【ストーリー】EPISODE 2-13 お前たちは下がっていろ

| - お前たちは下がっていろ 俺は忠告したぜ? |
登場人物
マレウス、リリア、セベク、男性A、男性B、男性C、シルバー、男性たち
テキスト全文
── メインストリート ──
マレウス:「たかが写真のために、魔法士の集うナイトレイブンカレッジを荒らす者がいるとは。」
マレウス:「あの客人たちは、なぜそこまでして楽し気な写真を撮ることにこだわるのだろう。」
リリア:「さあのう。こればかりは種族もなにも関係なく個人の価値観の問題じゃ。」
リリア:「人に迷惑をかけるのはよくないが誰がなにを大切にしようとそれ自体は責められない。」
リリア:「ただ、わしらの大切にしたいものとマジカメモンスターの大切にしたいものは違う。」
リリア:「ゆえに衝突するのじゃ。」
マレウス:「ふむ。大切にしたいものか……。」
リリア:「マジカメモンスターとわしらでは、重きを置くものがあまりに違いすぎるからのう。」
リリア:「おおかた、ディアソムニアのハロウィーン会場も大変なことになっとるじゃろうよ。」
リリア:「さあ、急いで向かうとしよう。」
── オンボロ寮 ──
セベク:「この無礼者!!!!!」
セベク:「ディアソムニアを汚(けが)す者はひいてはマレウス様を汚(けが)す者……」
セベク:「これ以上は許しておけんぞ!!!!」
セベク:「!!!!」
男性A:「声でけぇ~。空気ビリッビリ震えてるわ。」
男性B:「お兄さん、姿勢良くてかっこいいのに超面白い!絶対バズる。」
男性C:「写真撮らせて~!そのあとムービーもお願いしまーす。」
パシャ!
セベク:「貴様ァ!!!! スマホをしまえと言っているだろうがァ!!!!!」
リリア:「ほらな? 大変なことになっとったじゃろ?」
マレウス:「セベク……血の気の多さは祖父に似たのか?」
セベク:「はっ。わ、若様!それにリリア様も。」
シルバー:「お見苦しいところをお見せして申し訳ありません。」
シルバー:「怒鳴ったところで解決しないと何度も言っているのですが……。」
セベク:「シルバー、お前はいつも甘いのだ!」
セベク:「今すぐ僕がこの者どもを追い払います。少々お待ちください!」
マレウス:「いい。お前たちは下がっていろ。」
マレウス:「……そこの観光客。」
男性たち:「ん?」
男性A:「え、え、え……まさか茨の谷の……」
男性A:「マレウス・ドラコニア!?」
男性B:「や、やべえ。マジフト中継で観たまんま!本当にナイトレイブンカレッジにいるんだ!」
セベク:「ふんっ。さすがに無知な人間どももマレウス様の御尊名は知っていたか。」
マレウス:「少し話をしようか。」
マレウス:「……郷に入っては郷に従えという言葉を知っているか?」
マレウス:「お前たちがなにを考え、なにを好んでもそれ自体は悪ではない。責めもしない。」
マレウス:「だが一歩この学園に踏み入れたからには学園のルールに従うべきだ。」
マレウス:「多少不自由でも、破ることが簡単だとしても規則は守る。それが礼節ではないか?」
セベク:「ああ。なんと尊きお言葉……!これで響かぬはずがない!」
シルバー:「ああ。マレウス様が直々に、それもこんなにも丁寧に話をしてくださったんだ。」
シルバー:「きっと客人たちも納得してくれるだろう。」
セベク:「……む?」
セベク:「人間どもの様子がおかしいぞ?」
男性A:「………………ひそひそ……。」
男性B・C:「ひそ…………………ひそひそ…………。」
男性たち:「じー…………。」
マレウス:「なんだ?じろじろと僕を見て。」
マレウス:「そんなに妖精が珍しいのか?」
男性A:「…………うぇ~~~~~い!」
パシッ!
シルバー・セベク:「なっ!?」
シルバー:「な、なんてことだ…………」
シルバー:「マレウス様の腕に………」
シルバー:「……気安く触る人間がいるとは!」
マレウス:「……。」
シルバー:「マレウス様も驚いていらっしゃるし……。」
セベク:「……! …………!?…………!!」
シルバー:「セベクは言葉を失っている。」
シルバー:「……あの人間たち、マレウス様に危害を加えるつもりでしょうか。」
リリア:「あのような者どもでは、マレウスに傷1つ負わせられん。その心配はいらぬが……」
リリア:「……奴ら、いったいなにを考えているんじゃ?」
男性A:「いぇーい!『ドラコニアチャレンジ』成功~~~!」
『ドラコニアチャレンジ』?
男性B:「超ぱねぇ魔力を持つって噂のみんながビビるマレウス・ドラコニア!」
男性B:「それに触ったとこ写真に撮るとか伝説級の偉業じゃん。」
マレウス:「「それ」……?」
男性A:「ガチガチのガチ! やらせなしの度胸試し。名付けて『ドラコニアチャレンジ』!」
男性A:「これバズり確実っしょ!」
マレウス:「「度胸試し」……?」
男性B:「ひゅ~~見てるだけでドキドキしたわ~~!手に汗びっしょり。」
男性C:「すごすぎ~。写真ちゃんと撮れたかな。」
男性A:「俺、この写真家宝にするッス。マレウスさん、アザース!」
マレウス:「……なるほどな。」
マレウス:「お前たちがなにを大切にしているかよくわかった。命よりも、一瞬の刺激を優先するというのだな?」
マレウス:「いいだろう。ならばこの僕が、お前たちに……」
ピシャーン!
マレウス:「とびきりの刺激を与えてやる!!!」
リリア:「ああ、いかんいかん……これはちとまずいぞ!」
リリア:「マレウス、そのお灸はヒトの子にはちとキツすぎる!」
セベク:「マレウス様。あの人間どもに怒りの雷(いかづち)をくらわせてやるのですね!」
セベク:「このセベク、微力ながらお手伝いいたします!!!!」
シルバー:「セベク! 待てっ!」
シルバー:「……セベクも頭に血が上って俺の言うことが聞こえていないようです。」
リリア:「このままでは人間たちに怪我をさせてしまう。」
リリア:「シルバーよ。奴らにマレウスの雷が直撃する前にわしらの魔法でマジカメモンスターを追い出すぞ!」
シルバー:「はっ!」
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