【ストーリー】EPISODE 1-8 最もリッチ

| - 最もリッチ 注目カレッジ! |
登場人物
フロイド、カリム、ジャック、アズール、ジェイド、イデア、クロウリー、ケイト、デュース、ヴィル
テキスト全文
── 魔法薬学室‐薬品庫 ──
フロイド:「いらっしゃーい。」
フロイド:「どお?オクタヴィネルのハロウィーンは。」
カリム:「なんつーか……」
カリム:「すげー不気味だ!」
ジャック:「小せえ子どもなんか、泣き出しちまいそうだな……。」
フロイド:「でしょー?」
フロイド:「でも褒めんのはアズールとジェイドの仮装を見てからにしてよ。」
アズール:「ふふふ……僕たちの仮装のテーマは……」
アズール:「“マミー”です。」
ジェイド:「もしかすると『ミイラ男』と言ったほうが伝わりやすいかもしれませんね。」
ジェイド:「せっかく今年は、アズールと僕がハロウィーンの運営委員になったので……」
ジェイド:「人魚とは正反対の、干からびたマミーの仮装をしたいと決めていました。」
フロイド:「マミーの仮装なんて海じゃぜってーできねぇし。オレも大賛成。」
アズール:「しかし、ただ身体に包帯を巻き付けるだけでは面白くない。」
アズール:「そこで、従来のマミーの古臭いイメージを覆すスタイリッシュなコーディネートを目指しました。」
ジェイド:「飾り付けのテーマは……」
ジェイド:「“マッドな研究者のラボ”!」
ジェイド:「後ろの水槽は『培養槽』をイメージ。夜になるとライトアップされます。」
ジェイド:「中に恐ろしげなマネキンを入れればより雰囲気が出るかと思いまして。」
カリム:「うわ〜。随分本格的に揃えてきたな。」
アズール:「さすが大富豪のご子息、カリムさん。目の付けどころがいい。」
アズール:「衣装も、水槽も、全て一流の業者に仕上げていただきました。」
アズール:「なにせ僕たち、モストロ・ラウンジのハロウィーンメニューも考えなければならなくて……」
アズール:「みなさんと違って、とっても多忙なものですから。」
イデア:「ドヤア……。」
カリム:「……あれっ? でもさ、会場設営と衣装の予算はどの寮も同じ金額で決まってなかったっけ。」
クロウリー:「はい。限られた予算の中でやりくりするのも学園生活ならではの楽しみですからね。」
クロウリー:「ポケットマネーを使っていないか、予算をオーバーしていないか、怪しいお金の動きはないか……」
クロウリー:「会計係のジェイド・リーチくんにしっかり見張ってもらっています!」
カリム:「だよな。それなのに外部の業者なんか使って大丈夫だったのか?」
ジェイド:「おや。もしかして僕の不正を疑っておいでで?」
カリム:「あっ。違う違う。そういう意味じゃなくてさ。」
カリム:「オレ、自腹で色々派手にしようとしたらダメって言われたから。」
カリム:「お前らはどうやったんだろうと思って。」
ジェイド:「ふふふ、気になりますか?」
ジェイド:「オクタヴィネルを含めて、予算をオーバーした寮は1つもありませんでした。」
ジェイド:「なぜなら、僕たちのオクタヴィネルのハロウィーンのこだわりは……」
ジェイド:「徹底した『コスト最適化』ですから。」
カリム:「コスト最適化……?」
アズール:「衣装は生地の色と種類を限定し、同色の布を大量購入することで1人あたりの単価を抑えています。」
アズール:「さらに切りっぱなし加工などを多用することで縫製の工数も大幅にカットしました。」
アズール:「水槽を特注した業者とは、今後モストロ・ラウンジのメンテナンスを長期契約することで格安で商談成立。」
アズール:「水槽の照明は寮内で使っていた古い照明の流用です。」
ジェイド:「いらなくなった設備を使うのは『ポケットマネー』ではありませんよね?」
ジェイド:「お金をかけるところと、かける必要のないところをハッキリ分けたんです。」
アズール:「僕たちの寮は、設営と衣装に割り振られた予算を1マドル残らず使い切りました。」
アズール:「余った各寮の予算は最終日のパーティー代としてプールされます。」
アズール:「どうせなら全て使い尽さないともったいないでしょう?」
ケイト:「水槽発注にかこつけて、」
ケイト:「ハロウィーンに関係ないラウンジの長期メンテ代も値切ってるトコ、さすがすぎ。」
デュース:「僕ら、予算内に収めることしか考えてませんでしたね。」
ヴィル:「予算をぴったり使うためにわざわざ計算なんて普通はしないわよ。」
アズール:「つまり、僕たちオクタヴィネルのハロウィーンは『最もリッチ』と言うことです。」
カリム:「さすがオクタヴィネル。しっかりしてんなー!」
クロウリー:「この本格的なセットとかっこいい衣装を揃えながらラウンジも同時進行で準備するなんて……」
クロウリー:「その手腕、知略に優れたオクタヴィネルならでは!感服です!」
クロウリー:「さあ次はスカラビア寮のセットを見に行きましょう。たしか、購買部でしたね。」
< >

