【白猫】バール・思い出
破壊の摂理 バール cv.飯塚昭三 |
2019/10/01
メインストーリー 第14章
思い出1
――天――
……そして、地か……
……なるほど。逆さにしても同じというわけだ。
…………
つまらんな。
なんの均衡よ。静止などいくら続こうと、一瞬と同義ではないか。
クソも面白くない。
同じ考えの者はおらんのか?
……仕方あるまい……
気づいてしまった者には……それを実現するために……
――命を燃やす義務があるからなぁ――!?
思い出2
――ハハハハハッ!
……どうやら、あるな。
儂には、その力が――
――他者を蹂躙する暴力が!
くくくく……!二度目に、『誰だっけ?』と言われたくはないからなぁ?
自己紹介だ!今後ともよろしくなぁ!?
――すまんなぁ!先に上へ挨拶してしまって!
勘弁してくれよ?モノが複数あれば、どうしても順序ができてしまう。
――ただ、その分サービスは――
――期待してくれて構わんぞ!?
フハハハハハ……!
……………………
…………
…………
例えるならば、儂のこの力は……
『王への反逆』といったところか。
弱き者は潜在的に支配を望む。
が、その反面、支配者の凋落も望む。
儂は代表者として…………なんだったか?……そうそう……
<光の王>、それと<闇の王>とか抜かす連中に……
喧嘩をふっかけてやらねばなあ。
……くくくく……!その過程で最も犠牲になるのは、他ならぬ弱者であるが……
悪く思うなよ……?それはまあ、そういうものであろう……?
くくく……ハハハハハ……!
思い出3
<闇>よ!下賤な本能よ!一握りの誇りすら捨てたか!
都合のいいときだけ、<光>と手を結び……
無意味な<均衡>に槌るか!
喚いていろ。貴様はこれで終わりだ。
我が焦熱の監獄……<タルタロス>の底で、永劫、苦しむがいい。
永劫、だと?なぜ消さぬ?
…………
……ああ、いい、いい。答えなぞわかりきっている。
では――また、な。
……意外と言えば意外でもあり……考えてみれば、当然でもあったか。
儂の存在意義を、もっとも良く理解するのは、他ならぬ<王>だったようだ。
無論、全てではないが……核は外しておらんな。
儂を滅してしまえば、<揺らぎ>は小さくなる。
再び、何の面白味もない、天と地だけの世界で釣り合うことになるであろうよ。
そうなれば、闇のみが膨張し、全てを覆うことなど夢のまた夢。
つまり、儂らは表裏一体なのだ。
いや……<光の王>も含まれるのだから、三位一体、かな?
くくくく……!どうでも構わぬか……どの道……
儂は消えぬ。貴様らが消えぬかぎりな。
ゆっくり待たせてもらうとしよう。次の幕まで、な……!
思い出4
ぐぅあぁぁぁあああああ……!!!
あたしはこんなに譲ってるのに、どうして勝手するかなぁ!?!?
わかる!?堪えてたのは、こっちなの、わかる!?
謝ってたよねぇ!?ねぇ!?謝ってたのわかるよねぇ!?
謝るしかないから謝ってんだけどさぁ!?
なんで勝手するかなぁ!?大人しくしてられないかなぁ!?
がああぁぁぁぁ……!!!
………………いいです……
おしゃべりは……一人じゃできない……聞いた方も……悪いんです……!!!
……ハァ……ハァ……
……低俗な、<闇>が……!
…………
……儂の弱体は、とりもなおさず、<闇>の、<光>の、弱体でもある……
それにしても、些か妙だな……?<闇の王>はまだしも、<光の王>は……
てっきり、<均衡>を望むものかと思っておったが……
天空大陸を崩壊させるとは……儂をも超える、<我儘>ぶりよ……
……と、なると……
ちと、話が変わってくるかもしれんなぁ……
がぁぁあああああ――!?
消え去れ……<闇>よ……!!
ならば……!!いらぬわ、こんなものっ!
え――!?
もらったぁあああ!!!
――ハハハハハハハハ!!!
…………
……………………
――心配せずとも、全てを破壊し、無に還してやるさ……!
<白>も、<黒>も、平等に、な……!
ハハハハハハハ――!
思い出5
こうして見下ろせば……なんとちっぽけな島か……
こんなところに、何万年も、この儂が……
……くくく……!わからんもんだな、運命というものは……
さて――
<破壊のルーン>よ……!
愛すべき、我が仮の宿に――
――安息をくれてやろう――!
ハハハハハハ……!
<バールの眼下に広がる、火山の島バルヘイム……
その島は、今……ほんのわずかずつ、沈み始めていた……!
<破壊のルーン>から放たれた、無慈悲な一撃によって……!>
さて……次は……?
――と、破壊活動を再開する前に、だ。
修正せねばならんな……数万年の刻をかけ、様々に想定してみたが……
そのどれとも……状況は違うらしい。
まあ、こうでなくてはな。儂の想像通りに流れる世界になんぞ、居る意味もないわ。
認識を修正し、方針を策定するとするかな……
――ン?
おやおや……同情するぞ。たまたま、儂の進行方向に在ったというだけで……
――さて――
――軽くツマんでおこうかなぁ!?
思い出6
……起きるはずがっ……!儂はっ……!白と黒、両者に抗う<破壊>はっ……!
<必須>の<役割>っ……!
決してっ……!この世から、失われることはっ……!
<理>に……そぐわぬっ……!
……知らないね。そんなルールは。
!!ま、まさかっ……!?
バール!奪ってきた命の報いだっ!
おおおおおっ!!!
ぁぁぁぁぁぁぁっ……!
……っ……
――――
…………
……驕った、な……
変化は、訪れていたのだ……
<均衡>を願うはずの、白と、黒とが……
各々、<理>へと立ち向かうのならば……
儂は、お役御免というわけだ……
……くくくく……!だが、まあ……
楽しませてもらったさ……十分に、な……
さて……さんざん<理>にも背いてきたのだ……
このまま、大人しく――消える、か……
ン……?
ほう……?
なるほど、なるほど……!
<均衡の一端>……真実であったのか……
よかろう。世界が、儂の……<役割>の消失を拒むなら……
どぅれ……?
ふむ……及第点かな……?
――受け取れ……我が<役割>――
――<破壊>を――!
< …… ぎゃー …… おぎゃー ……>
覚醒絵・覚醒画像
世界の<我儘> バール
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