仙桃の木
概要
レア度 | 画像 | マス |
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効果
3010
入手方法
梅山の七怪
物語
王おばさんの家の桃の木について、近所の間ではある二つの説が囁かれている。一説では、その木は天から落ちてきた仙桃から生えたもので、毎年どこよりも大きく甘い実をつけるという。もう一説では、ごく普通の桃の木だったが、王おばさんが日夜丹精込めて育てたから今日のような実が生った、というものだ。当の王おばさんはと言えば、噂など全く気にせず、ただただ最高の桃を作ろうと頑張っていた。「うちの息子は桃が大好物なのよ。」「遠征から帰ってきたら、真っ先に私が育てた桃を食べさせてあげたいわ。」彼女は懐から、丁寧に折り畳んだ紙を取り出した。それは先日の勝利を知らせる戦報だった。しばらく掲示板に貼られており、幕友が取り替えようとした時、慌てて彼女がもらったのだ。「日を数えるに、そろそろ家に着く頃ね。」彼女は小さくため息をつき、枝に生った桃を眺めながら、息子がその光景を見る瞬間を想像せずにはいられず、想いを馳せた。家の前に馬の蹄の音が近づいてきたことにも気づかないほどに。