【ストーリー】EPISODE 22 本気で競える機会

| EPISODE ◆ 22 本気で競える機会 ハッピービーンズデー |
登場人物
ルーク、トレイ、フロイド、エペル、リドル、ヴィル、ジャミル、怪物チームの生徒たち
テキスト全文
── 学園裏の森 ──
ルーク:「オ~♪ ライラ~ララ~♪」
トレイ:「ルーク、今日は一段と機嫌がいいな。」
トレイ:「といっても、普段から不機嫌なところは見たことがないが…。」
ルーク:「ふふふ、ご機嫌にもなるさ。寮長と副寮長が本気で競える機会はそうない。」
ルーク:「植物園に行けば、またヴィルと戦えるかもしれないからね。」
ルーク:「キミは薔薇の君(ロア・ドゥ・ローズ)との邂逅が待ち遠しくはないのかい?」
トレイ:「いや、俺は別に……。お前と違って特別リドルと対決したい気持ちは持ち合わせてないよ。」
トレイ:「でも……そうだな。幼馴染といっても、あいつと鬼ごっこをした記憶は1、2回しかない。」
トレイ:「たまには子どもみたいに本気で走り回るのも、悪くないかもな。」
ルーク:「そうだろう、そうだろう!さあ、新たな戦いの場・植物園へ向かおう……」
ルーク:「ん?」
ルーク:「風にのって漂ってくるこの香りは……。」
ルーク:「トレイくん、キミも感じるかい?」
トレイ:「え?」
トレイ:「……ああ、わかる。なんだかスパイシーで、食欲をそそる香りだな。だれかが料理でもしているのか?」
トレイ:「でも、なんで大会中に?」
ルーク:「風の向きからして、香りの発生源も植物園の方角だ。」
ルーク:「急いで行ってみよう!」
フロイド:「スンスン………」
フロイド:「んん? 植物園のほうからすげーキツい匂いがする。これ、どっかで嗅いだような…。」
フロイド:「あ。さっきラッコちゃんが背負ってた肉の匂いだ。」
エペル:「ラッコ……ちゃん?」
リドル:「カリムのことか。」
リドル:「彼はボクたちと同じ農民チームだったはず……」
リドル:「肉を背負っていたって、どういうことだい?」
フロイド:「ウミヘビくんが用意した弁当だって言ってたけど。」
フロイド:「弁当って匂いじゃねぇよなあ、コレ。」
エペル:「はい……まるでBBQで肉を焼いてるみたいな。」
ヴィル:「これじゃ自分の居場所を教えているようなものだわ。人を疑わないのも考えものね。」
フロイド:「ってことはぁ、魚群を追いかけるカモメみてーに、怪物チームがうじゃうじゃおびき寄せられてるかも。」
フロイド:「アハッ、そんなん絶対楽しいじゃん。オレらも早く行こーよ!」
── 植物園 ──
ジャミル:「フン……フロイドのヤツ。カリムの行き先について、嘘の情報を俺に与えたわけじゃなさそうだな。」
ジャミル:「カリム……お前なら疑うことなく俺の“弁当”を温めてくれると思っていたよ。」
ジャミル:「この香りに誘われて集まってきた馬鹿な農民チームたちを、一網打尽にしてやる。」
ジャミル:「いくぞ、お前ら。」
怪物チームの生徒たち:「了解した。」
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