【ストーリー】EPISODE 7-50 充電パーフェクト!

| EPISODE ◆ 7-50 充電パーフェクト! 深淵の支配者 |
登場人物
オルト、主任、所長
テキスト全文
オルト:「これは……!」
主任:「魔法領域内における戦闘。」
主任:「そして領域支配によるシステム汚染防衛に特化した、対魔法災害特化型ギア。」
主任:「名付けて……」
主任:「『ケルベロス・ギア』!」
オルト:「すごいや……たった48時間でこれを?」
所長:「……おかげで技術開発部のスタッフはみんな徹夜だ。」
オルト:「そういえば、よく見るとラボの床のあちこちにスタッフが落ちてる。」
主任:「イデくんのラボのパソコンに、オルくんのギアの設計図が保存してあって助かった。」
主任:「おかげで特殊装備の追加製造だけで済んだわ。それがなかったら間に合わなかった。」
オルト:「うそっ! 母さん、兄さんのパソコンにかかってたガッチガチのセキュリティ破ったの!?」
主任:「緊急事態だったんだからしょうがないでしょ!」
主任:「パスワードがかかった秘密のフォルダの中身なんか、」
主任:「ママ全然見てないんだからっ!」
主任:「……お兄ちゃんには内緒よ。」
オルト:「兄さんがこのギアを見たらすぐバレちゃうと思うけどなぁ……。」
所長:「ゴホン!」
所長:「……主任、プライベートな話はそれくらいで。作業に入ってくれないか。」
主任:「あっ、失礼しました。」
主任:「ではこれより、ORTHO(オルト)のAIデータの移行作業を行います。」
主任:「オルくん、気分はどう?」
オルト:「このギア、エネルギー循環が優秀で……なんていうか、」
オルト:「「サイッコー」って感じ!」
主任:「でしょ!? かっこいいでしょ! ママ、オルくんにはこういうトガッたギアも似合うと思ってたんだぁ。」
オルト:「確かに、兄さんがデザインするギアと少し外装のテイストが違うね。」
主任:「もう少し時間があれば、排熱周りをよりコンパクトにできたんだけど……」
主任:「今、『S.T.Y.X.』にできる最大限を詰め込んだつもり。」
主任:「ごほん。では……。」
主任:「これより、賢者の島にて発生した魔法災害における特別任務について説明します。」
オルト:「はい。」
主任:「今回の任務には、サポートドロイドKB-RS01、02の2体が同行します。」
主任:「このドロイドは、『ケルベロス・システム』を応用したプログラムが搭載されていて、」
主任:「突入任務中の探索、戦闘時にあなたの役に立ってくれるはずです。」
主任:「魔法領域内に突入後のギアの活動限界は、おおよそ20分となります。」
オルト:「20分か。それだけあれば……!」
所長:「今回の領域内突入任務の目的はマレウス・ドラコニアの討伐ではない。」
所長:「領域内に解析用アンカーを設置したら、すみやかに本部へ帰投すること。」
オルト:「はい。」
主任:「最後に、この任務において最も重要性の高い項目について確認します。」
主任:「……いい? オルくん。」
主任:「絶対、絶対、無茶しちゃダメだからね。怖くなったり、危ないと思ったら必ず引き返してくること。」
主任:「いいわね?」
オルト:「うん、わかった!」
主任:「……そうやって、返事ばっかりいいんだから。」
主任:「もう! わかってるんだからね。あなたがママたちの言うことなんか全っ然きかないこと。」
主任:「なんで男の子ってこうなの? ママ、心臓がいくつあっても足りない。」
主任:「本当、あなたはお兄ちゃん“たち”にそっくりよ。こうと決めたら、止めたって無駄なんだから。」
オルト:「母さん……。」
主任:「ほら。パパもなにか言ってやって!」
所長:「……オルト。これは、本来『S.T.Y.X.(わたしたち)』や魔法機動隊(マジカルフォース)が対処すべき問題だ。」
所長:「お前が自分を危険に晒してまで、あの島へ向かう必要はない。」
所長:「いいんだ……行かなくても。」
オルト:「父さん……。」
オルト:「ありがとう。ヒューマノイドの僕を、本当の家族のように扱ってくれて。すごく嬉しい。」
オルト:「でも僕はもう、あなたたちが大切な息子を失うところは見たくない。」
オルト:「僕にしかできないことなんだ。だから、行くよ。」
オルト:「そして、必ず兄さんを救ってみせる。」
オルト:「これは僕の……僕“たち”の意志だ。」
所長・主任:「………………。」
主任:「オルくん。あなただって私たちの大切な息子の1人だよ。」
主任:「約束して。必ず無事に戻ってくるって。」
オルト:「……」
オルト:「うん。約束する。」
主任:「じゃあ、みんなでハグしましょう。誓いのハグよ。」
……………………。
オルト:「へへっ、充電満タン!さあ、早く出発しよう。」
オルト:「兄さんが待つ、賢者の島へ!」
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