【ストーリー】EPISODE 7-160 放浪ワールド!

| EPISODE ◆ 7-160 放浪ワールド! 深淵の支配者 |
登場人物
フロイド、オルト、シルバー、イデア、ジャミル、グリム、セベク
テキスト全文
── 珊瑚の海‐難破船 ──
フロイド:「なにっていうか、全部がつまんなくって……もうどうでもいいや~ってなっちゃってぇ~。」
フロイド:「で、オレ1人で世界一周の旅に出たんだけど……。」
オルト:「旅行は気分転換に最適だというデータもあるし、良い選択だね。どこへ旅したの?」
フロイド:「最初は輝石の国。好きな服のブランドの本店があったから。」
フロイド:「本店行って服見てたら、急に偉そうなオジサンが」
フロイド:「「ファッションショーに出ないか」ってオレに声かけてきて。」
フロイド:「面白そうだからショーに出たら、終わったあとにオジサンが」
フロイド:「「ブランドの専属にならないか」って誘ってきたんだよね。」
シルバー:「なるほど。確かにフロイドなら人気のモデルになれそうだ。」
フロイド:「でも専属になると、そのブランドの服しか着れないじゃん? それはつまんないから断った。」
シルバー:「つまらない……そういうものか?」
フロイド:「そーだよ。」
フロイド:「んで、輝石の国で服買いまくったから金がなくなって、バイトでもするか~って陽光の国に行ったの。」
イデア:「え……そこで労働するんだ……?拙者なら一生働きたくないけど……。」
ジャミル:「その部分だけ妙にリアリティがあるな。」
フロイド:「そしたら、けっこう名の知れたレストランがバイト募集してたから応募して。」
フロイド:「面接受けに行ったら飲食経験者だからすぐ採用されたのね。」
フロイド:「3日くらいしたら、オレがまかないでテキトーに作ったメシを」
フロイド:「料理長(シェフ)がちょー気に入ってさぁ。」
フロイド:「客にも出したいって言うから「好きにすれば~」っつったんだけど、」
フロイド:「なんかそのメニューがすげーウケちゃったらしくて店が大行列。」
グリム:「行列ができるくらいウメーなら、オレ様も食べたいんだゾ! どんなメニューだったんだ?」
フロイド:「忘れた。」
グリム:「ふなっ!?」
フロイド:「看板メニューにするからレシピ教えてくれとか、副料理長(スーシェフ)の席を用意するとか言われたんだけど……。」
フロイド:「テキトーに作った料理のレシピとか覚えてるわけなくね? 別に料理人(コック)になりたいわけでもねーし。」
フロイド:「オレはその時に食いたいものをテキトーに作ってるだけだもん。」
フロイド:「めんどくさくなったから「別の国に行くから辞めまーす」つって、次は熱砂の国に向かったんだよね。」
グリム:「もったいねぇ~! メシがウマいレストランで働いたら、ウマいまかないが食い放題なのに!」
ジャミル:「熱砂の国には何を求めて行ったんだ?」
フロイド:「砂漠っていう砂で出来た海があるって聞いたから、見てーなーって思って。」
フロイド:「街で背中にコブついた変な馬……?みてーなヤツ借りてさ。」
セベク:「コブのついた馬……もしかしてラクダか?」
フロイド:「あ、それそれ。で、ソイツに乗って砂漠歩いてたらなんかでっかい洞窟があって……」
フロイド:「面白そうだから中を探検したら、」
フロイド:「そこで黒くてツヤツヤのティーポットを見つけたんだよね。」
ジャミル:「ティーポット? そ、それはまさか……。」
フロイド:「ジェイドが紅茶淹れるのに良さそうだったから、持って帰ろうと思って砂を払ったわけ。そしたら……」
フロイド:「なんか赤くてデッカいゴーストみたいなヤツがポットから出てきてさぁ。」
ジャミル:「やっぱり!!それは魔人を閉じ込めた、伝説の魔法のランプだ!」
フロイド:「そーそー。で、「あー、これアカイカせんせぇの授業で習ったヤツじゃね」って気づいて。」
ジャミル:「偶然魔法のランプを見つけるなんて、とんでもない豪運だな。」
ジャミル:「魔人は願いを3つ叶えてくれると言わなかったか?」
フロイド:「うん。だからオレぇ……」
フロイド:「1つ目の願いは、ミントシロップが効いた冷たい炭酸ジュース。」
フロイド:「2つ目の願いは、ミルクとレモンのジェラートをダブルで……」
フロイド:「最後の願いは、熱砂の国で一番美味い屋台料理を食べさせて~ってお願いしたんだよね。」
ジャミル:「そんな子どものおねだりレベルのことを、魔人に!?」
セベク:「熱砂の国の砂漠に眠るランプの魔人といえば、」
セベク:「こそ泥を本物の王子に変えられるほどの力を持った存在のはずだろう!?」
フロイド:「あ?だって暑かったし、腹減ってたんだもん。」
グリム:「ふなぁ~! もったいねぇ~!」
イデア:「すべての行動が脳直すぎる……!」
フロイド:「その後は夕焼けの草原行ったり、薔薇の王国行ったり、茨の谷に行ったりしたんだけど……。」
フロイド:「どの国のヤツもみーんな弱そうで、なんか退屈だったな~~……。」
セベク:「むっ、それは聞き捨てならん。」
セベク:「他の国はどうだか知らないが、茨の谷は誇り高く精悍な妖精が数多くいたはず。」
セベク:「なにより、茨の谷には現女王のマレフィシア様と、次期当主マレウス様がいらっしゃる!!」
セベク:「弱そうに見えるはずがないし、貴様などに負けるわけがない!」
フロイド:「は? 庶民のオレがいきなり女王サマや王子サマに会えるわけないじゃん。」
セベク:「え?」
フロイド:「つーか、急に城に乗り込んで戦い挑むとかただのヤバいヤツだろ。バカなの?」
セベク:「なぜそこで急に常識的な思考回路になるッ!?」
イデア:「ま、まあ……フロイド氏は道場破りして看板集めるタイプの格闘家とか、」
イデア:「ひたすら強さを追い求めるバトル漫画の主人公キャラじゃないしね……。」
フロイド:「ってわけで、陸に飽きちゃったから海に戻ってきたんだ~。」
フロイド:「別に海にも面白いことはないんだけどさぁ……。」
フロイド:「さっきは海面のほうが騒がしいから、久々になんか面白いことがあるかもって見に行ったんだけど……。」
フロイド:「ボートをひっくり返してみたら、結局知ってるヤツらだし……。」
セベク:「貴様、興味本位で僕たちのボートを転覆させたということか!? なんと迷惑な!」
フロイド:「あ~~~~~~……なんか面白いことねーかな………。」
セベク:「おい、無視するな!!」
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