【ストーリー】EPISODE 20 “ワザあり”

| EPISODE ◆ 20 “ワザあり” ハッピービーンズデー |
登場人物
ヴィル、フロイド、エペル、リドル
テキスト全文
── 学園裏の森 ──
ヴィル:「派手な柄のジャケットは、誰が着ても同じ印象になると思ってない?」
ヴィル:「主張の強いアイテムこそ、着こなしで個性を発揮するチャンス。恐れずにチャレンジしてみて。」
ヴィル:「'''遊び心満載のビッグシルエットは
リラックス感漂うムードに“ワザあり”。'''」
ヴィル:「機能面でも抜け目ナシなタクティカルベストが、プレイフルなルックに、グッと力強さをプラス。」
ヴィル:「そのオーラから誰もが目を離せなくなる。まとうのは、狙った獲物を逃がさない強者の風格。」
ヴィル:「……悪くないスタイリングね、フロイド。アタシが口を出すまでもなかったわ。」
フロイド:「新しい服ってアガる〜。どお? 似合ってる?」
エペル:「ヴィルサンと同じデザインの服のはずなのに、全然印象が違う。」
エペル:「かっけぇ! ……です!」
リドル:「納得いかない! なんで装備が全てフロイド1人のものになるんだ!」
フロイド:「だって、ここに来るまでで一番怪物を多く退治したヤツが好きな装備もらうって決めたじゃん。」
フロイド:「補給箱のそばで待ち構えてた奴ら蹴散らしたの、オレだよね。」
リドル:「うぐっ。それは……。キミの活躍は認めるけれど……。」
フロイド:「つーか。金魚ちゃんさっきからほぼ役に立ってねーし。魔法禁止だとヨワヨワすぎ。寮長なのに大丈夫?」
フロイド:「まあ、心配しなくても怪物が襲ってきたらオレが全部追い払ってやるからさぁ。」
フロイド:「後ろに隠れてていーよ。アハッ。」
リドル:「うぐぐぐ……っ肩を肘置きにするのをやめろ!!」
リドル:「だいたい!そうやってボクをバカにするけれど、」
リドル:「キミのところの寮長であるアズールだって魔法を禁じられれば強くはないだろう。」
リドル:「さっき見かけたときも、怪物チームの中で1人だけ随分と息切れしていたじゃないか。」
ヴィル:「そうね。ああやって必死に体力育成の成績を上げようとしているくらいだから、日頃はさぞ……。」
フロイド:「え? アズール、魔法ナシでも結構強えーよ?」
えっ?
フロイド:「陸でも海でも足は遅いし、運動神経は悪いけど。それと弱いのは別じゃん。」
フロイド:「アズールって海ん中ならオレらよりでかいし。太くて重たい足が8本もついてっからね。」
フロイド:「絞め技とかマジでヤバい。あと握力すげーよ。つねられると腕ごと捩れちゃいそうになるもん。」
リドル:「それ、本当にアズールの話かい?俄には信じ難いけれど……。」
ヴィル:「背はそこそこあるけど全体的にタイトなルックだし、あまり剛腕なイメージはないわよね。」
フロイド:「タコって全身筋肉だし、魔法薬で人間に変身しててもそういう能力は残ってんじゃね?」
フロイド:「詳しくは知らねーけど。」
フロイド:「だから、あんまアズールを甘く見ないほうがいーよ。」
フロイド:「魔法使えない金魚ちゃんなんか、キュッて一捻りされちゃうかも。」
リドル:「は? 今なんとお言いだい?ボクが一捻りだって?」
フロイド:「“魔法ナシなら”って言ってるじゃん。はいはい。金魚ちゃんはつよい、つよーい♪」
リドル:「今すぐその腹だたしいしゃべり方をやめろ!!首をはねるぞ!!」
エペル:「ふ、2人とも落ち着いて……。」
ヴィル:「ほっときなさい。その2人は入学式で揉めて以来、ずっとその調子だから。」
エペル:「えぇっ? 入学式から!?」
ヴィル:「ナイトレイブンカレッジの入学式は、なにかしら騒ぎが起こる。」
ヴィル:「アンタたちの時だって、そうだったでしょう?」
ヴィル:「入学式をサボって抜け出す奴、」
ヴィル:「乱入してきて会場を火の海にする奴、」
ヴィル:「それから寮長にケンカを売る奴。」
エペル:「うっ……そ、それは。」
ヴィル:「アタシたちの時にもトラブルはあったし、入学式が“つつがなく”終わったことなんかない。」
ヴィル:「すぐに揉め事が起きるのは、最早この学園の伝統ね。」
ヴィル:「そもそもお行儀が良い生徒ばかりなら……」
ヴィル:「ハッピービーンズデーがスポーツ大会になんてならないはずよ。」
エペル:「……プッ。あはは!それはそうですね!」
エペル:「でも、僕はこの学園の実力主義なところ……」
エペル:「けっこう好き、かな。」
ヴィル:「……そうね。アタシも嫌いじゃない。」
ヴィル:「さて、そこの爆弾コンビ。いつまでもじゃれてると置いていくわよ。」
リドル:「ヴィル先輩、異義を申し立てます。コイツはともかくボクは爆弾じゃありません!」
フロイド:「なにそのジョーク。超ウケる。」
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