停雲山
概要
レア度 | 画像 | マス |
---|---|---|
効果
30
入手方法
ガチャ(山谷)
物語
木木は山奥に住んでおり、書院まで二刻も歩かなければならなかった。吹雪の日にはよく全身ずぶ濡れになり、唇は寒さで真っ青になった。それでも、木木は一度も遅刻をしたことがなかった。山の民で唯一書院に行けたのが彼で、受験のための旅費も、村中協力してかき集めてくれたなけなしの金であった。そして、木木は見事状元合格を果たした。彼は吏部の官職を辞退して故郷に帰り、町の県令として働き始めた。その行動に同期の進士たちは頭をひねったが、木木は説明せず、みんなを故郷に招待した。一行が山のふもとまで来ると、見上げた断崖には、太い蔓がたった一本だけ垂れ下がっており、そこに太い麻縄がくくりつけられていた。木木は蔓を撫でながら、「これが俺たちが山を出る唯一の『道』なんだ。」と言った。進士たちは木木に続いて蔓を登り、山の奥へと進んだ。山の中の世界は、都会とはまるで違った。山から出て、進士たちはそれぞれの地域に赴任した。彼らが最初の仕事に選んだのは、人員と資金を調達し、木木の山道の工事を手伝うことだった。