ソフィアのメモリー
プロフィール
ソフィア | ||||
---|---|---|---|---|
身長 | 163cm | 体重 | 47kg | |
血液型 | AB型 | 誕生日 | 10月5日 | |
ラメント | 傘はささなくてもいい (日 / EN) | |||
Song by | ソフィア(長谷川育美) | |||
CV | 長谷川育美 | |||
多くの教え子を持つ、優秀な家庭教師。恐怖心から疑心暗鬼に陥った街で「子供を魔女に変える」と噂されて、処刑されそうになった所を領主に助けられる。性格は思慮深く、落ち着きのある聡明な女性。 |
メモリ一
1話
「それでは、授業を始めます」
今日は名家の御曹司に帝王学。
明日は深窓の令嬢に花嫁指南。その次は騎士志望の少年に兵学。
家庭教師として私を必要とする家は多い。
呪いが蔓延する今となっては、
学校よりも家庭教師に頼る家が増え、私は家から家へ、
そして街から街へ移動する日々を送っていた。
至る所が水没したこの国では移動するのも一苦労。
だけど、そこに私を必要とする教え子がいる限り、
私は必ず向かう。
何故なら私は家庭教師――
私を待つ教え子がいる……
それだけで理由は十分です。
2話
「あの娘は魔女じゃないか」
最近、街中でそんな噂を耳にする事が増えた。
魔女狩りの勢いは増すが、
魔女が起因とされる呪いの獣の出現は
減るどころか増えるばかり。
そして、そういった不安や恐怖による鬱憤をぶつけるように、
あの言葉が囁かれる。
アイツは魔女だ。
あの魔女が悪い。
あの魔女さえいなければ――
小さな街だ。
噂から「らしい」の文字が消えるのは時間の問題。
そうして標的にされた少女はやがて騎士に連行され、
本物の魔女として処理される。
誰が言い出したのか、
なぜ言われたのかすら分からないまま――
3話
噂は嫌い……責任がないから。
話した事のない相手の事なんて分かるわけがないのに。
そんな簡単な事すら、
みんな忘れてしまったんだろうか。
先日も魔女だと噂された娘を母親が庇い、
次の標的にされたと聞いた。
それも噂だが……
火のない所に煙は立たないというが、
この街には火種がそこらじゅうに転がっている。
理由も根拠もない、
ただきっかけさえあれば、勝手に燃え上がる。
見過ごせないと思った。私は家庭教師だから。
教え、導くのが教師の務め。
だから私は噂に翻弄される教え子達にこう説いた。
絶対にこれだけは忘れないで下さいね。
大事なのは――
4話
人を殺すのは刃だけじゃない。視線一つでも人は殺せる。
嘲笑うような囁きと、蔑んだ目……
それだけで、人は殺せます。
傷つける事に慣れ、
傷つけられる事に慣れた心はやがて痛みすら忘れてしまう。
だから自分の目で視て、耳で聴き、その上で判断しなさい。
それが識るという事です。
疑問を持ち、
その疑問を解消するための解き方を考えなさい。
解なき問いなどない。きっとどこかに答えはあります。
そう教え子達に説きながら、私は自分自身にも言い聞かせた。
そうだ、
この連鎖を止める方法もどこかに……
そんな時だった。ある噂が流れた。
子供を唆して魔女に変える女の噂が。
5話
私が魔女だという噂が流れた。
呪いで子供を魔女に変える、ね。
予感はしていた。いつか必ず順番が回ってくる。
だってこの街は……
きっかけさえあれば、勝手に燃え上がる。
何が火種になるかは分からない。
蔑んだ目、嘲笑う声、そして言葉の刃。
それらひとつひとつが私の心を突き刺した……
それからすぐに報告を受けた騎士が私を捕らえにやってきた。
その後ろには教え子の保護者達もいて……
中には魔女だと噂された子の親もいた。
彼らは泣きそうな顔でこういった。
うちの子を返せ、この魔女めって。
何も言えなかった……
子を喪った彼らの気持ちが痛いほど伝わってきたから。
そんな相手に、なんて言えばいいのか……
何が正解なのか、分からなかった。
6話
私は騎士に縛られ、街の中を引き回された。
あの女は子供の未来を奪う。
あの女のせいで、うちの子は……
あの女さえ、この街に来なければ――
周囲から、恨みつらみの声が聞こえた。
そんな目で見ないで。私は……っ
叫びそうな言葉を必死に堪えた。
このまま私は処刑される……
だけど、それでいいじゃない。
これでようやく解放されるのだから。
もう何も視なくていい、何も聞かなくていい……
これで、ようやく……
7話
その時だった。誰かの叫ぶ声が聞こえた。
顔を上げると、杖を持った青年が立っていて……
戸惑う私に、彼が手を差し出した。
私の力が必要?未来を護るために?
そんな筈ない。
街一つ正す事のできなかった私にできる事なんて……
その時だった。ふいに温かい視線を感じた。
教え子達……
私を見つめる目は罪悪感で揺れていて――
ああそうか、
私の教えはちゃんと生きていた。
そう――、大事なのは人を想う心。
私は一度だけ教え子達を見つめ――
そして彼の手を取った。
この街を狂わせた負の連鎖を断ち切るには根本から正すしかない。
被害者は誰で、加害者は誰か。私が見極めよう。
そしていつかあの子達に教えないと。
世界を救った勇者様のお話を――
第1話
第2話
第3話
第4話
第5話
第6話
第7話
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