【ストーリー】EPISODE 7-150 新人ワーカー!

| EPISODE ◆ 7-150 新人ワーカー! 深淵の支配者 |
登場人物
カリム、ジャミル、シルバー、グリム、イデア、オルト、セベク、ヴィル
テキスト全文
── 熱砂の国‐ジャハーサヒールカレッジ ──
カリム:「おーい、誰か! 宴の準備を頼む!」
しーん……
カリム:「あれっ?」
ジャミル:「「誰か」じゃないだろう。お前が準備するんだよ!」
カリム:「そういうことか! わりーわりー!ちょっと待っててくれよ。まずは飲み物だな。」
カリム:「『枯れない恵み』(オアシス・メイカー)!」
ジャミル:「ぶわっ!? 馬鹿!いきなり水を出す奴があるか!」
カリム:「次は食い物も必要だな。ひとっ走り厨房まで行ってもらってくるぜ!」
カリム:「ちょっと待っててくれよ!」
ジャミル:「アイツ、今日はどうしたんだ? 普段から抜けているとはいえ、あそこまでじゃないぞ。」
ジャミル:「ごほん!お客様にみっともないところを見せて申し訳ない。」
シルバー:「いや、気にしなくてもいい。」
カリム:「待たせたな、ジャミル…」
カリム:「じゃなかった、ジャミル様!お前が好きな食い物を沢山もらってきたぜ。」
カリム:「見てくれ! 鍋いっぱいのカレーに、デーツ。それから、シルキーメロンを山程! どこに置けばいい?」
ジャミル:「薄々嫌な予感はしていたが……」
ジャミル:「敷物とテーブルより先に食事を持ってくる奴があるか!」
ジャミル:「手際が悪すぎる。なんて使えない奴だ!」
カリム:「あっはっは! わりーわりー!こんなの初めてやるからさ。」
カリム:「ジャミル様、ちょっとこのカレー鍋を持っててくれるか?」
カリム:「ユウ、グリム。デーツとメロンを預かってくれ。」
グリム:「ふなっ! そんなに頭の上に沢山メロンを乗っけるんじゃねぇんだゾ! お、お、重い~!」
イデア:「さすがカリム氏。ご主人様とお客様に容赦なく荷物持ちさせるじゃん……。」
カリム:「じゃあ、次は敷物をもらってくるぜ!」
ジャミル:「おい! 待て!主人と客人を働かせる従者がどこにいる!?」
ジャミル:「…………ゴホン。すまない。荷物は俺が魔法で浮かせておくから、君たちは手を離して構わない。」
グリム:「おっ、荷物が全部浮いて楽ちんになったんだゾ。」
ジャミル:「……ああもう、イライラする。あのうすらバカめ!」
ジャミル:「まったく、父さんも母さんも人が良すぎる。」
ジャミル:「あの能天気すぎる一家を雇ってやるだなんて……ぶつぶつ……。」
グリム:「なあ。マレウスの見せる夢って幸せな夢なんじゃねーのか?」
グリム:「ジャミルのヤツ、イライラしててあんま幸せそうには見えねぇんだゾ。」
イデア:「これは……ヴィル氏の夢と似たパターンですな。」
オルト:「おそらく、ジャミルさんにとってのカリムさんは……」
オルト:「ヴィルさんにとってのネージュさんのように、ストレス源となる存在。」
オルト:「でも、カリムさんの存在は現実世界のジャミルさんの性格や能力の形成に大きく影響を及ぼしている。」
シルバー:「ジャミルの慎重な性格や巧みな魔法は、カリムを護衛する前提で磨かれていた、ということか。」
セベク:「なるほど。確かに、僕もマレウス様をお守りするという目標がなければ、」
セベク:「今ほど魔法の鍛錬に身が入っていなかったかもしれない。」
オルト:「そういうこと。だから存在そのものを“無かった”ことにすると大きな齟齬が出やすいんだろうね。」
ヴィル:「フッ、どうだか。本当は内心ではカリムをこき使ってやりたいと思ってただけなんじゃないの?」
イデア:「自分のことは棚に上げてジャミル氏をイジりだすの草。」
セベク:「ふざけている場合か。」
セベク:「ジャミル先輩に一刻も早くこれが夢だと気付いてもらわねばならないというのに!」
シルバー:「ああ。バザールでも感じていたが……やはりジャミルのイマジネーション強度は流石だ。」
シルバー:「強い衝撃を与えたくらいでは、揺らぎそうもないな。どうしたものか……。」
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