【白猫】嵐を呼ぶサテン Story
2016 9/5 ~ 9/12
目次
登場人物
story
<主人公たちは、チタとともに街の喫茶店へとやってきた。>
ちょマジで、ここのヒーコーはパねぇから。ガチなマメ使ってっから。
ガチなマメって、なんかつよそうね。
雰囲気も、とてもオシャレですね。
だべー?革命軍のパイセンが教えてくれたんよ~♪
ラッシェーーー!!!いいマメ入ってるヨーーー!!!
八百屋か!!
四人でシクヨロ~。
シェッセイ!!テーブルにドッセイ!!
オシャレってなんだろう。
あれ?ちょまって。まってちょうだい。見えたわ。オレ見えちゃったわ。
?
ふい~。紅茶もいいけど、コーヒーも美味しいなあ♪
へいへ~い。おねーさん、一人~?
えっ?うん、そうだけど。
ヤバ。もきゅいわ。もきゅすぎるわコレ。
イルマじゃない。
あれー、みんなー。奇遇だねー。
お?なになに、知り合いなん?
ええ、実はそうなんです。
オレ、チタっつうんで。主人公たちとは、まあマブダチ的な?
そうなんだー!あたし、イルマ。サーカスで芸人やってるの♪
チャンイルウェ~~~イ!
<チタは拳をつき出した。>
……?これは……?
拳と拳をがっちんこするんよ~。ウィ、チャンキャトウィ~。
チタウィ~。
おお!じゃ、イェーーーイ♪
ショ~~~イ!
<ガシッ!>
つーワケで、オレらとヒーコーいいっすか?
ウェ~~~イ!
(順応するのが早い……!)
story2 トラブル
……つーワケで、オレとパイセンの結論としては、『マズいけど光る何かがある』に落ち着いたってワケ。
へえ~、世の中不思議なこともあるんだね~。
すっかり打ち解けてるわねえ。
はいあるよー!!!コーヒーのおかわりあるよー!!!
ハイッ!!!コッチに一杯ッ!!!
ハイハイハイハイハイ~。
ここのマスターさんは個性的ですね……
それなー。見てるだけでエモってくるわ。
あたしがいるサーカス団にもああいう人がいるよ?すっごく面白いの。
マジでか。
<――と、その時。>
ワシは靴の裏のガムか!!!
ガムの方が上等よ!!!
ぐぬぬー!!!
もう知らない!!!あなたなんか知らない!
(喧嘩だ……!どうする!?仲裁する!?)
へいへい、お二人さん。な~にケンカしてるんすか。
!
あんたには関係ないわ!!
首を突っ込んでくるでない!!
ちゃけば、ジブンでよければハナシとか聞いちゃったりしますけど。
若造に何がわかる!!!
マジで。1分、いや30秒でいいんで。コミュらしてくださいよ~。
それに、こんなバイブス上がるサテンでケンカとか、よくないと思っちっゃったりしてるんで。
…………ああもう、わかったわよ。
アザーーース!
…………
……
チタ君、本当にありがとう。おかけで仲直りできたわい。
ウエ~~~イ。
<ガシッ!>
こんな簡単な事に気づかなかったなんて!
ショ~~~イ。
<ガシッ!>
チタ、すご~い!ホントに30秒しかたってないよ!
アンタのこみゅにけーしょん能力……もはや魔法ね……
なんつーかアレだね。とりま、マスターおかわり的な?
ハイハイハイハイハイ~。
story トラブルその2
うわぁ~~~~~~~ん!!
な、なに!?
こ、こら……他の人に迷惑でしょ!
やだやだやだー!!!もっとケーキ食べたいー!!
ダメったらダメ!ケーキは一日一個まで!
あらら……
<子どもは床に寝転がると渾身の力でバタバタしだした。>
ケーキを食べたいのおおおおおおおおおおお!!!
パねぇ。あの子伸びるわ。
(伸びる……?)
ここはあたしの出番ね!
おっ?チャンイル?
キャトラコーチ、ちょっと手伝ってくれる?
え、う、うん。
…………
……
ケーキさああああんん!!まだああああああ!!?
<コロコロコロ……>
うわああああああ………………えっ?
<子どもの目の前に、猫が入るくらいの小さなたこつぼが転がってきた。>
寄ってらっしゃい見てらっしゃい。
いまからご覧いただくのは、世にも奇妙な軟体イルカ少女でございます。
……いるか……?
ぼっちゃん。みっつ数えてくれるかね。
え……うん。
いち、にい――
さーーーん!!スプラーッシュ!
<たこつぼから勢いよくイルマが飛び出した!>
え……ええええええええ!!!
ハーイ♪
すげええええええええええええ!!!
ケーキを我慢してくれたら、お外でもっと見せてあげるよー?
がまんするーーー!!はやく外いこーーー!はやくーーー!!!
いい子だね~♪
…………
……
ふうー!ちょっと疲れたけど、たくさん喜んでくれたよー!
イルマさん、素敵です♪
なんかい見ても飽きないわ~。
べーわ。これはベー。チャンイルのもきゅ度上がりまくりだわ。
ありがと~。……あー、動いたからノドかわいちゃった~。
マスター、コーヒーの――
ハイハイハイハイハイ~。
story4 乱入者たち
ぬめぬめ。
ぬるぬる。
ぬちょぬちょ。
ぬたぬた。
ぬまぬま。
ぬ……ぬ……ぬぅぅぅぅ!!!
<――と、その時。>
全員動くなっ!!
!!
<店へと入ってきた男達は、ナイフの切っ先を客へと向けた!>
大人しくしていれば何もしない。……いいな?
俺達は、この店のコーヒーマメをいただきに来た。
(ご……強盗よ!コーヒーマメの!!)
(お金じゃなくて?)
(この店のコーヒーマメ、そんなに高価なんでしょうか?)
マスター。この袋にマメを詰めろ。全部だ。
テ……テヤンデエ!テヤンデエ!!
おいおい、抵抗する気か?店の客がどうなってもいいのか?
…………ラッセーイ……
(主人公。タイミングをみはからってとっ捕まえるわよ!)
う……うう……ううううう……
うわあああああああん!
ちょ、ちょっと――
おいガキ、うるせえぞ!
うわあああああああん!!こわいよおおおおお!!
<強盗は荒々しい足音を立てながら子どもへ近寄ってゆく――!>
うるせえっつってんだろ!!
ごめんなさい!ごめんなさい!
(やば……!)
…………
story
ちょっと行ってくるわ。
……え?
<刹那、チタは強盗の目の前まで移動した!>
うわっ!!びっくりした!!なんだお前!!
ジブン、チタっつーんすけど。
動くなって言ったろうが!!殺られてえのか!!
<強盗はチタの眉間にナイフを突きつける。しかし、チタは微動だにしない。>
いやなんつーか、マメパクとか斬新すぎないすか?
ウケる。
バカにしてんのか!!
違うんすよ、それが。ジブン、聞きたいんすよね。なんか。
何をだ?
そのマメ愛っつうか、サテンにノリコしたワケ?みたいな?
なんなのよアンタ!……ちょっとイケメンじゃない!!
黙ってろミサエ!!
あ~い。
……フン。肝が据わってやがる。……いいだろう、教えてやる。
俺は、俺はな、コーヒー豆を挽いた時の、あの香りが、もうたまらなく好きなのだ。
色々なマメを、俺は挽いた。一日中、一年中……ゴリゴリゴリゴリ……
あ~、それで、ガチなマメがあるこの店にきた的な?
そう~~だ。この店のマメはガチだ。それで――
魔が差しちゃったのよね~ん。
うわ、それマジでパねえすわ。ガチでリスペクトっすわ。
フン、調子のいい事を言うな。
いやだって、ジブンもヒーコーそこそこ飲みますけど、マメ挽くってヤバくないっすか?
それシャレオツすぎますて。なんか、ジブンにはないもの持ってるっつーか。
ジブンもいつか、おにーさんみたいなマメ挽きになりたいっつーか。
…………お、お前……
なんで、いまならまだ――
ねえ、ちょっと!!
……!? 何だ!?
外に衛兵が集まってきてるわヨォ!!
クソッ!!バレちまったか!!
オッケ。おにーさん、ちょいまちでオナシャス。
……え?
ムムム……チタ、大丈夫かしら……
任せるしかないわ……
チタ、がんばれ!!
story
<ドアが勢いよく開かれ、衛兵が突入してきた!>
マメ強盗ってのはどいつだ!!
衛兵さん、ちょいまち。ちょいまちでオナシャス。
お前か!!お前がマメ強盗なのか!!
それはあたしたちよ~ん。
しょうじき!!
お前ら!!大人しく投降しろ!!
あのっすね、この人たち、実は悪い人じゃないんすよ。
……何だと?
いや、なんつーか、この入らはただのマメ挽きっつーか、マメ、ビッグラブ。的な。
ワケがわからんぞ?……大体、ヤツが手に持ってるナイフは何だ。
まあアレもマメを挽き続けた男のシブさが現われちゃったカンジなんで。
…………
ちょっと!説得が雑すぎじゃない!?)
(いや、あれもきっとチタの作戦だよ!)
(そうなんですか……!?)
…………
……
要するに、彼らなりのパフォーマンスだという訳か?
ウイ。まあアレっすね、ちょっとやりすぎた感はあるっすね。
かわりにジブンが謝るんで。……サーセンっした。
いやいや、それならいいんだ。……それにしても。
君は中々面白い青年だね。今度、飯でも食べながらゆっくり話をしてみたいもんだ。
マジすか!衛兵さんとシーメーとかガチでエモいんすけど!
ウェ~~~イ!
<ガシッ!>
「じゃあ、私たちはこれで。
お、俺は……俺は……!
まあなんつーの?ジブンも昔はアレだったんであんまし偉そうなコトはいえないんすけど……
マメ挽くなら、ジブンの金で買ったヤツの方が挽きがいあるっすよ、絶対。
あと、ダチからもらったマメも。
!!
マスター!
……お……セ、ッセイ!
ヒーコーのマメ、ー袋買っていいっすか?
………………あいよー!
これ、オレのオゴリなんで。
……ありがとう…………そして、すまなかった……心から反省するよ……
ごめんなさあ~い。
チタ、カッコイイー!
……けど!アンタたち!!優しいチタにかわってアタシが説教よ!!
みんな……特に子どもを、あんなにこわがらせて!!今回は見逃してあげるけど……深くふかあ~く反省しなさーい!!
ぎいいいいにゃあああああ!!
うわああああああ!すいませんでしたあああ!!
…………
……
はいおごるよー!!!コーヒーおごるよー!!!
ウエ~~~イ!
ウェ~~~イ!
<ガシッ!>
ショ~~~イ!
ショ~~~イ!
<ガシッ!>
じゃーん!スプラーッシュ!
すげええええええ!!!
なんだかねえ……アレねえ……
コーヒーが、美味しいわね……♪