【ストーリー】EPISODE 14 刺激しないように

| EPISODE ◆ 14 刺激しないように ハッピービーンズデー |
登場人物
フロイド、ジャミル
テキスト全文
── 学園裏の森 ──
フロイド:「あー、ウミヘビくんじゃん。」
ジャミル:「!!!」
ジャミル:「フロイド……上か!?」
フロイド:「はぁい。木の上でぇす。」
ジャミル:「(しまった……背後をとられた!)」
ジャミル:「(アイツはたしか敵の農民チームだったはず。よりによってこんな序盤で難敵に遭遇するなんて……)」
ジャミル:「(寮長と副寮長で戦うならまだしも……一般生徒と戦って、」
ジャミル:「ここでの脱落は早すぎる!)」
ジャミル:「(このままではスカラビアの名に傷が付く。どう切り抜ける……?)」
フロイド:「ねえ、ウミヘビくん。このビーンズシューター、いる?」
ジャミル:「えっ?」
フロイド:「オレ、全然やる気でねーから今から昼寝しようと思ってんだぁ。使わないからあげるよ。」
ジャミル:「(怪物チームの俺に、農民チームの装備であるシューターを渡す? どういう意味だ……」
ジャミル:「ハッ!)」
ジャミル:「(そうか! アイツのいる場所からだと、俺のワッペンが見えていないのか)」
ジャミル:「(なら、なるべく刺激しないように……)」
ジャミル:「いや、遠慮しておく。」
ジャミル:「それを譲ってもらったことで、お前に不利を招く展開になれば、後々難癖をつけられそうだ。」
フロイド:「フフッ、あはははは!ウミヘビくん、超スムーズに嘘つくじゃん。」
フロイド:「さっきここをラッコちゃんが通って行ったけど、農民チームのワッペンつけてた。」
フロイド:「……ってことはぁ、副寮長のウミヘビくんは怪物チームだろ?」
フロイド:「オレとは敵同士だよねえ。」
ジャミル:「!」
ジャミル:「はぁ……わかっていたのか。お前も大概性格が悪いな。」
ジャミル:「だったらもったいぶらずに、そのビーンズシューターで俺に豆を当てればいいだろう。」
フロイド:「えー、脱落させてほしーの?」
フロイド:「でも、オレ今そういう気分じゃねーんだよな。」
ジャミル:「はあ?」
フロイド:「ウミヘビくんはラッコちゃん追いかけてるんでしょ。だったら植物園に向かったよ。」
ジャミル:「……なにを企んでいるんだ。味方が不利になる情報を敵に教えるなんて。」
フロイド:「別にオレ、敵とか味方とかどうでもいいし。」
フロイド:「それよりさぁ、オレ昼寝したいって言ったよね。さっさとどっか行ってくんね?」
ジャミル:「(なんだかよくわからないが……コイツの気が変わる前に立ち去ったほうがよさそうだ)」
ジャミル:「(気が変わって襲いかかってきたら、丸腰状態で勝てる相手じゃない)」
ジャミル:「わかった。ではその情報はありがたくいただくよ。お前の昼寝の邪魔をする気もない。」
フロイド:「うん。じゃーねー。」
タタタ……
フロイド:「やっと静かになった。」
フロイド:「ふぁ〜〜あ……。」
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