【ストーリー】EPISODE 7-301 急務アサイン!

| EPISODE ◆ 7-301 急務アサイン! 深淵の支配者 |
登場人物
イデア、リドル
テキスト全文
── イグニハイド寮‐イデアの部屋 ──
イデア:「僕が」
イデア:「チートツール開発を終えるまで、マレウス氏がこの部屋に入ってくるのを防いでくれないかな。」
リドル:「はあぁッ!?」
リドル:「先ほども言いましたが、ボクに魔導工学プログラミングの経験は……」
リドル:「な、なんです? ボクの前に積み上げられたこの分厚い本たちは?」
リドル:「『スペルフォージ基本操作マニュアル』、」
リドル:「『魔導エンジニアリング入門』、『プロンプトと基礎術式』……?」
イデア:「拙者」
イデア:「マニュアル系書籍は電子派ですが、どうせリドル氏は紙の本(そっち)派でしょ?」
イデア:「ちな、『スペルフォージ』ってのは僕が使ってる魔導用コーディングツールね。」
イデア:「さっき僕が修正した障壁が保たなくなるまで約3分……」
イデア:「それまでにそのマニュアル全部頭に叩き込んで。」
リドル:「たった3分で、分厚い本を3冊も!?」
イデア:「あ、これも必要だわ。」
イデア:「『管理者ガイド』と、『トラブル対処』と……。」
イデア:「僕の論文はもう頭に入ってると思うけど、一応。」
リドル:「ふ、増えた……無茶苦茶だ!」
リドル:「常識的に考えてください。こんな膨大なマニュアル、すぐに覚えられるわけがない!」
イデア:「常識ィ~~?」
イデア:「イミフな法律を810条も丸暗記して遵守してる、」
イデア:「ナイトレイブンカレッジきってのイカレたマニュアル原理主義者……」
イデア:「リドル・ロ~ズハ~トが常識語っちゃいます?」
リドル:「なっ……ハートの女王の法律が意味不明だって!?あの法律は、我が寮の秩序と規律の象徴だ!」
リドル:「馬鹿にするなら、首をはねるぞ!」
イデア:「秒で首はね判定草。その思考回路がもう非常識でしょ、常識的に考えて。」
リドル:「ウ……ウギギ……!」
イデア:「フヒヒ! 言い返せなくて顔真っ赤。空調の設定温度下げてあげようか?」
イデア:「はぁ~。まさか“あの”リドル氏がこの程度で弱音を吐くなんてマジで予想外。」
イデア:「いつも法律だ規則だ校則だうるさいマニュアル厨のくせに、」
イデア:「たった数冊のマニュアル本が頭に入らないと仰る!」
イデア:「……あ~そっか、わかった。」
イデア:「すでに容量がパンパンだからそんな頭でっかちなわけね。おっけおっけ、完全に理解した。」
イデア:「「こんなの無理です~。ボクには覚えられませ~ん」」
イデア:「……ならおしゃぶりでも口に入れて部屋の隅っこで黙って座ってろッッ!!!」
リドル:「…………。」
イデア:「はぁ、はぁ……うぅっ……もうヤダ……もうムリ。」
イデア:「こんな状況でチートツールを完成させられるわけないだろ……どう考えても間に合わない。」
イデア:「ここまできてゲームオーバーとかさすがに辛すぎ……。」
イデア:「あぁ~、オルトさえいてくれれば……助けてオルトォ……。」
リドル:「……イデア先輩、そんなに大きな声が出せたんですね。」
イデア:「ハァ!? 今の流れで出るコメントがそれ!?どうでもいいだろ僕の声量なんか……。」
リドル:「なんというか……自分より興奮している人間を見ると、逆に冷静になってしまって。」
イデア:「いきなり冷静になるな! 普段のウギり具合はどうした? 燃料ならいくらでもあるだろ。」
リドル:「ウギりって……そこまで言うなら、なぜオルトを呼ばなかったんだい?」
イデア:「呼びたくても呼べなかったんだよ!」
イデア:「オルトのナビがなきゃ、シルバー氏たちがどこに飛んでいくかわからない。」
リドル:「!」
イデア:「僕だって、呼びたくて君を呼んだわけじゃないよ!他に選択肢がなかっただけ……ううっ。」
イデア:「もう帰る。ここ自室だけど、帰るッ!」
リドル:「……わかった。」
リドル:「つまりあなたは、シルバー、セベク、レオナ先輩、ユウとグリム、そして……」
リドル:「我が寮生たちの安全を優先し、オルトを召喚することを諦めた。そうだね?」
リドル:「ならば。ボクはハーツラビュルの寮長として、あなたに借りを返さねばならない。」
イデア:「……へ……?」
リドル:「いいだろう……やってやろうじゃないか。」
リドル:「3分……いや2分でマニュアルを全て暗記し、マレウス・ドラコニアの侵攻を防ぐ、その役目!」
リドル:「ハーツラビュル寮長、リドル・ローズハートが請け負おう!」
イデア:「え、えっ……えぇっ!?」

