【ストーリー】EPISODE 7-71 厨房カインドネス!

| EPISODE ◆ 7-71 厨房カインドネス! 深淵の支配者 |
登場人物
シルバー、セベク、料理人A、料理人B、グリム
テキスト全文
── 茨の国-銀の梟本拠地 ──
シルバー:「このドアの向こう……人の気配がある。」
セベク:「ユウたちは下がっていろ。いくぞ、シルバー……。」
料理人A:「ヒィッ! い、命だけは、命だけはお助けください!」
料理人B:「私たちはただの雇われ料理人で……えっ?」
料理人B:「ああ、なんだ!」
料理人B:「あなた様でしたか。驚かさないでくださいまし!」
シルバー:「え?」
料理人A:「もう妖精どもをやっつけてご帰還されたんで?」
料理人A:「いやぁ、さすがです!」
シルバー:「妖精を? あなたたちは何を言っているんだ?」
料理人B:「はっ……あんた! よく見て! この人、“あの御方”じゃないよ!」
料理人A:「ほ、本当だ!よく見りゃお髪(ぐし)の色が違うじゃねぇか!」
料理人A:「他人の空似……じゃ、じゃあやっぱり茨の国の妖精?」
料理人A:「お、おしまいだ……」
料理人A:「ううっ……。」
料理人B:「ああ、もうすぐ生まれる孫の顔が見たかった……。」
シルバー:「待ってくれ。俺たちはあなたたちに危害を加えるつもりはない。」
料理人A・B:「えっ?」
シルバー:「探し物が見つかれば、すぐにここを立ち去るつもりだ。」
グリム:「箒だ! 箒を出すんだゾ!」
グリム:「ぐひひ!」
料理人B:「ひっ、ま、魔獣が喋った!?」
選択肢:
├ [ グリム! 怖がらせちゃダメ! ]
└ [ ヒヒヒ! あるだけ箒を差し出せ! ]
── 分岐:【グリム! 怖がらせちゃダメ!】 ──
シルバー:「大丈夫。グリムは魔獣だが、噛み付いたりはしない。」
── 分岐:【ヒヒヒ! あるだけ箒を差し出せ!】 ──
セベク:「おい、貴様。余計怖がらせてどうする!」
────
シルバー:「もう一度言うが、俺たちはあなたたちに危害を加えるつもりはないんだ。」
シルバー:「怪我人をここから安全に運び出したい。そのために箒を探している。」
料理人A:「怪我人って……妖精だろ?」
シルバー:「……ああ。そうだ。」
シルバー:「あなたがたから見れば、敵……になるのかもしれない。」
シルバー:「だが……。」
シルバー:「どうか、力を貸してもらえないだろうか。」
料理人A・B:「…………。」
料理人B:「わ、わかりました。箒が置いてある物置の場所を教えます。」
料理人A:「おい、おまえ!」
料理人B:「だって、あんた。この子たちをよく見てごらんよ。」
料理人B:「あたしらの息子よりずっと若いじゃないか。それに、あの耳……。」
料理人A:「丸い耳!!人間か。じゃあなんで妖精の味方を?」
料理人B:「そんなの知ったこっちゃないよ。もしかしたら妖精におどされてるのかも……。」
料理人A:「うむむ……しかし……。」
ぐ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
……………………。
シルバー:「セベク……。」
セベク:「…………」
セベク:「僕じゃない。」
シルバー:「わかるぞ、厨房に入ってからずっと良い匂いがしていたからな。」
セベク:「違うっ!!!! 」
セベク:「ユウじゃないのか!?」
シルバー:「いや、今のはお前だろう。あの轟音、聞き間違えるはずが……」
セベク:「黙れ、シルバー!!!」
料理人A:「……ボウズども、腹減ってんのか?」
セベク:「ちが……っ!」
ぐ〜〜〜きゅるる〜〜〜〜〜
グリム:「ふな〜……セベクのせいでオレ様の腹の虫まで騒ぎ出しちまったんだゾ〜。」
グリム:「最近ずっと干した肉とか木の実ばっかりだったから……」
グリム:「じゅるっ。」
料理人A:「フン。ならさっさと言えってんだ! お前、パンとベーコンを包んでやれ。」
料理人B:「あいよ。」
セベク:「き、急になんなのだお前たち!? 僕は施しをうけるつもりなど……!」
料理人A:「俺たち料理人は、腹が減ってるヤツに飯を食わせるのが仕事なんだ。」
料理人A:「ヘンリクどもが急に出ていっちまって、食材が無駄になるところだったし、丁度良いや。」
グリム:「ふなっ! やった〜! なぁなぁ、おっちゃん。この鍋のスープも飲んでいいか?」
料理人A:「おう、好きに飲んでけ。」
セベク:「グリム! 貴様、緊張感がなさすぎるぞ!」
グリム:「最初にデッケー腹の音鳴らしたヤツに言われたくねーんだゾ〜。」
料理人B:「ほら、パンとベーコン……それと飲み水も。妖精の口に合うかはわからないけど、持っていきな。」
シルバー:「ありがとう。恩にきる。」
料理人B:「…………」
料理人B:「本当に似てる。」
シルバー:「え?」
セベク:「おい、シルバー! 無駄口を叩いていないで、さっさと物置の場所を聞け!!」
シルバー:「あ、ああ。」
料理人B:「物置は上の階の北側だよ。」
シルバー:「わかった。あなたたちは俺たちが去るまで、厨房に隠れていてくれ。」
シルバー:「驚かせてすまなかった。」
シルバー:「……どうか元気で。」
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