桑の木
画像
紹介
「七さん、助けて!あたし、もうすぐ死んでしまうわ!」春花の母が、ぶるぶると震えながら道観に跪いていた。
「奥さん、もしご病気で危篤ということでしたら、私にできることは何もございません。早めに李時珍さんのところに行かれたほうがよろしいかと。」
「まだ病気じゃないけど、もうすぐ死ぬのよ!」春花の母は大声で泣き叫んだ。
「奥さん、もし夢で見たことでしたら、周公に聞いたほうがよろしいかと。私は夢のことなぞ、何一つわかりませんゆえ。」
「うちの娘に、呪い殺されてしまうのよ!」
「春花さんにですか?」
「あの子、家の目の前に桑の木なんか植えて、蚕を飼おうとしているのよ!」
「ああ、なるほど。家の前に、『桑の木(そうのき)』を。」
「そういうことよ!わざわざ家の前に桑の木だなんて、家に『葬式(そうしき)』を呼び込もうとしているに決まっているわ!」
「そんなことないですよ。こんなにお身体もお肌もお綺麗でいらっしゃるのは、春花さんが高級な食材ばかりを食べさせてくれている証拠なんじゃないですか。」
「でもあの桑はなんなのよ、縁起が悪くて仕方ないじゃない!切ろうとしても怒ってくるし。」
「ああ、そうでしたか。ではこうしましょう。その桑の木を家の裏手に植え替えるか、桑の木のない新しい家を買ってもらうかのどちらかですね。」
「ううん……木は動かすと死ぬともいうし、そのままにしましょう。ねえ七さん、ご存知かしら、最近太湖の畔で新宅ができてね……」
ステータス
所要材料 | 繁栄度・環境 |
繁栄度5 環境10 |