!?どうする!?ヤナギさん!
…………
でんでん太鼓だ。
だそうだ!
意味わからん!
ヤナギさんはでんでん太鼓を探してるんだ!
でんでん太鼓?
ヤナギさんの師匠が大切にしていたんだ。でも、盆栽と一緒に盗まれてしまったんだ。だから、探してるんだ。
要するに用心棒をしながら、そのでんでん太鼓を探してるということですか?
なるほどな!そういうことなのか、ヤナギさん!
うるさい!
やっぱり眠いそうだ!
寝ちゃったわね。
まあ、害はなさそうだけど、敵だったのは事実だしね……
だったら、俺の仲間になれよ、クウ。俺はお前とヤナギさんを気に入った!
私はヤナギさんの弟子だ!仲間にはなれない!
そっか、じゃあ、しかたがねーな。気が変わるまで、縛っとくしかねー。
レオンさんって、けっこー無茶苦茶ですよね……
クウちゃん、大丈夫?
気にするな。私が敵だったのは事実だからな。
宴会の再開だぁぁぁっ!
うるさいっ!
ごめんなさいっ!
story
さあ、野郎ども!お宝を探しに行くよ!
……うぇーい。
昨日は騒がしかったのに、今日はテンション低いわね。
頭が……割れるように痛い。
おいおい、二日酔いか?だらしねーな。
レオンさんは平気なんですか?けっこう飲んでましたよね?
ハッハッハ!今も飲んでっからな!酒を飲み続けたら、二日酔いにはならねー!逆転の発想だな!
一番ダメなやつでしょーが!
ったく……いいから気合入れてくよ!
へ~い……
クラウディア、君は本当に海賊大王の血をひいているのかい?
それらしいことは言ってましたよ。父らしき存在が。
よくある話ですよ。自分を特別だと信じて、夢追いかけて家族を捨てて音信不通。なにかを捨てたがるのって血筋なのかもしれませんねー。
そういう過去のあれそれがありまして、海賊大王にあまりいいイメージないんです。関わりたくないって言うか……
実際、詳しいことも知りませんし……
島神様は、なにを探してるんだ?
なんか、大切なものだそうですよ?誰かか、ここになにかを捨てたそうです。
……それ知ってる。ずーっと昔、島神様みたいな大きい人、たくさん来た。怖かったから、俺たち、隠れてた。
昔って、どれだけ昔なんだい?
わかんない、月と太陽。たくさん回った。それから、みんな大きくならなくなった。
流れ変わって、誰も来なくなった。島、平和になった。島神様のおかげ!
君はいったいいくつなんだい?
百よりたくさん!
いや、長命な種族もいるが、ずっと子供のままだなんて……
昔、大きい人もいた。みんな、小さくなった!オーダダ、バロバロ!ダッダッダ!
つまり……どういうことだ?
断片的な情報からの推察だが……おそらく海賊大王が、この島になにかを捨てたことでこの子たちは子供の姿のままになったのかもしれない。
その昔来た連中が、どこに向かったとか覚えてるかい?
覚えてる!案内する。ついてくる!
…………
……
おはよう!ヤナギさん!
…………
さすがヤナギさんだ!縄を簡単に引きちきったな!
よし、私もやってみよう!
行こう!ヤナギさん!
…………
story
ここだ。ここにある大岩の奥が島神様の家だ。
大きいな。私たちだけで動かせるとは思えない……
この岩は島神様にしか開けられない。島神様、お願いする。
え!?私ですか?そんなこと言われても……
具体的な方法とかわからないのかい?島神様がどうやって岩を開けてたとか。
歌だ!
歌だ、歌だ!
とりあえず歌ってみますね。
違う、それじゃない!別の歌だ!
別の?うーん……あれかな?でもなー、あれはなー……
なにかあるんですか?
アップテンポな曲なんですよ。ただ、歌うと周りの人がエキサイティングな感じになりまして、ママに歌っちゃダメって言われてて……
とりあえず試してみたらいいんじゃねーか?
そうよ、そうよ。とりあえず歌ってみましょうよ。
そこまで言うなら……こほん……
こりゃあ……燃えてくるな!!
おい、レオン、落ちつ……
テオドール!<壊れルーン>か!
ああ、もう!嫌な予感しかしない!
全部ぶっ壊してやるぁぁぁっ!
副長が壊れた!?
壊せ、壊せ、壊せぇぇぇぇぇっ!
岩が壊れた!?
全てぶっ壊せ!なにもかも!まとめて総じてぶっ壊せぇぇ!俺ごと壊せぇぇぇぇっ!
ぎにゃーーーー!クラウディア、歌、ストーップ!
ハッ!あれ?あの岩は?
副長かぶっ壊したぞ。そのルーンの力でな。
そうか。恐ろしい力だな、この<壊れルーン>|よ……
この歌もあぶないですね。あまり歌わないほうがいいかな。
俺は好きだぜ。力が湧いてくるっつーか、叫びたくなる感じがな。
えへへへ……
これで洞窟のなかに入れるね!
行くよ、野郎ども!ここから先はお宝がてんこ盛りだ!
拾え、拾え、拾えぇぇぇぇっ!
story
トラップばかりじゃないかー!
財宝ある遺跡なんざ、どこでもこうさ。
テオドール、アンタ、テンパりすぎよ!も少し、ドッシリかまえなさいな!
フッ……たしかに少々、我を失った瞬間はあったかもしれない。だがね、キャトラ、私は貴族だ。
優雅かつ泰然であれ。それかグラナドス家の家訓だよ、もう二度とトラップで慌てたりしないさ。
副長さんつてかっこつけるの好きですよね。
ぐぬっ……たしかに私か未熟であることは認める。だが、品性というものは己を律することでしか養えない。
身の丈にあった振る舞いしかしないのなら、身の丈以上の人間にはなれないだろ。
たとえ空虚で滑稽だろうと私は貴族としての在り方をこの身に修めなければならないんだ。
それが高貴なる者の務めだからね。
……先はどの発言は失礼しました。テオドールさんはがんばってかっこつけてるんですね。
ま、まあ、とりあえずは、その認識でかまわないよ。少々、引っかかりはするが……
それとレオン、アンタ、そのカバン大きくなりすぎてない?なに入れてるの?
宝らしさものを片っ端から突っ込んでるぜ!
なにかあったっけ?
あったたろ、石とか、寿司桶とか!
全部、ゴミだろ、捨てろ。君のその重さのせいで何度トラップに引っかかったと思ってるんだ?
断る!俺は拾ったもんは絶対捨てねー!
うっ……!
どうしたんだい?
露骨に無駄なものを見ると処分したくなるんですよ。片付け癖というか、脅迫観念と言いますか……
レオンさん、そのリュック、私に捨てさせてもらえませんか?えいや!ってその辺の崖下に……
全力で断る!おい、にじり寄ってくるな!ちょっ!目がこえーぞ!
全てを捨てた海賊大王ね……やっぱり血筋なのかもね……
…………
……
追いかけてくんなー!
だってレオンさんが、無駄なものばかり持ってるから!
行き止まり?
えいやっ!
俺のカバンを投げるな!壊れたらどうすんだ!ん?
なんだこれ?……太鼓?
どうしたんですか?
いや、これが置いてあってよ。
この音……!?ダメです!捨ててください!
ちょっ、こら!
太鼓?
ちょっとー!アンタたち、先に行ったら……
おい、光ってるよ!それ、鳴らすのやめな!
いや、鳴らしてない。これ、勝手に……
逃げてください!
岩の扉!?
チッ!罠か……
レオン!大丈夫なの!?
ああ!俺もクラウディアも無事だ!
他に出口はありそうかい?
わかんねー。とりあえず探ってみる。
こっちは一度引き返すよ。道具持ってきて、この扉、こじ開ける。
おう、任せたぜ!
閉じ込められちゃいましたね。
ま、どうにかなんだろ。ほかに出口あるかもしれねーし、なんかテキトーに調べっか。
でも、トラップとか……
レオンさん、今、なにか押しましたよね?
お前の言葉も俺は拾ってくぜ!
やってやったぜ、みたいな顔しないでくださいよ。それ、絶対トラップですって……
天井、低くなってませんか?
まあ、そういうこともあるわな。ハッハッハ、やっちまったな!吊り天井だ、これ。
どうするんですか!?このままだと死んじゃいますよ!
気合でどうにかする!
どうにもなりませんよ!
こっちだ!
なんか穴があります!
逃げるぞ!
ありがとうございます。助かりました。さすがに死んじゃうかと思いましたよ。
あんたは……
ヤナギさんだ!
俺の頼れる仲間、ヤナギさんとクウ!
ちがう!
いいじゃねーか!あんたら二人も俺と一緒に来いよ。ソレユイユみてーな連中と一緒じゃ、つまんねーぜ?
断る!
ヤナギさんはでんでん太鼓を探してるんだ。なにか知らないか?
それって……
知ってるが、敵には教えられねーな。俺の仲間になるなら教えてやる。
助けてもらったんだから、教えてあげましょうよ。
それはそれ。これはこれだ。感謝はしてるか、それ以上に俺は二人を仲間にしてー。
…………
ヤナギさんが構えた!?やる気なのか、ヤナギさん!
アンタが勝ったらでんでん太鼓のこと、教えてやるよ。俺が勝ったら、仲間になりやがれ!
ならん!
うるせー!お前は俺の仲間にするって俺が決めたんだよ!
story
急いでレオンたちを助けないと!
船に戻って、使えそうなもん、かき集めるよ!
…………
……
d随分と遅かったじゃねえか!
助けて!
d騒ぐんじゃねえっ!おっと、お前らも動けば、このガキがくたばることになるぜ。
外道gs……
dがはははははは!そりゃあ、海賊にとっちゃあ褒め言葉だぜ!
てめえらが持ってる、その太鼓を寄こしゃがれ!そしたらガキどもの命だけは助けてやる。
ただの太鼓だろ?これかなんだというのだ?
dそれは太古の鍵だ!この鍵で開けた扉の先に海賊大王が残した真の宝がある!
太鼓の鍵?
d今、ボケるとこじゃねーだろ!殺すぞ!
太鼓の鍵?
海賊大王は世界の全てを略奪した。それこそ、この世界を滅ぼしかねねー力を持つ物まで手にいれた。
それを使っててめえが世界を牛耳ればよかったのに、惚れた女に骨抜きにされちまってな。
その女と生きてくためにてめえが手にいれたもん、全て捨てたのさ。
<海賊大王の捨宝>を手にいれてどうするつもりだい?
dがはははははは!そんなもん、決まってんだろ?俺様は海賊だぜ?
その力を使って、今度は俺様が世界の全てを奪い尽くしてやる!
ほら、太鼓を渡しな。このガキの首が落ちるところ見たかねーだろ?あ?
…………
カルディナ、渡すんだ。
……ほらよ。
提督!
ひっ!
子供は確保した!反撃だ!
うおおおおおおおっ!
d太鼓を拾えぇぇぇっ!
勝手に鳴りだした!?
ぎにゃー!地震よ!
やっぱつえーな!ぜんぜん当たりゃあしねー!
…………
これは……ヤナギさん、太鼓の音だ!
逃げる!
クラウディア、逃げ――
(クラウディアに岩が――)
うおおおおおおおっ!
story
早くその太鼓を止めなきゃ!
dがははははは!ゲットしたぜぇ!
賊には譲らんさ!合武グラナドス流合戦礼法――
ぐあっ!
<テオドールがふっとばされた!?>
dがはははははは!古文書のとおりだぜ!
テオドール、大丈夫かい!?
ぐっ……あれが鳴った時、体の内側から揺らされるような感覚に襲われた。
dがははははは!この太鼓があれば、ソウルの流れに干渉できるんだよ!
見やがれ、この力を!!
地震!?
島神様がお怒りだ!
dがははははは!手始めにこの島を沈めてやる!
ぎにゃー!どうすればいいのーー!!
アンタは!?
ヤナギさんだ!
dアンタには世話になったよ、先生……いや、世話になってねーな!
…………
ヤナギさんは怒ってるぞ!その太鼓はヤナギさんの師匠のものだ!
なんだ、これは!?うまく……立ってられないぞ!
…………
<みんなが倒れるなか、ヤナギだけが立っている!?>
dなんで立ってられるんだ!?
…………
これが<サンチン>だ!空手の立ち方だ!!
dさすがは俺様が認めた男、ヤナギさん……なら、これはどうだ!!
やめろ!
dやめねーよ!!
ヤナギさんのソウルが……黒く……
あれは……
黒ヤナギさんだ!!
dこの太鼓があれば!こうやって人を操ることもできる!
がははははは!やれ、黒ヤナギさん!こいつら、まとめてやっちまえ!
うるさい!
dえ!?
ごはっ!
<ヤナギが、でんでん太鼓を拾てた。>
さすが黒ヤナギさんだ!
ちょっと!どうして太鼓を鴫らすんだい!?
うるさい!
ちょっと!クウ、ヤナギさん、どうしちゃったの!?
黒ヤナギさんが怒ってるみたいだ……
黒ヤナギさん、やめるんだ!
やめん!