【ストーリー】EPISODE 7-259 熱中ベイキング!

| EPISODE ◆ 7-259 熱中ベイキング! 深淵の支配者 |
登場人物
レオナ、ケイト、イデア、オルト、シルバー、グリム、エース、セベク、デュース、トレイ、チェーニャ
テキスト全文
── ハーツラビュル寮‐キッチン ──
レオナ:「オルトからのメッセージがタブレットに……へぇ。あの縞猫はロイヤルソードアカデミーの生徒なのか。」
ケイト:「彼は通称『チェーニャ』くん。」
ケイト:「トレイくんとリドルくんの幼馴染で、たまにウチの寮に遊びにくるんだけど……。」
ケイト:「どうやらこの夢の中では、ナイトレイブンカレッジの生徒になってるみたい。」
レオナ:「それどころか、アイツがかぶってる王冠。普段はお前のところのボスがかぶってるヤツだろ?」
レオナ:「参謀役2人が揃いも揃ってボスの首をすげ替えている夢を見ているとは。」
レオナ:「……流石にリドルのヤツに同情するぜ。」
イデア:「やっぱりトレイ氏やケイト氏みたいな、」
イデア:「普段ニコニコしてて腹の中が読めない人種が一番おそろしいっすな。」
イデア:「だってリドル氏の隣でニコニコしておきながら、内心不満たらたらで」
イデア:「「別の人が寮長だったらな」って思ってたってことでしょ?」
イデア:「これだからリアルの人間関係って嫌なんすわ~。やはり引きこもりぼっちが至高。」
ケイト:「ちょっと、後輩ちゃんたちも聞いてるんだから勘弁してくんない!?」
ケイト:「いやまあ、自分が寮長やってる夢を見てたオレは否定しづらいんだけどさぁ……。」
オルト:「こーーら。兄さん? 特定の情報をわざと伏せたままイジワルを言うのは感心しないよ。」
イデア:「ファッ? な、な、なにが?」
オルト:「ハーツラビュルのみんなに、僕らが持つ情報を開示すると……」
オルト:「現実では学園生活を楽しんでいるヴィルさんやカリムさんも、」
オルト:「夢の中ではナイトレイブンカレッジに通っていなかったし、寮長の座にもついていなかった。」
ケイト:「え、そうなの?」
オルト:「うん。だから現実との相違点 =(イコール) 現状への不満……とは言い切れないよ。」
ケイト:「確かにオレも「毎日が誕生日みたいに気楽でハッピーに学園生活を送りたいな」とは思ってたけど……」
ケイト:「「寮長になりたい」って思ってたわけじゃないもんなー。」
オルト:「さ、僕たちだけでおしゃべりしててもトレイ・クローバーさんを覚醒させる方法は探れないよ。」
ケイト:「そうだね。とにかくトレイくんに話しかけてみよう。」
── ハーツラビュル寮‐廊下 ──
シルバー:「これほど平和に見えるトレイ先輩の夢でも」
シルバー:「“不快を排除”するためにねじれた構造が生まれているのだろうか……。」
グリム:「オイ、エース。オマエもっと頭を低くしろよ!キッチンの中が見えねーんだゾ!」
エース:「お前は背が小さいんだから、一番前に来ればいいだろ。背中に乗るなよ、重たい!」
セベク:「貴様ら声を抑えんか!先遣隊の声が聞こえないだろうが!!!」
オルト:「そういうセベクさんが一番ボリュームが大きいよ。あっちの会話が聞こえないから静かにして。」
デュース:「あっ! ダイヤモンド先輩たちがクローバー先輩たちに接触するぞ……!」
ケイト:「やっほートレイくん、今日もお菓子作りに精が出てるねぇ♪」
トレイ:「ケイト?……」
トレイ:「っと、お前は本体じゃないよな。」
ケイト:「えっ? なんでわかったの!?」
トレイ:「もう3年の付き合いになるんだ。それくらいわかるさ。」
ケイト:「へ、へぇ~……そうなんだ?今までもすぐにバレてたってこと?」
トレイ:「時と場合によるけどな。今日は普段と随分様子が違うから、すぐわかったよ。」
トレイ:「ところで、今日は随分と珍しいお客さんを連れてるんだな?」
ケイト:「そーなんだ。こないだの小テストの結果がちょーっと悪かったから」
ケイト:「天才くんたちに勉強教わろうかと思って。」
チェーニャ:「実践魔法の小テストか。わからない場所があるんだったらリドルに聞けばいいがね。」
ケイト:「……リドルくんって、この寮にいるの?」
チェーニャ:「そりゃおるわ。あいつはウチのトランプ兵なんだから。」
チェーニャ:「リドルは魔法の勉強が好きだからねぇ。俺たちん中じゃ、一番魔法が得意で物知りさ。」
レオナ:「ふぅん? それほどの実力がありながら、ソイツは寮長になってねぇのか。」
トレイ:「リドルが寮長に?はは、そういえばあいつが入学してすぐの頃……」
トレイ:「「寮長の座をかけてチェーニャに挑む」と言い出して驚いたっけ。」
イデア:「でもリドル氏が寮長になってないなら……決闘に勝てなかったってコト!?」
チェーニャ:「あいつのユニーク魔法、俺には効かないからにゃあ。」
イデア:「えっ。キャストタイム0.5秒で繰り出されるオフヘを回避する方法が?」
レオナ:「ヤツの魔法発動より早く、魔法障壁を張れるのか?」
チェーニャ:「どっちもハズレ。俺様は魔法を避けても弾いてもいないぜぇ。」
チェーニャ:「ただ、全部“勝手に”通り過ぎていっちまうのさ。」
レオナ:「通り過ぎる……?」
チェーニャ:「おんや、イデアやレオナたちには俺のユニーク魔法を見せたことがなかったかねぇ?」
チェーニャ:「そいじゃあ、特別にお披露目してやるわ。」
チェーニャ:「『ここじゃみんながへんてこなのさ。もう気づいてるだろ?』」
チェーニャ:「『笑う縞猫(ノット・オール・マイヘッド)』」
イデア:「ファッ!? か、体が消えて生首になった!」
レオナ:「魔法で光を屈折させて、体を透明に見せている……わけじゃねぇな。」
レオナ:「体そのものが、物質としてここに“ない”。」
イデア:「分解? 転送? 初見じゃ解析できない!摩訶不思議すぎる……!」
チェーニャ:「ウェッヘッヘッヘ。」
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