蓮の台
概要
レア度 | 画像 | マス |
---|---|---|
効果
5
入手方法
ガチャ(封神)
物語
裏庭の池に蓮の花が咲き、優雅な香りが道観全体に広がった。参詣者たちは池のほとりを通ると必ず「天に接する蓮葉窮り無く碧にして、日に映ずる荷花別様に紅なり。」と詠んだ。この池に咲く濃淡も様々な花の中に、非常に目を引く一輪の蓮の花があった。その蓮は池の岩の上に咲いており、周囲の花より倍も大きかった。通り掛かった人はみな、その花の大きさや花びらの多さに驚き、咲いているのが池の真ん中でさえなければ、多くの人がその香りも楽しもうとしたことだろう。そして夏が終わり、池に咲く蓮の花が徐々に枯れていく中、人々はようやく気がついた。その一番大きな蓮の花は少しも枯れる気配がなく、広がる花びらの様子さえちっとも変わらなかった。調べようにも岸から遠く離れてよく見えないため、人々は道観の道士に尋ねるしかなかった。道士は払子を振りながら笑って答えた。「あれは本物の蓮の花ではありません。道観を建てた職人さんたちが石で蓮の花を模して彫った蓮の台です。道観では使わなかったため、池に置いて観賞用にしました。」「石の彫刻なのに本物とそっくりだな!なんという凄腕の技術だ!」人々は納得しながら、その伝説の職人たちに畏敬の念を抱いた。職人たちの所在を聞き出そうとする者もいたが、結局何一つわからなかった。