西泳書院
概要
レア度 | 画像 | マス |
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効果
65
入手方法
イベント
物語
頼小川はまだ幼いころから、功名を立て故郷へ錦を飾ろうと志してきた。数十年間必死に勉学に励み、四書五経のほか、多くの策論も読んだ。彼は、いつか学んだ知識で民を幸せにできると信じていたのだ。幾度か三年を繰り返し、裏庭の桃の花はもう何度咲いたか分からなかったが、頼小川はいまだ役人になれていなかった。彼を見下すような噂話も耳に入ったが、彼は笑って聞かなかったことにしていた。ある日、西泳書院の前を通りかかると、誰かが大声でまわりの人々と議論していた。立ち止まってしばらく聞いてみると、その話は矛盾だらけで、意味もよく分からなかった。そこで、頼小川は間に入り、相手に質問をして、その人の真意を知りたがった。しかし何回か問答を繰り返しているうちに、その人はすっかり彼に感心し、場にいた他の人々も舌を巻いた。それ以来、頼小川は時々書院へ講義をしに行き、村にもその名が知られるようになった。誰もいない時、彼は書院の前にある木を眺め、独り言をこぼした。「みんな書生は勉強しか取り柄が無いと言うが、学問こそ役に立つものだろう?」