【ストーリー】EPISODE 1-20 堪能してくれたまえ!

| - 堪能してくれたまえ! 注目カレッジ! |
登場人物
トレイ、ルーク、男性A、女性B、ヴィル、女性C、ケイト
テキスト全文
── 廊下 ──
トレイ:「『ハロウィーンウィーク』の間ぐらいサイエンス部の活動は休んでもいいんじゃないか?」
トレイ:「サイエンスコンテストもしばらくはないし……。」
ルーク:「ノンノン!好奇心はどんなときも待ってはくれないよ。」
ルーク:「今日はどんな驚きに出会えるか楽しみだ!早く実験室に行こう。」
男性A:「あのー……」
ルーク:「ん? ボンジュール、ムシュー。私たちになにかご用かな?」
男性A:「すみません、道に迷ってしまって……ナイトレイブンカレッジの生徒さんですよね。」
男性A:「鏡の間がどこにあるか教えてもらえませんか。」
トレイ:「ああ、『ハロウィーンウィーク』のお客様ですね?」
トレイ:「もちろんいいですよ。案内しますので俺たちに付いて来てください。」
── 鏡の間 ──
トレイ:「ここが『鏡の間』です。」
男性A:「ああ、よかった。ありがとうございました!」
ルーク:「我が学園はどこもかしこも美しいけれど……」
ルーク:「鏡の間は静かで、格調高く足を踏み入れるだけで厳かな気持ちになれる。」
ルーク:「自らの魂の形を告げられたその時から、我々ナイトレイブンカレッジ生の特別な場所なんだ!」
ルーク:「ぜひ、鏡の間の美しさをゆっくりと堪能してくれたまえ!」
男性A:「えっ、は、はい……。」
トレイ:「ルーク、お客さんがちょっと引いてるみたいだぞ。」
ルーク:「おっと。つい熱が入ってしまった。すまないね。」
ワイワイ
ルーク:「それにしても随分とたくさんのお客さんが集まっているようだ。みんな鏡の間を見に来たのかな?」
男性A:「たぶんそうです。今マジカメで話題になってるんで僕も楽しみにしてたんですよ!」
トレイ:「ケイトの言った通り、本当に『ハロウィーンウィーク』がマジカメで話題になってるんだな。」
トレイ:「……」
トレイ:「あれ?でも鏡の間は撮影禁止じゃなかったですか?」
男性A:「はい。なので『訪問者だけの特権』と情報だけがシェアされていて……。」
男性A:「「絶対見たほうがいい」「写真が撮れないのが残念」って評判になってるんです。」
トレイ:「なるほど。そうだったんですね。」
ルーク:「嬉しいことだ。目の前のこの何十もの人が私たちの学園を楽しんでくれている。」
ルーク:「それに鏡の間は、我がポムフィオーレがスタンプラリー会場に選んだ場所!」
ルーク:「……やはり、この場所を選んだ彼の見る目は確かだったということだね。」
男性A:「彼って……?」
???:「失礼。後ろを通ってもいいかしら。」
男性A:「あ、すみませんどうぞ……」
男性A:「うっ眩しい!」
男性A:「なにかが輝いている。一体なに……えっ!?」
男性A:「ヴィ、ヴィル・シェーンハイト!?」
女性B:「うそ! あの有名モデルの!?」
ヴィル:「ハッピーハロウィーン、みなさん。」
ヴィル:「我が校のハロウィーン、楽しんでくれてるかしら。」
は、はいっ!
女性C:「そういえばヴィルって、ナイトレイブンカレッジの在学生なんだっけ。会えるなんて超ラッキー!」
男性A:「あの、一緒に写真……あっ。でも鏡の間は撮影禁止か。」
女性B:「その前に、ヴィルみたいなスーパーモデルが気軽に写真なんて撮ってくれるわけないよ。」
ヴィル:「いいわよ。」
えっ!?
ヴィル:「鏡の間では撮れないけど撮影なら廊下ですればいいわ。」
ヴィル:「一度出ましょう。……暗いから足元に気を付けて。」
男性A:「は、は……はひ……。」
── 廊下 ──
ヴィル:「スマホを貸してくれる?」
男性A:「どど、どうぞ!」
ヴィル:「ありがとう。……ほら、もっと近くに寄らないと」
ヴィル:「画面に入らないわよ。」
パシャ!
男性A:「ヴィヴィ、ヴィル・シェーンハイトが……僕のためにドアを開けて、僕のスマホを手にとって……」
男性A:「僕を引き寄せて2ショットを撮ってくれた!もう一生肩洗わない!」
女性B:「トップモデルなのに、なんて気さくな人なんだろう。」
ルーク:「おお、ヴィルの寛大な対応にみんなが涙している!」
ルーク:「鏡の間も、ヴィルも、それに感動する人々もみな美しい……なんて素晴らしい光景だろう。」
ルーク:「ねえ、薔薇の騎士(シュヴァリエ)!キミもそう思いはしないかい!?」
女性B:「薔薇の騎士(シュヴァリエ)……?すごい名前……一体何者……?」
女性C:「眼鏡かけてるし、帽子かぶってるし……もしかしてヴィルの友だちの芸能人が変装してるんじゃ……。」
トレイ:「無駄にお客さんたちの期待を煽っている……ルーク頼む、その呼び方はやめてくれ。」
ルーク:「ハッピーハロウィーン!さあ薔薇の騎士(シュヴァリエ)も一緒に!」
トレイ:「やめないならせめて人がたくさんいるところでは小声で頼む……!」
ケイト:「やっほ~薔薇の騎士(シュヴァリエ)♪調子はどう?」
トレイ:「ケイト……怒るぞ。」
ケイト:「はははっ、冗談だって。てか、すごい騒ぎだね。」
ケイト:「ヴィルくん、マジカメで騒がれるの嫌って言いそうだから様子を見に来たけど……」
ケイト:「意外と大丈夫そう。」
ヴィル:「確かに、アタシの美貌が一過性の話題のためだけにマジカメで消費されるのはごめんよ。」
ヴィル:「でも……これぐらいの誠意は見せないと来てくれた人たちに失礼だわ。」
ヴィル:「みんな賢者の島の外から時間とお金をかけて来てくれてる。」
ヴィル:「その努力に応えるのにアタシが芸能人かどうかは関係ない。」
ヴィル:「ナイトレイブンカレッジの生徒として……そして、ハロウィーン運営委員長として!」
ヴィル:「うちに来てくれた人たちが満足して帰れるようにアタシは全力を尽くすわ!」
ヴィ……ヴィル様~~!!!
男性A:「今日でますますファンになりました!特集されてる雑誌全部3冊ずつ買います!」
女性B:「次の映画絶対に見ます!」
女性C:「コラボ商品全部買います!」
ヴィル:「あら、みんな……ありがとう。」
トレイ:「芸能人かどうかは関係ない、か。」
トレイ:「……」
トレイ:「本当に自分の宣伝じゃないんだよな?」
ルーク:「キミたち、このロープからはみ出さないように並んでくれるかい? ヴィルが順番にサインして回るよ!」
ケイト:「ルークくん、いったいいつの間にロープなんて持ってきたの?」
ワイワイ
トレイ:「学園中がハロウィーンのお客さんで賑わってるな。」
トレイ:「『ハロウィーンウィーク』史上最大の集客数になるんじゃないか?」
トレイ:「ずっと準備してきた運営委員としてはたくさんの人に見てもらえて嬉しいだろう。」
ケイト:「うん。デュースちゃんも、みんなもすっごく喜んでるみたい。」
トレイ:「そりゃあいい。みんなハロウィーンを楽しみにしてたからな。」
トレイ:「ハッピーハロウィーンだ。」
ケイト:「うん、ハッピーハロウィーン♪」
ケイト:「ただー……」
ケイト:「ちょーっと、嫌な予感がするんだよねぇ。」
< >

