太公望の彫像
概要
レア度 | 画像 | マス |
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効果
5010
入手方法
イベント
物語
聡と強は池で釣りをしていた。聡は丁寧に拵えた餌を撒いた。その餌は、粗挽きと細挽き二種類のトウモロコシを混ぜ、蜂蜜を加えて作ったものだ。あまりのいい香りに、魚どころか、聡まで釣られそうだ。聡は素早くウキを調節して餌を釣り針にかけ、慣れた手つきで竿を振った。一匹、二匹、三匹……丸々太ったうまそうな鯉が次々釣り上げられ、桶はすぐいっぱいになった。しかし、どれも聡が釣ったものではない。強は途中で拾った竹竿で、振ったり引いたりと、ぽこぽこ釣れた。聡は自分の高価な釣り道具と強を見比べ、腹を立てた。「強お前、他のとこで釣れよ、俺の餌に近寄るな。」強は頷いて、聡の向かい側に座った。しかし、相変わらず聡の釣果は無いままだった。「なんでお前の餌しか食べないんだよ。初めて釣りするお前に、魚が忖度してるってのか?」強はにっこり笑い、池のそばにある太公望の彫像を指さした。「自らかかる者を待つって言うでしょ?」