【ストーリー】EPISODE 7-141 恩恵シャワー!

| EPISODE ◆ 7-141 恩恵シャワー! 深淵の支配者 |
登場人物
カリム、シルバー、ヴィル、セベク、オルト、グリム、イデア、従者A、B
テキスト全文
── 熱砂の国‐カスルサルタナートアカデミー ──
カリム:「ん? オレ、お前らとどっかで会ったことあったっけ?」
カリム:「わりー、オレ人の顔覚えるの苦手でさ~。」
シルバー:「あの鳥……この夢の主はカリムのようだ。」
ヴィル:「今、『カスルサルタナートアカデミー』と言ってたわよね。アンタはそこの生徒なの?」
カリム:「おう!」
カリム:「改めて……オレはカリム・アルアジーム。カスルサルタナートアカデミーの2年生だ。」
セベク:「どういうことだ? 貴様はナイトレイブンカレッジで、スカラビア寮の寮長を務めていたはずだろう。」
カリム:「ナイト……? うーん、なんかどっかで聞いたことあるような……。お前たちはそこから来たのか?」
シルバー:「あ、ああ。」
オルト:「……どうやら今の彼は、ナイトレイブンカレッジに通っていない設定らしいね。」
シルバー:「そのようだ。俺がクラスメイトだという記憶もなさそうだな。」
シルバー:「だが見たところ、明るく友好的な性格は俺の知っているカリムそのままだ。」
カリム:「ところで、ナイトレイ……お前たちの学園ってどこにあるんだ?」
オルト:「黎明の国にある、賢者の島っていうところだよ。」
カリム:「黎明の国っていうと、海をまたいだ北のほうか。」
カリム:「はるばる熱砂の国までよく来たな!歓迎するぜ。」
カリム:「なるほど。お前たちは北のほうから来たから、そんな格好をしてるんだな。」
カリム:「日差しよけの帽子もかぶってないし、こんな通気性が悪そうな生地の服で……」
カリム:「って!」
カリム:「よく見りゃお前ら、みんな汗だくじゃねーか!」
セベク:「うう……黒い生地がきつい日差しを吸い込んで蒸し風呂状態だ!」
オルト:「僕も。急激にギア内部の温度が上昇して冷却が追いつかない……。」
カリム:「おいおい、大丈夫か?」
カリム:「よし、オレが冷たくて美味い水を出してやるよ!」
グリム:「ほんとか? 飲みたい、飲みたい!」
カリム:「任せとけ。それじゃいくぜっ!」
カリム:「『熱砂の憩い、終わらぬ宴。歌え、踊れ!』」
カリム:「『枯れない恵み(オアシス・メイカー)』!」
ぷは~~~~っ!
セベク:「うむ、よく冷えていて美味い!体中に染み渡るようだ!」
ヴィル:「ありがたいけど、ぱしゃぱしゃと顔に水をかけないで。メイクが崩れるじゃない。」
ヴィル:「このコップにいただける?」
カリム:「お、コップを呼び出せるのか!」
カリム:「ってことは、お前も魔法士なんだな。もしかしてナイトレイブンカレッジも魔法士の学校なのか?」
ヴィル:「ええ。……「も」ってことは、カスルサルタナートアカデミーも魔法士養成学校なのね。」
ヴィル:「熱砂の国にも魔法士養成学校があるなんて、知らなかったわ。」
カリム:「おう。2年前にオレのとーちゃんが作ってくれたんだ! まだピカピカだぜ。」
グリム:「へー……」
グリム:「エッ? 作ってくれた!?」
カリム:「オレが14歳になったくらいかな? 魔法が発現したんだけど、近所に魔法士養成学校がなくってさ。」
カリム:「ないなら作っちまえってことで、建設を急がせたらしいぜ。」
イデア:「ないなら作ろう精神は理解できるけど……スケールがデカすぎますな。」
カリム:「なあなあ! ここで会ったのも何かの縁だ。お前たちの学校の話をもっと詳しく聞かせてくれよ!」
オルト:「!! これは早速、夢の脆弱性を探れるチャンス。」
ヴィル:「そうね。」
ヴィル:「でも……」
ヴィル:「ここじゃ日差しが強すぎる。日焼けが気になるし、屋内に移動しない?」
カリム:「あっはっは!」
カリム:「移動なんかしなくても、屋根をここに持ってこさせりゃいい。今日は風も気持ちいいしな。」
カリム:「おーい! みんな、宴の準備だ!!」
従者A・B:「はい、カリム様!」
セベク:「なんだっ!? 急にパラソルと食料のお盆を持った人間が大量に現れたぞ!」
シルバー:「敷物を敷いて、食事を並べて……凄いな。みるみる準備が整っていく。彼らは何者だ?」
カリム:「アイツらは実家から連れてきたオレの従者たちだ。」
ヴィル:「地面に座ってお茶をいただくなんて、まるでピクニックね。」
ヴィル:「熱砂の国の伝統的なラグも、カラフルなクッションカバーも素敵だわ。」
カリム:「お、気に入ったか? なら、どれでも好きなのを土産に持って帰っていいぜ。」
ヴィル:「どれでもって……このラグもクッションカバーも全部シルクよね?」
ヴィル:「熱砂の国産のシルク製品って、かなり高価なものなんじゃ……。」
カリム:「遠慮すんなよ。ウチには売るほどあるからさ。」
カリム:「っていうか、それがウチの商売なんだけどな。あっはっは!」
従者A:「カリム様、宴の準備が整いました!」
カリム:「よーし、それじゃ始めようぜ。みんな座ってくれ!」
カリム:「飲み物も食べ物も、おかわりはいくらでもある。遠慮なく食っていってくれよな!」
カリム:「今日の出会いに、乾杯!」
乾杯!
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