【ストーリー】EPISODE 7-47 対応クライシス!

| EPISODE ◆ 7-47 対応クライシス! 深淵の支配者 |
登場人物
S.T.Y.X.所員B、S.T.Y.X.所員C、ヘルメットの男、所員たち、S.T.Y.X.所員A、所長、ヘルメットの女、主任、カローン
テキスト全文
── S.T.Y.X.研究所‐管制室 ──
S.T.Y.X.所員B:「21:18、LODエリア9-40より緊急魔法災害警報入電!」
S.T.Y.X.所員B:「信号の発信元IDは……魔導ヒューマノイド・ORTHO(オルト)!」
S.T.Y.X.所員B:「……!? なんだ?」
S.T.Y.X.所員B:「同、21:18、警報停止。」
S.T.Y.X.所員B:「通信、終了しました。」
S.T.Y.X.所員C:「LODエリアのブロット計測器のログを取得。賢者の島で大規模な魔法災害が発生した模様。」
S.T.Y.X.所員B:「災害発生直後よりブロット計測器のログが途切れており、詳細な被害状況は不明。」
ヘルメットの男:「賢者の島……だと?」
所員たち:「所長!」
S.T.Y.X.所員A:「本部にお戻りになっていたのですね。」
所長:「ああ。至急魔法災害による被害状況の確認を。」
ピピッ
ナレーター:「おかけになった電話は電波の届かない場所にあるか、電源が入っていないため、かかりません。」
所長:「………………。」
所長:「…………イデアのスマホにも繋がらない。オルトと一緒に被災した可能性があるな。」
所長:「魔法機動隊(マジカルフォース)の賢者の島駐在所に連絡を。」
S.T.Y.X.所員A:「はっ! ………………」
S.T.Y.X.所員A:「所長。」
所長:「どうした?」
S.T.Y.X.所員A:「魔法機動隊(マジカルフォース)の駐在所に連絡がつきません……!」
S.T.Y.X.所員B:「警察、消防、船舶関係の民間企業もあたりましたが、すべて電波障害が発生しており、通信不能!」
所長:「なんだと……!?」
S.T.Y.X.所員C:「観測衛星からの賢者の島上空の最新映像を取得!モニターに表示します。」
!?
所長:「なんだ……これは?」
所長:「“何か”が……賢者の島を、丸ごと覆っている。」
S.T.Y.X.所員B:「観測衛星の魔導光学センサーによれば、魔法によるエネルギーフィールドと予想されます。」
所長:「魔法災害発生時の高濃度のブロット反応、そして島全体を覆うエネルギーフィールド……」
所長:「もしかすると島にいた人間は……息子たちは、すでに……」
ヘルメットの女:「──大丈夫。彼らは必ず生きているわ。」
S.T.Y.X.所員C:「技術部主任!」
所長:「イデアたちが生きている……どうしてそう言い切れる、主任?」
主任:「現状把握できているデータに基づいた技術者の意見です、所長……」
主任:「と、言いたいところだけど。」
主任:「これは“母親”の勘よ、パパ。」
所長:「……根拠のない“勘”は技術者が一番嫌うものでは?」
主任:「勘は過去の経験というデータ蓄積からの即時計算ともいえるわ。」
主任:「悲観したって事態は好転しない。ポジティブにいきましょう。」
主任:「緊急アラートはオルトからの発信で間違いない?」
S.T.Y.X.所員B:「はい。ですがその後完全に沈黙しています。」
主任:「ギアの破損、あるいは島を覆うエネルギーフィールドによって電波すら遮断されている可能性……か。」
主任:「……ふむ。」
主任:「以前『S.T.Y.X.』が打ち上げた、テスト用通信衛星があったわよね。」
S.T.Y.X.所員B:「え? は、はい。しかし、現状は実用レベルには程遠く……」
S.T.Y.X.所員B:「現在は電波状況の悪い山岳地帯などのブロット計測器の記録採取くらいにしか使っていませんが。」
主任:「……なるほど。それは使えるな。」
S.T.Y.X.所員B:「使える? すみません、主任。話が見えてこないのですが……。」
主任:「通信衛星のアクセスログを過去3年分、私のデバイスに送ってくれない?」
S.T.Y.X.所員B:「り、了解。」
主任:「……やっぱり! この3年のうちに何度か」
主任:「LOD-エリア9-40からの不正アクセスの痕跡がある。」
主任:「上手に足跡を消したつもりかもしれないけど、」
主任:「ママの目はごまかせないんだから!」
主任:「……ふぅ。」
主任:「引き続き、通信衛星のログを注視しておいて。」
S.T.Y.X.所員B:「り、了解。しかし……一体なぜです?」
主任:「空の上から、輝く流れ星が舞い降りてくる予感がするの。」
所長:「それも“母親”の勘か、母さん?」
主任:「いいえ、所長。これは“技術者”の勘よ。」
S.T.Y.X.所員A:「特別魔導警備班・『カローン』、賢者の島上空に到達。」
カローン:「こちらヘプタ班。報告します。」
カローン:「エネルギーフィールド内に賢者の島の存在を目視で確認。居住区の損壊は認められません。」
所長・主任:「…………ほっ。」
カローン:「賢者の島への着陸を試みましたが、島全体を覆う強力なエネルギーフィールドにより内部に侵入不可能。」
主任:「パワードアーマーの魔導シールドを展開しても突破できないってこと?」
カローン:「はい。こちらの魔導シールドを対象のエネルギーが凌駕。」
カローン:「オートパイロットが1体、対象に取り込まれました。」
カローン:「さらに、このエネルギーフィールドは徐々に拡大を続けている模様。」
所長:「拡大……だと?」
カローン:「はい。時速約6kmから9kmの速度で領域を広げ、周辺海域を侵食中。」
所長:「即刻周辺の島の住人に避難命令を出すよう、黎明の国に通達しろ。」
S.T.Y.X.所員A:「了解。」
主任:「エネルギーフィールドに解析用アンカーを打ちこんで。構成魔力を把握したい。」
カローン:「了解。」
所長:「島を覆う黒い茨……この光景、どこかで……。」
主任:「所長?」
S.T.Y.X.所員B:「!! テスト用通信衛星より入電!」
主任:「きたッ! 識別IDは!?」
S.T.Y.X.所員B:「――ORTHO(オルト)です!」
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