華表
概要
レア度 | 画像 | マス |
---|---|---|
効果
10
入手方法
ガチャ(輝煌)
物語
朱元璋は又々文官たちに対し怒りを顕わにし、上奏文を下へ投げ捨てると、こみ上げる怒りのままに寝宮へと帰ってしまった。
様子を見に駆けつけた劉伯温に向かって怒鳴る。「説教臭い文官どもが!皇帝になってもまだ毎日老いぼれどもの話を聞かなければならないというのか?」
劉伯温は朱元璋の肩を叩いた。「まあまあ、落ち着きなさい。ちょっと散歩でもしよう。」
朱元璋は口では文句を言っているが、大人しくついていった。
「散歩なんぞどうでもいい!!あの文官どもを家に帰せ!」
劉伯温はその言葉を気にもかけず、宮殿の外にある華表を指さして言った。
「朱さんよ、あれを見てくれ。」
「何をだ?」
「華表の上にある瑞獣は、犼といってな、龍王の子だとも言われておる。気性は荒く、厄除けのご利益があるらしい。犼は華表の先で鎮守し、天に向かって吼える姿をしておるが、これは上からの天意を、下から民情を伝えるという意味を持つのだ。」
朱元璋は少し冷静になった。
「つまり皇帝になったからには、天の導きと下々の民情を汲み取り、好き勝手してはならないということだな?」
劉伯温は無表情で否定した。
「いや。犼のように気性が荒ければ、高い所に居座って誰も近寄らなくなるということだ。」