【白猫】南の島の100億$$$ Story3
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南の島の100億$$$ Story4
南の島の100億$$$ Story5
目次
登場人物
story闇は乞う
<精霊の影から、なにか暗いものが溢れ出した……>
<それは、本能的な恐怖。ピースメンたちは、ティナを残し逃げ去った……
その存在をあえて呼称するなら、ただ一言――
<闇>。
闇は、ティナを取り囲む!>
<銃声>
汚え手で触ってんじゃねえよ!この三下ども!!
<バイクに乗ったヴィンセントが、その場に突っ込んできた!?>
……チッ、効かねえか!だよなあ!
<ヴィンセントは、闇の中につっこんだ!>
<ヴィンセントは、闇の中からティナを抱え上げる……!>
<ヴィンセントの体が、闇に飲まれていく!!>
<闇は消えていく……!>
n相変わらずバカをやってるらしいな。ヴィンセント。
nククク……いいね、お前が来たってことは、面白くなりそうだ。
storyあたしが星になっても
…………
……
<地下工場の爆発に巻き込まれたヴィンセントは……
飛んでいた。>
はあ、自分で体験してみると、なんていうか……
意外とスピード感あるんだな。このまま天国に一直線か。
持て、オレは死にかけてるが、まだ死んでない!?
<ヴィンセントは、服に仕込んだスイッチを押した!
パラシュートが開いた!?>
伊達に何度も星になっちゃいないってこった。
ぐはっ!?……クソッ、土手っ腹に食らってるんだった!
傷の手当をせんとな……死ぬ前に……
…………
……
ティーナちゃんハッケーン!
ハッケーン!ハッケーン!!
nこのサイズでこの性能。いい仕事だろ?
アーッ!?
<ヴィンセントは星になった!>
U……いいですか、みなさん。仕事とは、何のためにするものだと思いますか?
そうですね……人を幸せにするために、我々は仕事をしているのです。
その幸せを集めれば、社会はもっと幸せになる。
たとえお金がなくとも、幸せさえあれば、人は生きていけるんです。
あなたの幸せは、我が社の幸せは、我が社の幸せ。社会の幸せです!
<新入社員は倒れた……>
jジョカの火薬庫と狂犬。100億$$$の歌姫。プレシャス・チルドレン。
それに冒険家のガキども。まとめて始末するが、問題ないな?
U転がってるゴミを片付けるのが、あなたの仕事でしょう。
j夜の蝶には、利用価値があると思うが。
U私はクラシックしか聞きませんので。
j趣味のいいことだ。
Uそれにしても……ずいぶん顔を変えましたね……
jシーツが汚れたら、取り替えるだろう?それと同じだ。
U趣味も変わったようですね。
j女を連れ回すのも飽きた。金ピカのスーツにもな。
U……なんというか、性格も……変わったんじゃないですか?
jあんたの前で取り繕う必要もあるまい……?
Uあなたは――スコルピオ……ですよね……?
jそいつは、俺の顔の一つに過ぎない。
storyド派手な花火
クズに生まれたからだ!このクソまみれのクズども!
n金次第だな。前金で1億$$$だ。
nあんたが本物の歌姫なら、信用するところだが……
nはっ?お、おい……嘘だろ!?
n兵器の研究をしていたラボだ。俺はここで雇われてた。
n勤務態度が悪いんで、首になったがね。
nクソ以下の連中をクソに変えるクソの専門家ってとこだ。
デストロイ・モード!!
n他に誰がいる?
nお前にだって意味もなくべロと口がついてんだろ?
n昔録音したやつの使いまわしだ。
nただの水鉄砲じゃない。帝国海軍で使われてるやつをカスタマイズしてる。
n水圧の桁が違うんだよ。鉄板に穴が空くぜ。
nいいぜ、とっておきのルーンがある……
n無いのは愛くらいなもんだ。
n必要か?
story過激なやつら
Uまだ手こずってるのですか。スコルピオは何をやっているのです!
Uまったく、ギャングという連中は……
Uどうしましたか?
Uデカ島……!?何の用です。
Uな、なんですって!?
U……バレませんよ。証拠は出ませんから。
<夜の蝶は、降り注ぐ星の下で舞う!!>
nちょっと待ってろ。……ったく、どうして俺まで撃ち合いに参加してんだ?
<ケニーは、車のキーを差し込む鍵穴に、小さな器具を差し込んだ……>
nさっきはそういう流れじゃなかったよな!
<部長は、その場に倒れた……>
Uピースフル剤の弾丸だ。退職金代わりだよ。
<ウッドロウはデスクからスーツケースを取り出した。>
Uリスクヘッジはしておくものだ。
<ウッドロウはデスクのルーン社内電話をとった。>
U飛行艇を呼べ。あと、専務が辞表を提出した。
<ド派手なオープンカーが、道路を突っ走る!>
j”誰か、聞こえてるか?”
<座席にルーントランシーバーが?>
j”お前か……!冒険家ギルドに連絡はとれるか?”
j”ラブ&ピース社は、島を捨てるつもりだ。”
j”ピースフル剤の工場を爆破し、証拠隠滅を図ろうとしている。”
nおい、そりゃまずいぞ!
j”爆発でワスカの葉の成分が大気に拡散すれば――”
j”そのとおりだ。島が全滅する。”
j”ウッドロウが起爆スイッチを持ってるはずだ。それを奪うのが早いだろう。”
j”クライング・フォックス。”
<――通信は切れた。>
storyダーティ・ビジネス
<ヴィンセントは手榴弾を投げた!>
<ティナはピースメンたちをぶっとばした!>
<凄まじい水量がフロアを破壊した!?>
<飛空挺だ!!>
…………
……
<ビルの最上階に、飛行艇が着陸した!>
U今日は定時退社だ。
<凄まじい水流が飛行艇を空に押し戻した!>
Uあーっ!?
U私の時給は60億ゴールドだ。お前らと無駄な会話をする時間はない。
U一ゴールドの価値もないクズが、私に意見するのかね?
U何のことだ……?
Uくく……
Uお前たちにはわからんだろう。この屈辱……!
金にもならんことに、時間を使わせおって!
<最上階が崩れる!>
<ブラッドは、ティナとファルファラを両脇に抱え……サーフボードでビルの壁を滑り降りた!?>
<いつの間にかヴィンセントかバイクに乗っている!
三人乗りだ!>
レッツゴー!!
<バイクはビルの壁を走り下りる!!>
<スコルピオの車の助手席で、ケニーは眉を潜めた……
nこういう使い方は想定してねえ。ユーザーサポート外だ。
U……これは正当防衛です。そしてあなた方が死ぬのは、自己責任だ!
<……巨大な兵器が、突進してくる!!>
ミナゴロシモードッーー!
story小さな幸せ
Uはははは!もう逃げられませんよ!!
ヴィンセントさんの声でしゃべってるのかな?
n俺が作ったからに決まってんだろ?
nハ?俺が作るマシンに弱点があるわけねえだろ。
nあいつの全身の装甲はルーンで守られている。
ソウルの供給を止めれば、装甲は弱体化するが……
装甲の隙間を狙ってラジエータを破壊でもしない限り無理だろうな。
n話、聞いてたのか?
<巨大なマシンが目前に迫る!>
U
U私の時間を浪費させた、賠償をしていただきます!
<ビルの一室……ファルファラは、銃を構える。
ケニーの指定した位置はわずか数センチ……しかも、目標は動いている。>
Uおやおやぁ?
彼女の姿が見えませんね。潰してしまいましたか?
前々から思ってたんですがね。夜の蝶ってそりゃ――
蛾でしょ!?
<ファルファラの銃弾は――巨大兵器のラジエーターを貫いた!>
U無駄なあがきを……おおおっ!?
<巨大兵器の様子が!?>
Uくっ、出力が……おい、どうなってる!何もしてないのに壊れたぞ!
nみんなそういうんだよ。何もしてないのに、ってな。
Uええい!装甲が少し弱くなっただけだ!全員潰してやる!
<ティナは、巨大兵器の前に、歩み寄る……>
U命乞いですか……いいでしょう。私は慈悲深い。
あなたがみんなから奪ったのは、そんな、小さな幸せ。
U勝手に幸せになるなど……我が社の権利を侵害する行為ですよッ!!
<ティナの腕に、虹色の光が宿った……!>
Uな、なんだそのソウルは……!計測不能だと……!?
story南の島の星降る夜に
Uお前ら……クズの分際で、この私を!
もう許さん!この島ごと道連れだ!!
U死ね!!金で買えんものに、用はない!!
U馬鹿な……ソウルが……膨れ上がっていく……!?
<ティナは、巨大兵器をぶん殴った!!>
U小娘の拳ごとき!!ご、ごと……ごときぃ!?
ぐぁああああああー!!
<巨大ロボットは星になった!>
<そして……
南の島に……夜明けが訪れようとしていた……>
…………
……
<浜辺に、巨大な鋼鉄の塊が墜落した……!>
U………まだ、終わってませんよ!
<巨大兵器のコックピット部分である。そこから這い出てきたのは……>
Uハァ……脱出装置をつけておいて、幸いでした……
クズどもめ!命で購ってもらいますよ!
スコルピオ!!今まで何をしていたんです!
j仕事があってな。
Uピースメンを集めなさい。奴らを始末するんです!
<ジェフリーは、コックピットからスーツケースを取り出し……>
jふん。
<海に放り投げた!>
Uはあっ!?
<ジェフリーはウッドロウに手錠をかけた……?>
U何の冗談です。
Uで、デカ島の警官隊!?
jそうだ。
Uこれは……どういうことです!
j被疑者を引き渡す。
U捜査官!?
j連れて行け。
U……私が逮捕されるとでも?残念でしたね……!
確かにワスカの葉の所持や売買は禁じられてますが……
成分を抽出して加工するのは、違法ではありません。
ラブ&ピース社を敵に回して、デカ島がただですむと……
j……お前があいつらと遊んでいる間に……
十分証拠は集まった。今までお前が行ってきた不正についてな……
Uえっ……!?
j1000年は刑務所暮らしだ。
j本物のスコルピオは俺が逮捕した。殺人の現行犯だ。
jやつには司法の裁きが下されるだろう。落とし前は不要だ。
j復讐がしたいなら、捜査に協力しろ。
<ヴィンセントは去った……>
<ブラッドは、ジェフリーに詰め寄った。>
jしくじるわけにはいかなかった。それに……
俺が、ギャングを撃つのを、ためらうと思ったか?
<ブラッドは、銃を抜いた……>
j誰の得にもならんぞ。
<二人の男は、背中合わせに立った……>
<狂犬――は、十歩。
捜査官も、十歩。
そして引き金を引く――>
jどうやら、こっちもだ。
jお前はギャングに向いてないな。
<蝶の群れが、人々の間を飛んでいく……>
<ステージ脇で、ティナとアイリスが祈る……
虹色の光が、ステージを彩った……>
<三人の放つ光が、人々の心を癒やしていく……>
でも、めでたしめでたしで終わったわね!
<今年の夏も……>
ハッ!?ろくでもないのが来ちゃったわ!?
k明けちゃったわね~。