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植物と生きる少女
フィオーラ・バクレム cv.西明日香:
植物に寄生され、体の半分が植物となっている
少女。光合成をすることが可能。 |
| 2015/03/27 |
フォースター10th Story
思い出1
こんにちは。私はフィオーラといいます。よろしくお願いします。
私はアイリスよ、よろしくね。
アタシキャト……ってアンタ、体から草生えてるわよ？！ 花も咲いてるし！
えっと……フィオーラちゃんは花の妖精……なの？
えっと……人間、です。半分。
半分？
私、昔とても体が弱くてずっと病気だったんです。
その時に人間に寄生する植物が体に入っちゃって……
植物が……人間に？
そうなると、どうなっちゃうの？
人間を養分にして、大きな木に成長します。
じゃ、じゃあフィオーラも……
あ、私は大丈夫みたいです。相性が良かったのか、ずっと今の状態で。
それどころか、植物のおかげで病気も治って元気になれたので、この植物にはすごく感謝してるんです。
そんなことってあるのね……
体が植物に……何か生活で困ることとかない？
そうですね……寒さに弱い、くらいですかね。
枯れちゃったりしないの？
ちゃんと植物を育てるように、日光と水があれば大丈夫ですよ。
あ、あと私この葉っぱで光合成ができるんです！
今日は空気がおいしいなー、と思ったらそういう理由なのね。
きれいな空気、いっぱい吸ってくださいね！
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思い出2
あの……アイリスさん……
どうしたの？
ご飯……まだですか……？
えっ？ さっき食べたじゃない。
足りなかったのかな？
ご、ごめんなさい。私……たくさん食べないと、足りなくて……
足りないならもっと食べてもいいのよ？
キャトラの言うとおりよ。今度からはもっとたくさん用意しておくね。
ありがとうございます！
そんなにたくさん食べるようには見えないけど、よく食べるのねー。
この体になってから、すぐおなかが空いちゃうんです。大食いって思われるの、恥ずかしいけど……
そうだったの……でも気にしなくていいからね。たくさん食べよう！
たくさん食べてもそれはちゃんと消費されるのね。いいわねー。ね、アイリス？
ちょっとキャトラ……！
えっ？ なんの話ですか？
アイリスね、最近ダイ……
キャトラ……明日からおやつ抜きにするよ？
待って！ それはかわいそうです！ たくさん食べて大きくなろう！
そうよそうよ！ アタシがかわいそうよ！
もう……仕方ないんだから……
（でも……私は気をつけよう……）
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思い出3
＜道端にキャトラがうずくまっている。＞
キャトラちゃん！ どうしたの？！
お、おなかいたい……
大変！ ちょっと待っててね！
……あ、アイリスさん！ ちょっとキャトラちゃんをお願いします！
あっ、フィオーラちゃん！ 待って！
……行っちゃった。キャトラ、大丈夫？
うぅ～あんまり大丈夫じゃない……
お薬用意しなきゃ……それまで我慢してね、キャトラ。
……あら？ フィオーラちゃんが帰ってきたわ。
――キャトラちゃん、お待たせ！ この薬草を食べて！
う、うん……
＊＊＊
……あ、あれ？ 痛いのがなくなった！
よかった！ でも今日はゆっくり休んでね。体力がないと病気は治らないから。
すごいわ。ありがとうフィオーラ。でもこの薬草どこで？
前にこの近くに生えているのを見つけたの。この島にはいろいろな薬草が生えているんだよ。
へぇーそれは知らなかったわ。フィオーラがいれば食べ過ぎても安心ね！
でもキャトラちゃん、痛みが治ったからって油断しちゃダメだよ。
そうよ、今日はゆっくり休みなさい。
はーい……じゃあ今日のおやつは我慢かな……
おやつといえば……ちょっとおなか空いてきたかな……
じゃあ私たちはおやつにしようか。
うぅ……
そういえばキャトラのおなかが痛かった原因は何だったんだろう？
何か思い当たる原因はある？
えっ？ うーんなんだろう……
（我慢できなくて今日のおやつをアタシが全部食べちゃったことは黙っておこうっと……）
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思い出4
主人公さん！ アイリスさん！ キャトラちゃん！ 見てください！
すごい！ お花咲いてる！
うわぁ、きれいね！
久しぶりに新しいお花が咲いたんです！ だから見てもらいたくて！
このお花、たぶん長くは咲いていられないから……
押し花にして、保管しておくのはどうかな？
ダメです！
えっ？ どうして？
あ、その……ダメってことはないんだけど……
この花も自分も一部だから、切り取っちゃうのなんだかちょっと悲しい、というか……
自分の髪を切られちゃうような感覚なんです。
そう言われると、それは良くないって気持ちになるわね。
そうね……ごめんね、気づかなくて。
いえ、こちらこそなんだかわがままを言ってるみたいでごめんなさい、その代わり、いっぱい見ていってくださいね。
私はここでのんびり光合成をしていますから、ごゆっくりどうぞ！
じゃあお言葉に甘えて。おなか空くだろうから、おやつを用意してくるね。
アタシの分はカニカマね！
あっ、じゃあ私も……ドーナツとか、ピザとか、食べたいです！
太りそうなものばっかりね。
そうなんですか？でも、おいしいからいつもたくさん食べちゃうんです。
太らないとはいっても、控えめにしたほうがいいんじゃないかしら。
体に悪そうだしね。
そ、そうですよね……気をつけます。
キャトラもカニカマはほどほどにね。
う、うん……でもついつい食べ過ぎちゃうのよねー。
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思い出5
＜フィオーラの周りに山のように積まれていた食べ物が、次々とフィオーラの胃袋に
収められていく。＞
いつものことだけど、ホントに良い食べっぷりよね～。
たくさん食べないと足りないから……キャトラちゃんも食べる？
いや、アタシはいらないけど……そんなに食べててホントに大丈夫なの？
ここは食べ物がおいしいし、それに私はたくさん栄養が必要だから。
でもアンタ最近甘いものばっかり食べてない？
いろんなものをバランスよく食べないといけないのよ？
で、でも……あっ、食べ物なくなっちゃった。次はドーナツにしようかなぁ。
ねえフィオーラ、なんだか最近葉っぱの色が黒っぽくなってきてる気がするんだけど……元気？
えっ 体調が悪かったりはしないけど……ご飯もたくさん食べてるし。
――あ、あれ？ おかしいな……
どうしたの？
なんだか足が動かない……
足、って……ちょ、ちょっと！ 根っこが生えてるじゃない！
えっ？！ ど、どうして……？ う、動けない……！
もしかしてフィオーラちゃん、このまま木になっちゃうんじゃ……
そんな！ 今まではこんなこと……なかったのに……
どどどうしようアイリス！ このままじゃフィオーラが！
私もどうしたらいいか……ねぇ主人公、何とかできない？
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思い出6
――この光は……？ それに、私に流れてくるこの感情は……
これは……怒り？ 植物が……怒っている……
怒っている……ってなんのこと？
わかったんです。私の足に根が生えた理由。
私……植物のためと思って、たくさん食べていたけど、植物に必要な栄養のことを考えていなかったの。
私は何も考えずに、好きなものやおいしいと思うものばっかり食べていたから……
たしかに甘いものばっかりじゃ植物には良くなさそうよね。
私は元気になれるけど、植物はそうじゃなかった。だから……
根っこが生えちゃった……
はい。たぶん私への怒りと、自分で栄養を吸収できるように……なんだと思います。
私……この植物のおかげで元気になれたのに、そのことをすっかり忘れちゃっていました。
だから、植物が怒ってしまうのも仕方ないですよね……
……そうだね。でも、フィオーラちゃんがそれに気づいたなら、もう大丈夫よ。
えっ？ どうして？
アンタ気づいてないの？ 足見てみなさいよ。
足――あっ！ 根がなくなってる！
植物がアンタを許してくれたのよ。
よかった……許してもらえて……今までごめんね……
でも、これからは気をつけないとね。
うん！ これからは植物にもいいものを食べないと、ですね！
甘いものはほどほどにね。
が、我慢できるように頑張ります！ 植物と生きていること、忘れずに！
これからもたくさん食べますけど、よろしくお願いします！
食べてもいいけど、ほどほどにするのよ……なんか心配だわ……
生命は大自然と共に フィオーラ・バクレム
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その他
人物紹介
| 画像 | 詳細 |
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| フィオーラ・バクレム cv.西明日香植物に寄生され、体の半分が植物となっている少女。光合成をすることが可能。 |
| マイ・ヒカリネ cv.照井春佳お米を愛する少女。お米の繁栄を信じて、戦い続ける。 |
