【ハニプレ】イベント「桜の花に願いを込めて」イベントストーリー
ハニプレ(HoneyWorks Premium Live)のイベント「桜の花に願いを込めて」イベントストーリーです。
プロローグ
芹沢春輝は映画監督を目指す高校3年生
夢に向かって突き進む春輝には、同じ学年の
合田美桜という気になる女の子がいる
クラスで『春カップル』と呼ばれるくらい
気が合う春輝と美桜だが
友達から先にはなかなか進めずにいて――
第1話
とある春の日――
俺は、昼休みに美桜と廊下で立ち話をしていた
合田美桜
もう春だね
芹沢春輝
だなー!
窓から見える校庭の桜は、いつの間にか
つぼみをつけている。もう少しで咲きそうだ
芹沢春輝
(俺たちの入学式の日…
満開の桜の木の下に立つ美桜がきれいで
思わず、カメラにおさめたいって
思ったんだよな…あれから、もう2年経つのか)
合田美桜
予想だと、桜、来週には満開らしいよ
ねえ、春輝くん
桜が咲いたら、お花見に行かない?
満開の桜の下でのんびりしたら
きっと気持ちいいよ
芹沢春輝
いいな、それ!
来週の日曜日にはもう咲いてるかな
合田美桜
咲いてるといいなぁ
芹沢春輝
もし咲いてたら花見に行こうぜ!
そうだ!みんなにも声かけてみるよ
合田美桜
え…
芹沢春輝
じゃあ、、また放課後にな!
合田美桜
あっ、春輝くん…!
もう…
俺は教室に戻り、花見の提案をみんなに話した
夏樹と優、それにもちたこと望月蒼太は
俺の幼馴染で、いつもなんだかんだでつるんでいる
3人とも、すぐに提案に
乗ってくれると思っていたのだが――
榎本夏樹
うーん…
芹沢春輝
なんだよ、ノリ悪いな
予定でもあるのか?
榎本夏樹
そういうわけじゃないけど…
芹沢春輝
じゃあ、なんなんだよ?
望月蒼太
あのさ…春輝
気づいていないようなら言うけど…
合田さん、春輝と2人で行くつもりで
誘ったんじゃない?
芹沢春輝
……
ええっ!?
瀬戸口優
「ええっ!?」って…
やっぱり気づいてなかったんだな…
芹沢春輝
いや、だって、「2人きりで」なんて
一言も言われなかったし…
榎本夏樹
あのねー、春輝
女の子は口にすることがすべてじゃないんだよ?
芹沢春輝
夏樹はなんでもかんでも言うじゃねーか
榎本夏樹
わ、私にだって言えないことくらいあるんだから!
…まったく、美桜もよく春輝みたいなのと
一緒にいてくれるよね
女子のキモチに鈍感だし
映画バカだし
どうせ、2人きりのときも
映画の話ばっかしてるんでしょ?
芹沢春輝
そんなことな…
(いや、そんなことある
めちゃくちゃある)
俺は映画が好きだ。観るだけじゃなく、撮るのも好きで
将来は映画監督を目指している
そんなだから、美桜といるときも
つい好きな映画の話ばかりしてしまっていた
芹沢春輝
美桜が楽しそうに聞いてくれるから
つい俺ばっか話してたけど…
そういえば、俺
美桜の話をちゃんと聞いたことないかもしれねえ
榎本夏樹
ほらねー
望月蒼太
まあ、うすうすそんな感じはしてたよね…
瀬戸口優
春輝は映画のことになると
すぐ周りが見えなくなるからな
芹沢春輝
(みんなから見た俺って
そういう感じだったのか…)
榎本夏樹
もう、そんなんじゃ
美桜を他の男子に取られても知らないからね
芹沢春輝
ほ、他の男子…!?
どういうことだよ、夏樹!
第2話
榎本夏樹
もう、そんなんじゃ
美桜を他の男子に取られても知らないからね
芹沢春輝
ほ、他の男子…!?
どういうことだよ、夏樹!
榎本夏樹
そのままの意味だよ!春輝がそんなだと、いつ美桜の
気持ちが他の男子に移るかわかんないよってこと!
春輝をお花見に誘ったときの美桜の気持ち
ちゃんと考えてみたら?
芹沢春輝
美桜の気持ち…?
(美桜は、いつも俺の隣にいてくれるけど…
あいつの気持ちを改めて考えてみるなんて
これまで、してこなかったな…)
そうだよな
ちゃんと考えなきゃな
美桜の気持ち…
放課後は、いつも通り
美桜と一緒に帰ることにした
2人で並んで歩くあいだも、夏樹に言われたことが俺の頭の中を渦巻いている
芹沢春輝
(美桜の気持ち…美桜の気持ち…)
合田美桜
春輝くん、どうしたの?
怖い顔して…
芹沢春輝
え、いや…
なんでもないんだ
合田美桜
そう?
ならいいけど…
何か悩みがあるなら言ってね
話、聞くから
芹沢春輝
美桜…
(美桜って、本当に優しいよな…)
美桜はいつも、こうして俺を思いやって
優しい言葉をかけてくれる
芹沢春輝
(でも…俺は今まで美桜の気持ちを考えてあげたり
優しい言葉をかけてあげたこと、あったかな
夏樹の言う通りだ。このままじゃ美桜に
愛想をつかされたっておかしくない
ちゃんと、向き合わないと)
なあ、美桜
来週の日曜日のことだけど、桜が咲いてたら…
2人で花見に行かないか?
合田美桜
え…
2人で…?
芹沢春輝
ああ。俺と美桜の、2人で
合田美桜
…
うん。行こっか
芹沢春輝
(よかった…)
あと…さ
美桜…
俺に、何かしてもらいたいことってないか?
合田美桜
え…
急にどうしたの?
芹沢春輝
なんかあるだろ、俺にして欲しいこととか…
されて嬉しいこと!
合田美桜
うーん…
急に聞かれてもわかんないなあ…
芹沢春輝
じゃあ…
今、美桜は何が一番欲しいんだ?
合田美桜
え…?
うーん…
そうだなあ…
今はおいしいものが食べたいかな
芹沢春輝
そうか…!
美桜はうまいものが食べたいんだな!
(美桜のために俺ができること、見つけた!)
待ってろ美桜、俺が必ず
うまいもん食わせてやるからな!
合田美桜
え…?
は、春輝くん?
芹沢春輝
そうと決まったら準備しねえと!
悪いが美桜、先に帰ってくれ!
合田美桜
春樹く差
芹沢春輝
じゃあな!
合田美桜
…?
第3話
翌日、俺はあるところに優とともちたを呼び出していた
芹沢春輝
ここに集まってもらったのは他でもない…
俺のミション成功に向けて
お前たち2人にも協力して欲しいと思っているからだ
望月蒼太
ミッションって、また何をするつもり?
芹沢春輝
俺がこれから何をしようとしているか…それは
この場所がどこかを考えたらすぐに分かるはずだ
望月蒼太
ここって…家庭科室だよね
瀬戸口優
いやわかんねえよ
その芝居がかった喋り方やめて
早く説明してくれ
芹沢春輝
だーかーらー
すっげえうまい弁当を作って
花見のときに美桜に食わせてやるんだよ!
望月蒼太
あー…
そんなとこだろうと思った…
瀬戸口優
弁当って…
春輝お前、料理なんかやったことあったっけ?
芹沢春輝
一切ない
でも、やってみればなんとかなるだろ
優&蒼太
やってみれば…?
望月蒼太
不安…!
なんかすごい不安…!
瀬戸口優
俺も…
芹沢春輝
あのなー、何事も挑戦してみないと
わかんないだろ?
望月蒼太
確かにそうだけど…
お弁当はさすがに難しいんじゃないかな
芹沢春輝
そうか?ほら、早く取りかかろうぜ!
ちゃんと食材も買ってきたんだ!
俺はスーパーで手に入れた食材を
家庭科室の調理台の上に並べた
望月蒼太
鶏のもも肉にしょうがとにんにく…
ひょっとしてからあげ?
芹沢春輝
そうだ。弁当のおかずの定番だろ?
じゃ、さっそく揚げるかー
瀬戸口優
ちょ…待て待て待て!!
なんで鶏肉をそのまま油に入れようとしてんだよ!!
望月蒼太
春輝!!
お願いだから早まらないで!!
芹沢春輝
え?からあげなんだから
油で揚げるのは当然だろ
なんで止めるんだよ
望月蒼太
ああ…ここまでだったとは…
瀬戸口優
あのな…春輝
お前がいつも食べてるからあげには、何がついてる?
よーく考えてみろ
芹沢春輝
え?
あー…
レモン?
瀬戸口優
…
帰ろうぜ、もちた
望月蒼太
そうだね
芹沢春輝
ちょ…おい!待てって!
なんだよ、からあげには何がついているんだよ!
瀬戸口優
はあ…。衣だよ。鶏肉に衣をつけて揚げたものを
からあげって呼ぶんだ
芹沢春輝
ああ!そう言われてみればそうだな!
瀬戸口優
そう言われてみればって、お前なあ…
望月蒼太
春輝、悪いことは言わない…
お花見には出来合いのものを持って行こう
その方が合田さんの命が安ぜ…
じゃない、喜ぶと思うよ
芹沢春輝
その方が早いってことくらい
俺もわかってる
でも…それじゃダメなんだ
夏樹が言ってた通り、俺…美桜の気持ちを
考えてやったこと、今までないような気がするんだ
分けとるばっかりで、美桜の気持ちに
気付こうともしなかった。甘えてたんだよな、きっと
だから、今は美桜のために何かしたいんだ。たとえ
自分の苦手なことでも、あいつのために努力したい
望月蒼太
春輝…
瀬戸口優
わかった、春輝
お前がまともな弁当を作れるようになるまで
付き合うよ
芹沢春輝
優…
いいのか?
瀬戸口優
乗りかかった船だからな
もちたもそれでいいだろ?
望月蒼太
うん
このままじゃ合田さんの胃袋が心配だしね
芹沢春輝
ありがとな、2人とも…
俺、頑張るよ!
第4話
優ともちたの言葉に促されて、俺は弁当作りを
再開することにした
芹沢春輝
ありがとな、2人とも…
俺、頑張ってみるよ!
そう、勢いよく言ってはみたものの――
芹沢春輝
なんだ、これ…
瀬戸口優
なんだって、からあげだろ…
望月蒼太
いや…
もはや炭じゃない、これ?
ようやくできたからあげは
真っ黒に焦げていた
芹沢春輝
俺…
料理がヘタだったのか…
瀬戸口優
いま気づいたのか
望月蒼太
いま気づいたんだ
瀬戸口優
まあ…そう落ち込むな
春輝、お前はこれまで映画のことに
自分のすべてを費やしてきたんだ
少しくらい苦手なことがあって
当然だろ?
望月蒼太
そうだよ、春輝
まだまだ始めたばっかだし、頑張ろうよ!
芹沢春輝
優…
もちた…
ああ!
俺、頑張ってみるよ!
瀬戸口優
今度はちゃんと油の温度計ってから入れろよ
そうしたら焦げないだろうし
芹沢春輝
ああ!
望月蒼太
なんか、めずらしいよね。春輝が映画以外のことに
こうやって一生懸命になってるの
瀬戸口優
確かにな
芹沢春輝
俺さ、みんなに映画バカって言われるくらい
映画のことしか考えてなかったんだけど…
美桜のこと考えると、映画のことも忘れるくらい
あいつのことで頭の中がいっぱいになるんだ
望月蒼太
春輝…
瀬戸口優
そういうのは本人に言ってやれよ
芹沢春輝
なっ…!
言えるわけないだろ、そんな恥ずかしいこと!
望月蒼太
あはは!ほら、照れてないで続きやろうよ
次は卵焼きを作るんでしょ?
俺がまともな弁当を作れるようになるまで
2人はとことん付き合ってくれた――
そして、日曜日――
俺はお手製の弁当を持って
美桜と待ち合わせしている公園に向かっていた
芹沢春輝
(桜、咲いてくれてよかったな…)
前日の土曜日、桜が開花してるという
ニュースを見て、俺はすぐに美桜に連絡した
それから食材を買い込み、今日は早起きをして
弁当を完成させ、花見に挑んだのだ
芹沢春輝
(美桜のために作った弁当…早く食べさせてやりたい)
中身が崩れないように、弁当を大切に抱えながら
公園までの道を歩いていると――
榎本夏樹
あっ
春輝じゃん!
芹沢春輝
な、夏樹!
榎本夏樹
ニヤニヤして、どこ行くの?
っていうか、なに、そのお弁当?
芹沢春輝
こ、これは…
榎本夏樹
あっ、そっか!
今日、美桜とデートか
芹沢春輝
べっ、別にデートじゃねえし…!!
榎本夏樹
そのお弁当…
ひょっとして春輝の手作り?
うっそ、女の子のためにお弁当を作るなんて
春輝じゃないみたい…!
芹沢春輝
悪いかよ
榎本夏樹
悪くないよ
いい意味で変わったって言ってるの!
春輝って、いつも映画のことばっか考えてるでしょ
たまにはそうやって、よそ見するのもいいんじゃない?
芹沢春輝
夏樹…
榎本夏樹
じゃ、頑張りなよー!
夏樹は笑顔を見せると
軽く手を振って俺のもとを去っていった
芹沢春輝
(たまにはよそ見することもいい…か)
って、やば!約束の時間過ぎてる!
急がないと!
第5話
ようやく、美桜と待ち合わせた公園に到着する
芹沢春輝
(やっとついた…
すっげえ。満開だ)
…あ
公園の入り口のわきにある、桜の木の下に
美桜の姿があった
芹沢春輝
(美桜…きれいだな…)
しばらく動けずにいると、美桜が俺に気づいた
手を振りながら、こちらに駆け寄ってくる
合田美桜
春輝君、来てたんだ
どうしたの、ぼうっとして
芹沢春輝
あ…いや…
(言えねえよ
見とれてたなんて…)
合田美桜
それ、ずいぶん大きな包みだね
何が入ってるの?
芹沢春輝
これは…
美桜に聞かれて、俺は思い切って
胸に抱えた弁当の包みを差し出した
芹沢春輝
…弁当、作ってきたんだ
美桜と一緒に食べようと思って
合田美桜
お弁当…!?
春輝君が作ったの?
芹沢春輝
まあな
ほら、早く食べようぜ!
桜の下にあるベンチに腰を下ろして
弁当を広げる
合田美桜
わあ…!
おいしそう…!
芹沢春輝
だろ?
からあげも卵焼きも入ってるぞ
合田美桜
春輝君、からあげ作れるんだ!
すごいね…!
芹沢春輝
こんなのちょろいって
合田美桜
ふふっ
芹沢春輝
なんだ?
合田美桜
だって、春輝君の指…
小さいけど、火傷の跡があるよ
芹沢春輝
げっ!
合田美桜
ふふ。春輝君、頑張ってくれたんだね
芹沢春輝
っ…
(苦労して弁当作ったなんてかっこ悪いから
隠すつもりだったのに…!)
合田美桜
このあいだ「うまいもん食わせてやる」って
私に言ってたのは、このこと?
芹沢春輝
あ、ああ…
美桜を喜ばせようと思ったんだ
いつも、美桜は俺に優しくしてくれるだろ
でも
俺は美桜に何かしてやれるわけじゃないし
合田美桜
春輝君…
芹沢春輝
俺、ほんと映画のことばっかりで…
こういうときにイマイチ格好つかなくて、ごめん
合田美桜
ううん、嬉しいよ。ありがとう
芹沢春輝
美桜…
(そっか、俺…
美桜のこういう顔が見たかったんだ)
映画研究部で撮影が上手くいったときの達成感とは
また違う…胸の奥がじわりとあたたかくなるこの感じ
美桜といるときだけ、ふいに湧いてくる
この気持は、なんだろう…
合田美桜
ねえ、お弁当、早く食べようよ
芹沢春輝
お…おう!
ようやく、2人で弁当を食べることにする
合田美桜
春輝君のそれ、美味しそうだね
芹沢春輝
食べるか?
箸を美桜の口元に持っていってから
はたと気づく
芹沢春輝
(これ、「あーん」ってやつじゃ…
うわ、何やってんだ、俺!)
箸を引っ込めようかと思ったときだった
合田美桜
うん…食べたいな
照れくさそうな、小さな声――
けれど、確かに俺には届いた
芹沢春輝
あ…ああ、食べろ食べろ!
まだいっぱいあるからな!
照れくさいのをごまかそうとしたら
声が勝手に大きくなった
合田美桜
うん。じゃあ、いただきます
あーん
卵焼きを口に入れると、美桜は笑顔になった
合田美桜
おいしい…!
春輝君、すごくおいしいよ、これ…!
芹沢春輝
(うわ…
なんか、すげーな)
美桜が俺の作ったものを食べてくれて
こんなに笑顔になってくれる
芹沢春輝
(夏樹の言う通りかもしれない)
美桜のこんな顔が見られるなら
たまにはこうしてよそ見するのも悪くない
自然と、そんな風に思えた――
エピローグ
2人きりのお花見――
春輝君が作ってくれたお弁当は
少し不格好だけど、とても美味しかった
合田美桜
春輝君の自信作ってどれなの?
芹沢春輝
もちろん、からあげだ!
何度も失敗し…じゃない
手間をかけたからな!
合田美桜
そっか
(ふふ。春輝君、揚げ物とか
特に苦手そうだもんな…)
私はさっそく、からあげを食べてみた
見た目はちょっと崩れているけど、味は悪くない
合田美桜
うん、おいしい!
芹沢春輝
本当か!?
合田美桜
うん、すっごくおいしいよ
芹沢春輝
よかった…!
合田美桜
(春輝君、ほっとしてる…
本当に頑張ってくれたんだろうな…)
春輝君も食べてみたらいいよ。おいしいよ
芹沢春輝
おう!
春輝君が勢いよくからあげを頬張る
どうやらお腹をすかせていたみたいだ
合田美桜
(お弁当作りで必死で
朝ごはん食べられなかったのかな)
春輝君が必死になってキッチンに立っている姿を
想像すると、思わずクスッと笑ってしまう
芹沢春輝
ん?
どうした、美桜?
合田美桜
ううん、なんでもない
あ。もう、春輝君
ひざにごはんつぶが落ちてるよ
芹沢春輝
あっ…!わ、悪い!
私がごはんつぶを取ってあげると
春輝君が慌てた顔をする
合田美桜
(今日の春輝君、なんだかいつもと違う
…ちょっと、可愛いかも
そんなこと、本人にはとても言えないけど…)
…それにしても、春輝君が陰でそんなこと
してくれたなんて知らなかったな
今度は一緒に作ろうね
芹沢春輝
ああ!
なあ…美桜
合田美桜
うん?
芹沢春輝
こうして先の約束ができるのって、なんかいいな
合田美桜
……
うん
(私たち、来年の今ごろはもう卒業してるんだよね
そのときも、こうして一緒にいられるのかな)
ふとよぎったそんな思いを
私は慌てて打ち消した
合田美桜
(今、春輝君と一緒にいられる
この瞬間を楽しもう)
芹沢春輝
美桜、卵焼きもう1個どうだ?
合田美桜
うん!いただきます
春輝君お手製の卵焼きを口に入れた直後
「ガリッ」と固いものが歯に当たる
合田美桜
んっ…
芹沢春輝
どうした?
合田美桜
卵の殻が入ってたみたい…
芹沢春輝
げっ…!!
大丈夫か…!?
合田美桜
うん。もう飲み込んだから
芹沢春輝
ごめん、美桜…!!
卵を割るの、めっちゃ練習したのに!
合田美桜
ふふっ。そうなんだ
芹沢春輝
あっ、いや。その…
慌てふためく彼の様子に
私は思わず吹き出してしまった――
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