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【白猫】挑み続ける勇者たち Story

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作成者: にゃん
最終更新者: にゃん

目次


Story1 たどりついた二人

Story2 勇者の道

Story3 ぶらりと来た先人

Story4 瞳に走る激痛

Story5 ヒーローの夢

最終話 今はまだ弱くても




Story1 たどりついた二人


「ここは……!」

「何か知ってるのかナップル?」

「いや……知らねえ……」

「なんだよ――って!

――こ、ここは!」

「知ってるのかヨシオ!」

「知らねえ。」

「だろーな。

しかし、おっそろしい雰囲気のところだな……」

「だな。」

「よし、帰ろうぜ!」

「バカヤロー! 勇者に後退はない!」

「忍者にはある!」

「……ナップル。悔しくはねえのか?真の男だと認められたいだろ?」

「そりゃな。だが、こんなところで危険な目に遭うくらいなら

オレは、このままでもいい!」

「…………

ここには……俺のくなにか>を知る<なにか>がある……

その<なにか>を見つけるまで、俺は<なにか>するぜ!」

「全然わかんねえ。」

「うるせ一!だからお前も来い!」

「ふっ……!足、引っ張るぜ……!」

「もう少しプライドを持てよなお前は!」




証を示せ
ヨシオさーて、なにがあるんだ?
ナップルオレたちなんかでいいのかねえ……


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Story2 勇者の道



(ここは何かヘンだ……!違和感がある……!)


「おいヨシオ?な~にを難しいツラしてんだ?」

「ちょっと気になることがあって……」

 語りながらヨシオは剣を振りかぶると――

「ひいっ!?」

「おりゃあっ!」

 一直線にぶん投げた!

「な、なにすんだよ?オレなんか、怒らせるようなこと言ったか?」

「そこに隠れてるのは誰だ?出てこいっ!」

「…………」

「あ、あんたは……?」

「私は旅の商人だ。」

「旅の商人……?」

「君は……?」

「?」

「……いや、人違いだろう。」

「なんだよ?」

「――他に商人がいない島なら、稼ぎ放題だと思ったのだが――

住民もおらぬのなら意味はないか。帰って酒場にでも行くとしよう。

じゃあな若者たちよ。ハリキリ過ぎてケガするなよ。」


「……なんだったんだ?」

「さあ、行こうぜ!」

「急にどうした?」

「出会いの全てが、力になる

だから、あのおっさんの言葉も、大切に、胸にしまって進もうぜ!」

「あんまりしまっときたくねえな……」


凶獣の巣
ヨシオ恐れずに前へ!
ナップルいや恐れようぜ。

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Story3 ぶらりと来た先人


「ひええっへえっ!」

 ナップルが魔物に襲われている!

「ナップルー!!」

「早く助けてくれ~!」

「任せとけ!うりゃうりゃ~!」

 しかしヨシオの攻撃は弾き返された!

「うわー!」

「よ、ヨシオー!」


「くそう、コイツ、めちゃくちゃ硬え……!どうしたらいいんだ……!」

 ――その瞬間!


「な~にやってんだおめえら?」

「あんたは……?」

「あ~……まあ、いいだろ。ともかく、こんな島、もう見るとこはねえぜ。とっとと帰ん――」

「兄貴!」

「ああ!?」

「ありがとう、助かった!これからはあんたのこと、兄貴と呼ばせてくれ!」

 「ナップル……おまえ……」

「よくわからねーが、こう見えてもヒマじゃなくてな。あばよ!」

「くう~……! シビい……!

よし、ピンチも脱したことだし、先に進むぜ!」




恐るべき合成獣
ヨシオ頼れる勇者になんねーと!
ナップルまあ将来の話だろ?


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Story4 瞳に走る激痛



「うあああああああああああっ!!!」

 ヨシオが目を押さえ、地面を転げまわっている!

「だからあれほど言ったんだ! カラシついた手で、目をこするんじゃねえって!

「痛え! 痛えよおおおおおっ!!!」

「くっ……!」

「いてえよおおおおおおおおっ!!!」

「どうすればいいんだ……!」


「ざっざーん!」

突如として巻き起こった水流が、ヨシオの目を洗い流す!


「――っぷはあっ!助かったぜ!

いまの水は、一体……?気配もどこかへ行っちまったようだけど……?」

「なんにせよ……また誰かに救われたみたいだな……

――俺はー人じゃない。みんなに助けられながら、こうして生さきているんだ……!

行こうぜナップル!背中を押してくれる、どこかの誰かのためにも!」

「んうひえっ! えっぺ! えっぺっぺ! えっぺっぺ!」

「鼻に水入ってんじゃねえよ……」




待ち受ける怨霊騎士
ヨシオほらナップル、次いくぞ!
ナップルんひぃ……鼻痛ぇ……



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Story5 ヒーローの夢




「なあヨシオ。<なにか>を見つけるためにやる<なにか>って、わかったのか?」

「いや、まだだ。」

「ンなモンないんじゃねえのか?」

「あるとわかってるものだけを、探しているわけじゃないだろう?」

「お前って、言うことだけはちゃんと勇者っぽいよな。」

「…………」

「どうした?」

「……俺の偽物が、いるらしいんだ。」

「オイオイ、そんなわけないだろ?」

「なんだよ?」

「お前に化けて、何が出来るっていうんだ?

オレやお前に、地位や名声はない。力だってない。化ける意味がないだろ?」

「ムカつくけど、その通りかもな。

だけど……ただ正体を隠したいだけなら、俺はうってつけかもしれない。」

「たしかに……ノーマークではあるだろうからな。」

「俺の姿を使って、何が狙いなんだ……?」

うっ!?」

「どうした?」

「<声>が……聞こえる……困っている人の、助けを求める<声>が……」

「ヨシオ……」

「俺は勇者、勇者ヨシオだ……

俺の姿で人をだますなんて、許すことは出来ない……」

「ふっ。それでこそだぜ。

お前の背中に、忘れちまった<夢>を見るなんてな……」

「ナップル?

「俺も、ガキの頃は思ってたぜ……みんなを守れるヒーローになりたいって、な。

もうー度、追いかけてみるか……!」

「ナップル……!」

「背中は任せろ。行こうぜ、ヨシオ!」

「おう!」



「へへっ、早速出てきやがったな! <変わり身の術>!」

「おい!?」

「……ニン!」

「お一一一一一一い!!!」




魔人のサンプル
ヨシオニンじゃねーよナップル!
ナップル……ニン!


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最終話 今はまだ弱くても



「うわああああ~~~!?」

「ひええっへえっ!」

「やっぱり、俺たちじゃ駄目なのか~!?」

「チキショウ、こんなところで終わりかよう……

こんなことなら、昨日の夜の酢豚、おかわりしときゃ良かった……!

くっそおおおおお~~~~!!!」

「!!」

「あ、あんたは……?」


おっかしいな……また、道間違えちまったか……

ここ……あの島じゃねえよな……?

y……ダグラス、か……

おう、どっかで見た顔だと思ったぜ。おめーらも迷子か?

n兄貴と呼ばせてくれ!

あん?

y――行こうぜ、ナップル。

nどうした?

y誰も手を貸してくれなんて言ってねえんだよ。

……そりゃ、すまなかった。

nおいヨシオ!助けてもらっておいて、失礼だろうが!

y……俺は、弱い。だが、諦めちゃいない!

いつか――なってやるさ。あんたみたいな、困っている人を守ることが出来る、本物の勇者に……!

nあっ、おい! 待てよヨシオ! 兄貴! ありがとうな!




………………本物だぜ、ヨシオ。

おまえさんの心は、とっくにな――







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