【白猫】カモメ・思い出
イカリ使いの水兵少女 カモメ・ナルミ cv.本多陽子 一流の航海士になる日を夢見る元気一杯の少女。 巨大なイカリは武器であり御守り。 |
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思い出1
はじめまして!巡洋艦ルシャコム所属、一等水兵カモメです!
<カモメと名乗った少女は背筋をピンと伸ばして敬礼を送ってきた。>
あ!元でした!
元?
はい!いまはこの飛行島の乗組員として、大空を航海していますから!
じゃあ海と空、どっちが好き?
それはもちろん海!……でしたが、空も捨てがたく……!
どっちかを取らなきゃダメ、って言ったら?
あうう……どうしてそんな決断を迫るのですか……?
海は青くて広いし、でもそれは空も同じで、でも天気が悪くなると……
うう~…………決められませ~ん!
思い出2
主人公船長!敬礼!
船長?
はい!
まあでも、強いてあげれば主人公が船長ってことになるのかしらね。
主人公船長、舵はどうしましょう?面舵ですか、取り舵ですか?
いや、そういうのないから。
帆はどうします?スクウェアにしましょうか?カウンターブレースでいいですか?
帆もないのよねぇ。
舵も帆もない!この島は、どんな操作で進んでいるのですか?
自動。
自動!……ルーンって、便利ですねぇ……
思い出3
…………
<カモメが太いロープを結んだりほどいたりしている。>
カモメ?な~にやってんのよ?
主人公船長、キャトラ航海士、アイリス機関長!
……まあ、いいけどさ。何をロープなんかちみちみいじくってるの?まさか変な趣味があるんじゃ……?
違います!
変な趣味?
機関長!サーイエッサー!ノーサー!
なによ。
うう、ただちょっとだけ、船を懐かしんで、もやい結びをしてただけじゃないですか……
もやい結び……あやしい響きね……
ノーッサー!伝統的な船でのロープの結び方です!
思い出4
カモメって、水兵になって長いの?
え?ど、どうしてそんなことを聞くんですか?
あんたって、な~んか新米くさいのよね~。
ギク!
ギク?
専門用語を使いたがるところが、かえってプロっぽくないっていうか……
…………
正直に話してもいいんですよ?予想通りだから怒ったりもしないわ。
……本当は……私なんか、ぺーぺーもいいとこなんですよ~……!
そ、そうだったの……
甲板掃除と芋の皮むきしかやらせてもらったことないんです~……!
早く一人前の海の男になりたいんですよ~……!
女ですけど~……!
思い出5
カ、カモ、カモ一等兵、違う、モ、モメ一等水兵、たた、ただいま参りました……
<カモメが虚空に向かって敬礼している。>
オホン!カモメ一等水兵!たるんでおるぞ!
ひゃっ!す、すいません!
……って、キャトラ航海士?脅かさないでください!
ごめんごめん。あいさつの練習なんて、どうかしたの?
もうすぐ、海軍の式典があるんです。
勲章が授与されて、晴れて一人前の水兵として認められるのですが……
やったじゃない!
私になんか、勲章が似合うわけないんですよ!
カモメさん……?
私みたいなにわか水兵が、本物の海の男たちの世界で生きていけるわけないんです!
その自覚があるんならさ……
きっと私のにわかっぷりなんてすぐにメッキがはげるんです……
そしたらまた芋の皮むきに戻されるんです……ヤだよ~……!
思い出6
なに、この光……?まるで海の上で真円の虹に出会ったみたい……
ね、カモメ。にわかったってさ、知識があるのはいいことだよ。
え?
あとはそれをさ、すぐにひけらかしたりしなければ、海の男に近づけるんじゃない?……っと、海の女ね。
そうですね……必要なこと以外喋らない、それが海の男ですよね……
そうそう、黙ってた方がきっとカッコいいよ。
なんか、慌てて知識ばかり詰め込んでいた、自分が馬鹿みたい……
……そうか。不安だったんですね。不安を隠そうとしていたんだ……
私、真の海の男、海の女を目指します。
寡黙で頼り甲斐のある、真の海の女に、私はなります!
その意気よ!胸張って勲章つけてもらってきなさいな!
はい!カモメ一等水兵、行ってきます!
<――それからしばらくして、
カモメの胸に、誇らしげに輝く勲章が一つ増えたのだった――>
小さな大航海士 カモメ・ナルミ
その他
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ハッピーニューイヤーズデイ! Story