【ストーリー】EPISODE 7-29 着想ソリューション!

| EPISODE ◆ 7-29 着想ソリューション! 深淵の支配者 |
登場人物
マレウス、シルバー
テキスト全文
── メインストリート ──
マレウス:「お前は、自分がリリアにとって「血のつながりも、育てる義務もなにもない」存在だと言ったが……」
マレウス:「きっと、リリアも同じように考えているのだろう。」
シルバー:「……」
シルバー:「え?」
マレウス:「ヒトの一生は、僕たちのように長寿な妖精に比べて」
マレウス:「驚くほどに儚く、短い。」
マレウス:「衰えた自分のためにヒトのお前が時間を費やすこと。」
マレウス:「そんな義務はないと思ったのかもしれん。」
シルバー:「親父殿……」
シルバー:「どうして……。」
マレウス:「…………。」
マレウス:「おばあさまが、よく仰っていた。」
マレウス:「夜の眷属の中でも、ドラゴンを始祖とする我が一族が」
マレウス:「殊更大きな力を持つ理由。」
マレウス:「それは、」
マレウス:「茨の谷の住人たちの笑顔を曇らせぬためだと。」
マレウス:「なのに僕は、お前たち親子の悲しみひとつ」
マレウス:「消し去ることができない。」
マレウス:「たとえ力を持っていても、僕は……」
マレウス:「無力だ。」
シルバー:「そんなことは……っ!」
ピピピッ! ピピピッ!
シルバー:「はっ……」
シルバー:「マ、マレウス様。スマホが鳴っておられます。」
マレウス:「電話ではない。これはリリアにもらった玩具で……」
マレウス:「ああ。」
マレウス:「ドラコーンがまた、卵を残して旅立ったようだ。」
シルバー:「寂しい、」
シルバー:「ですね……。」
マレウス:「寂しくなどないさ。」
マレウス:「こいつは何度でもこの小さな箱庭の中で」
マレウス:「絵空事の命の営みを繰り返す。」
マレウス:「だから悲しむ必要はない。」
マレウス:「……」
マレウス:「ハッ!」
マレウス:「――――ああ、」
マレウス:「そうか……」
マレウス:「ああ、そうか! そういうことか! はは……」
マレウス:「ははははははは!」
マレウス:「僕は何故今まで、こんな簡単なことに気づかなかったんだろう!」
マレウス:「わかったぞ。」
マレウス:「僕がリリアになにを贈るべきか。」
シルバー:「マ、マレウス様……?」
マレウス:「行こう、シルバー。リリアの元に。」
シルバー:「えっ……?」
シルバー:「うわっ!?」
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