レンギョウ
画像
レベル
Lv.60
紹介
その春、連翹はその後も何度も瓊花林を訪れたが、白い服の少年に出会うことはなかった。
時が流れ翌年の春になり、瓊花林は再び雪化粧のように白く染まった。
ある晴れた日、連翹はいつも通り瓊花林の中を散歩していた。いつの間にか進みすぎて、気が付いた時には咲き乱れるレンギョウの中にいた。
見渡したところ、十数本のレンギョウが道の両側に咲き、鮮やかな黄色が山水に映え、目をくらます美しさをなしていた。
自分の名前と同じということもあり、彼女は子どもの頃から漢方薬にもなるこの植物が大好きだった。
幸せに浸っていたその時、ある木の枝に黄色い唐傘と封筒が吊るされていることに気づいた。
封筒を手に取ると、そこには力強く文字が書かれていた。
「親展、仙女連翹様へ」。
手紙には、挨拶程度のことが書かれてあった。また、あれから瓊花林に足を踏み入れたことはなく、観賞用にここにレンギョウを植えたが、ひょっとしてこれも仙女のご迷惑かと思い、意見を尋ねたいというものだった。
「本当にバカね・・・・・・」
そう呟くと、連翹は差出人の名前を見た。
杜仲。
「杜仲・・・・・・私と同じで薬草の名前から来てるのね。 」
彼女は手紙を袖に入れると、唐傘を手に、霧が漂う山道を歩いて家へと帰った。
ステータス
所要材料 | 繁栄度・環境 |
650 | 繁栄度5・環境10 |