【錆鉄の魔女】A.A.のメモリー
プロフィール
【錆鉄の魔女】A.A. | |||
---|---|---|---|
身長 | 134cm | 体重 | 29kg |
血液型 | A型 | 誕生日 | 2月29日 |
ラメント | Ⅶ. THE RUST | ||
Song by | 茅原実里 | ||
CV | A.A.(茅原実里) | ||
人工的に魔女を作る計画によって生まれたホムンクルスの少女。実験体として、生まれてからずっと研究室の中で暮らしてきた。感情を持たないが、生みの親のメルティーユを母親のように慕っている。 |
メモリ一
1話
実験用ホムンクルス製造番号30682。
生まれてすぐから実験を繰り返し、壊れたら廃棄される人形。
意志を持たず、心を持たない、使い捨ての実験道具。
それが私。
だけどある日、博士が私を人として育てると言った。
心無い人形に心を与える実験だという。
それからの毎日はまるで違うものになった。
博士とたくさんの本を読み、たくさんの話をした。
そのたびに知識が増え、心臓の鼓動が強くなる。
空とは何かを尋ねると、いつか見に行けるといいね、と博士が笑った。
私は人形だ。
感情を持たず、何かを望むこともない。なのに。
見に行きたいと、そう思いはじめていた。
2話
空を見に行こう。
突然博士がそう言い出した。
こんなところは逃げ出して、もっとたくさんのものを見よう。
人形の私に拒否権はない。
博士の決定には従うだけ。でも。
どこに行こうか。何をしようか。
博士とそんな話をする度に、私の中で何かが膨らんでいく。
いよいよ明日だよ。
楽しみだね、えーちゃん。
博士の言葉に、私は小さくうなずいた。
楽しみだなんて感情、私にはないはずなのに。
そして約束の日。
博士は、来なかった。
見に行きたいと、そう思いはじめていた。
3話
博士がやって来たのは、あれから三日後。
教皇と呼ばれる人と一緒だった。
ここに博士以外の人が来るのは初めてだ。
なんだろう、とても、悪い予感がする……。
言葉を出せない私に、博士が微笑む。
「ごめんね、えーちゃん」
博士が謝った。
涙を浮かべて微笑みながら。
なぜ、謝るのですか。なぜ泣くのですか。なぜ笑うのですか。
何もわからなかった。
博士の気持ちも、自分の気持ちも、何も。
立ったまま動けない私の前で教皇が槍を構える。
──心無い人形に心を与えよう。絶望という感情を以て。
そして、槍が、博士の体を貫いた。
4話
血だまりの中に博士が倒れる。
私にとって博士はすべてだった。
私を造ったのも、私にたくさんのことを教えてくれたのも、すべて博士だった。
その博士が、死んだ。
それはきっと「悲しい」こと。
なのに、ああ、やっぱり。
人形の私は何も感じない。涙の一つも流れない。
ただ、何も見えなくて、何も聞こえなくて、足が震えて立っていられなくて、胸がこんなにも痛くて……何も、何も考えられなくて……
博士、これは、なんですか。
どうして、わたしは、こんなに……
博士、ねえ、博士ぇ……
うう……うううう……
博士、博士、博士博士博士博士博士博士博士博士博士博士博士博士博士博士博士博士博士博士あぁぁあぁああああ!!!!!
5話
私の中に錆がある。
私の心臓を錆付かせ、私の心臓を変色させる、温かな不純物。
たくさんの話をして、たくさんの本を読んだ。
なのに思い出すのはあの人のことばかり。
何もなかった私の心は、いつの間にかあの人で満たされていた。
なのに、あの人はもういない。
悲しいと思う気持ちは感情だ。
私には感情がない。
だから悲しくはない。
だとしたら、これはなに?
私の中にあふれる何かが、私を壊そうとする。
胸が苦しくて、頭が真っ白になって、体の内側から音を立てて崩れていって、私の中に残されたのはたったひとつの言葉だけ。
「博士、また会いたいです……」
それが私の願いであり、呪いだった。
6話
目を開けるとそこは錆びて崩壊した研究所だった。
杖を持った男性が暴走する私を止めたという。
そして、その隣にいた少女は……。
……ずっとあなたに会いたいと思っていました。
だから今、あなたに会えて私はうれしいのだと思います。
でも、違うんです。足りないんです。
もっと伝えたいことがたくさんあるんです。
また話をしたい。また本を読みたい、声が聴きたい、手をつなぎたい、あなたに会いたい!
……そばに、いたい……
これは、なんですか。
どうしてあふれて止まらないんですか。
私は人形なのに、あなたとしたいことが、どうしてこんなにたくさんあるんですか。
私にはわかりません何もわからないんです。
だから、また教えてくれませんか、博士っ。
7話
私は今、領主館の屋上で博士と一緒に空を見上げている。
それは本で読んだ通りに広くて、青くて、透明で。
写真ではわからない本物の空が目の前にあった。
だけど世界には空と同じくらいに広くて青い「海」や、空に届くほど大きな「山」もあるという。
きっと私が知らない事はまだたくさんあるのでしょう。
私はそれを知りたいです。
できるなら、博士と一緒に。
人形の私に感情はわかりませんが、今ならひとつだけわかるんです。
博士の隣はとても温かくて、とても穏やかで。私は、あなたのことが……大好きです。
第1話
實驗用人造人編號30682。
誕生之後馬上用來進行各種實驗,
壞掉就報廢的人偶。
沒有意志,沒有心,用完就丟的實驗器材——
這就是我。
可是某一天,博士說她要把我當成人類來養育。
據說這是實驗,
要賦予無心的人偶一顆心。
在那之後,我的每一天都不一樣了。
我跟博士一起讀很多書、說很多話。
每次都讓我增加知識,心臟跳得越來越快。
有一次我問博士什麼是天空,
博士笑著說:
「希望妳以後有機會去看看。」
我是人偶。
沒有感情,沒有欲求。
可是……我卻開始產生「想去看天空」的念頭了。
第2話
「我們去看天空吧。」
博士突然這麼說。
「逃出這裡,去看更多的東西吧。」
身為人偶,我沒有拒絕的權利,
只能聽從博士的決定。
可是——
我們去某某地方吧。
我們去做某某事吧。
每當跟博士談起這些話題,
我的身體裡就會有某種東西越漲越滿。
明天終於要出發囉!
小A期不期待呀?
聽到博士這麼問,我輕輕地點了點頭。
雖然照理來說,我不會有「期待」這種感情。
然後,到了約好的那一天。
博士,沒有來。
第3話
過了三天之後,博士來了。
一個叫做教皇的人也一起來了。
這是第一次有博士以外的人到這裡來。
不知道為什麼,我有一種非常不好的預感……
博士露出微笑,對說不出話的我說:
「小A,對不起。」
博士向我道歉,帶著淚光微笑。
博士為什麼要道歉?
她為什麼要哭?為什麼要笑?
我一頭霧水,
搞不懂博士在想什麼,也搞不懂自己的感覺……
我呆站在原地,
看著教皇在我面前舉起長槍。
——讓我們以名為絕望的感情,
賦予無心的人偶一顆心吧。
然後,長槍貫穿了博士的身體。
第4話
博士倒在血泊裡。
對我來說,博士就是一切。
創造我的人、教導我許多知識的人,
全都是博士。
而博士死了。
這一定是一件「悲傷」的事情。
可是,嗯,身為人偶的我果然沒有任何感覺,
連一滴眼淚也流不出來。
我只是什麼都看不見、什麼都聽不見、
雙腿抖得站不住、胸口痛得受不了……
什麼都無法思考……
博士,這種感覺是什麼?
為什麼我會變成這樣子……
博士,請告訴我,博士……
嗚嗚……嗚嗚嗚嗚……
博士、博士、博士博士博士博士博士博士博士博士博士博士博士博士博士博士博士博士博士博士啊啊啊啊啊啊啊啊啊!!!!!
第5話
我的身體裡有鐵鏽。
它讓我的心臟生鏽、變色,是一種溫熱的雜質。
我說過很多話、讀過很多書。
但是回想起來,卻滿滿的都是她。
我那顆空無一物的心,在不知不覺間被她填滿,
而她卻已經不在了。
感到悲傷的心情是一種感情。
我沒有感情,所以不會悲傷。
既然不會悲傷,那這種感覺是什麼?
我的身體裡有東西不斷湧出來,試圖破壞我。
胸口好難受,腦袋一片空白,
身體內部發出噪音逐漸崩毀,
最後腦海中只剩下一句話。
「博士,我好想再見到妳……」
那是我的心願……也是詛咒。
第6話
睜開眼睛時,
我看到的是被鐵鏽腐蝕坍塌的研究所。
據說是拿著法杖的男性制止了失控的我。
然後,在他身旁的少女是……
……我一直,好想見妳。
所以現在能見到妳,我覺得自己是高興的。
可是,不對。這樣不夠。
我還有好多好多的話想對妳說。
我還想再跟妳說說話。
想再跟妳一起看書、想聽聽妳的聲音、
想跟妳牽手……想見妳!
……想待在妳的身邊……
這種感覺是什麼?
為什麼一直冒出來,停也停不下來?
我明明是人偶,
為什麼會想跟妳一起做這麼多事情?
我不懂,什麼都不懂。
所以博士,妳可以再像以前一樣教我嗎?
第7話
現在我在領主邸的屋頂上,
跟博士一起抬頭看著天空。
天空跟我從書本裡讀到的一樣,
又大又藍又透明。
看照片也無法領會的真正天空就在我的眼前。
但是,
聽說世界上還有跟天空一樣又大又藍的「海洋」,
以及大到可以碰到天空的「高山」。
世界上一定還有很多我不知道的事情。
我想去了解它們,
最好可以跟博士一起。
身為人偶的我不知道什麼是感情,
但是我現在可以知道一件事情。
在博士身邊的感覺很溫暖、很安心。
我……好喜歡妳。
Chapter 1
Experimental homunculus,
serial number 30682.
A puppet that, from birth,
is used in endless experimentations,
and disposed of when broken.
A tool that has no will, nor heart of its own.
That is what I am.
But one day, the professor said she would
raise me as a human—an experiment to
give a puppet a heart.
The days that followed were
nothing like what I was used to.
I read books, and had long talks
with the professor.
Slowly, I gained knowledge,
and my heartbeat grew stronger.
When I asked the professor
what the sky was, she laughed and said,
“It’d be nice if you could go see it one day.”
I am a puppet.
I have no emotions, nor desires.
But...
I started thinking about
how I wanted to go and see it.
Chapter 2
“Let’s go see the sky.”
The professor said that suddenly one day.
“Let’s run away from this place
and go see the world.”
As a puppet, I have no right to refuse.
I must obey the professor. But...
“Where should we go?
What should we do?”
The more the professor asks,
the more something within me swells.
“Tomorrow’s the day, Little A.
Aren’t you excited?”
To the professor’s words, I gave a small nod...
even if I couldn’t comprehend what
being “excited” meant.
Then the day came to go see the sky.
The professor...never came.
“It’d be nice if you could go see it one day.”
I am a puppet.
I have no emotions, nor desires.
But...
I started thinking about
how I wanted to go and see it.
Chapter 3
The professor appeared three days later.
She was with someone people called the Pope.
This is the first time someone
other than the professor has come.
I don’t understand why, but...
something doesn’t feel right...
As I stand there silently,
the professor looks at me and smiles.
“I’m sorry, Little A.”
The professor apologized.
She was smiling, but also...crying?
Why...are you apologizing?
Why are you crying?
Why are you smiling?
I didn’t understand anything.
Not the professor’s feelings,
not my feelings... Nothing.
Frozen in place, I watch as
the Pope readies her spear.
“The last emotion this heartless puppet
needs to be complete...is despair.”
Then, she thrust her spear...
into the professor.
Chapter 4
The professor collapsed in a pool of blood.
To me, the professor was my everything.
She made me. She gave me knowledge.
Everything was her doing.
But, that professor...has died.
I’m sure dying is something “sad,”
but... Ahh... It’s no use.
I don’t feel anything.
There aren’t any tears in my eyes.
And yet, I can’t see anything anymore.
I can’t hear anything anymore.
My legs are shaking so much
I can’t stand anymore.
My chest hurts so much...
I can’t...think of anything...
Professor, what...is this?
Why...do I feel...?
Professor... Hey, Professor...
Uuuu... Uuuuuu...
Professor, Professor... Professor...
Professor...? Professor, Professor, Professor...
Professor Professor Professor Professor
Professor Professor Professor...
AAAAHHHH!!!
Chapter 5
I have rust inside me.
It latches onto my heart...and stains it—
a warm impurity.
We talked about so many things,
and read all those books,
but the only thing I can remember is her.
Before I knew it, my once empty heart
had been filled by her.
But, she is not here anymore.
This feeling I think to be
“sadness” is an emotion.
I do not have emotions,
that’s why I’m not sad.
If I’m not sad though,
then what is this?
This thing that is overflowing from
within me...is trying to destroy me.
My head has gone blank.
My chest aches as everything
inside me creaks and crumbles.
All that’s left inside me is one thing.
“Professor, I want to see you again...”
That was both my wish, and my Curse.
Chapter 6
When I opened my eyes, the laboratory
had been destroyed by rust.
A man with a staff said that I had
gone berserk, and that he stopped me.
And...the girl beside him was...
...I was thinking about
how much I wanted to see you.
That’s why right now,
I think I’m happy to see you.
But... No... This isn’t enough.
There are so many other things
I want to say to you.
I want to talk with you.
I want to read books with you.
I want to hear your voice.
I want to hold hands with you.
I want to see you!
I...want to be with you...
What...is this?
Why does it keep overflowing?
I am just a puppet, so why are there
so many things I want to do with you?
I don’t understand.
I don’t understand anything.
So please, would you teach me again,
Professor...?
Chapter 7
Right now, I am on top of my lord’s mansion,
looking up at the sky with the professor.
It’s just as I read about in books—
big, blue, and transparent.
No pictures can describe
what’s before my eyes.
In this world, apparently there’s something
called an “ocean” that is as big and blue
as the sky, and “mountains” that are so big
they can reach the sky.
I’m sure there are still many things
I don’t know, so I want to learn about them.
If possible, together with the professor.
As a puppet, I don’t understand emotions,
but I do understand one thing now.
Being with you is so warm, so peaceful.
Professor...I love you.
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