観星台
概要
レア度 | 画像 | マス |
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効果
3510
入手方法
イベント
物語
息子に詩の意味を理解してもらうために、珂は虎を連れて、山頂を訪れた。「危楼高さ百尺、手星辰を摘むべし、敢へて高き声で語らず、恐らくは天上の人を驚かさん。李白の詩の心が、今ならわかるだろう。」と、珂は虎に尋ねた。山際の柵に横になった虎は、父の問いに答えず、逆に珂に問いかけた。「父さん、あの星たちには、本当に仙人が住んでいると思いますか?」珂は急いで真面目な顔を作り、小声で言った。「しっ、静かに。おじいさんが上で休んでいるんだ。」虎は驚き、あわてて口を押さえた。そして何十年も経り、虎は、自分が担当した、建てたばかりの観星台の上に立っていた。彼は両手を背中に回し、空を見上げている。夜の星空は、天の川のようにきらめいていた。「父さん、あなたがいる星は、どうして見えないのかな。」老い衰えたゆえか、それとも、空で眠る父親を起こしたくなかったゆえか。虎は、小さな声で呟いた。