【白猫】チェルシー(リベンジ)・思い出
新米メイドチーフ チェルシー・コリンズ CV:洲崎綾 おっちょこちょいなメイドチーフ。 掃除だけでなく武術もこなす。 |
2016/02/24
思い出1
み、みみみ、みなさんおひさしぶりです!チェ、チェチェッ、チェー……
チェルシー! 落ちつきなさい!
は、はいぃぃすすす、すいません!お、おゆ、おゆるしくださいご主人さま!
<主人公はチェルシーに『ご主人さま』と呼ばれている。>
もう、私ったらすぐ緊張しちゃって……見本にならなきゃいけないのに……
みほん?
あの、実は私、研修生からメイドチーフに昇格したんです。
ほほう。アンタもりっぱになったわね~。
いえいえそんな。覚えることがたくさんあって今でもおろおろしています……
はやく『これ』をあつかえるようにならないと……
それは?
<掃除機>といって、ルーンの力でゴミを吸い取ってくれる機械なんです。
作業効率をあげるために、お屋敷ではこれを使ってるんですよ。
へ~、時代は進化してるのね~。どんな感じかみせてよ。
い、いいですよ……で、では……
えっと、確かこのスイッチが快適モードで……
きゃっ!?
<掃除機が荒々しい音を立てながら振動している。>
ししし、しまったですぅー!最大出力のスイッチ押しちゃいましたー!
ぎにゃー!カラダがひっぱられるー!吸い込まれぐふっ!?
きゃーっ!?キャトラの顔が掃除機の中にー!
どどどどうしましょう、とまりません!こここ、こうなったら……
えいっ!!!
<チェルシーは掃除機に肘を落とした。>
し、静かになったわね……
ちょっとー!なんてことしてくれたのよ!毛が抜けたらどうすんの!
すす、すいません!わ、私、機械は苦手で!モップは得意なんですけど……
アンタ、指導する立場なんでしょ?そんなんで大丈夫なの?
お、お役に立てるようが、ががが、がんばりまります!
不安ねぇ……
思い出2
まったく……この間は大変だったわね~。
(キャトラ……頭の毛が……!?)
あら?
ふんふふんふ~ん♪すいすい、すーい♪
<チェルシーが飛行島の酒場を掃除している。>
これでよし!ふふふ、キレイになりました。
ずいぶんあつかえるようになったじゃない、掃除機。
はい。毎晩徹夜でスイッチの押しかたを勉強しましたから。
そ、それはがんばったわね……
でも、覚えるたびに発明家さんが新機能をつけていって追いかけるのがやっとです……
しんきのう?どんなのどんなの~?
この緑のボタンを押すと、吸い込んだゴミを瞬時に吐き出してくれるんです。
うっかり大事なものを吸い込んでしまったときに役立つ機能らしいですよ。
へ~、おもしろそうね。押してみましょう。
あ、でも……その……
安心して! 吐き出したゴミは私たちが拾うから!
ま、ままま、まって……
スイッチ・オー―――ン!!!
<キャトラがスイッチを押すと掃除機が割れた皿を吐き出した。>
えっ?
ああぁぁ……
なにこれ? もっかいスイッチ・オーーーン!!!
<再び、掃除機が割れた皿を吐き出した。>
ぎにゃー・オーーーーン!!!
<さらに掃除機は割れた皿を吐き出した。>
あの、これは、お皿をふいていたら、その……
割っちゃったのね……なん枚くらい?
か、数え切れませえーーーん!!!
おい、チーフ!
思い出3
まったく……この間は大変だったわね~。
まさかあんなに割っていたなんてね……
あら? なにかしらあれ……おなべ?
<円型の物体が主人公たちに近づいてくる。
と、思った矢先。その物体は進行方向を変えた。>
見てっ! キャトラが捨てた力二カマの袋のほうに!
しかも吸い込んでるわ!なんなのよいったい!
あれは<自動掃除機>です。
自動って……掃除機が勝手に掃除してくれるってこと?
はい。私の仕事はスイッチを押すだけです。
どんどん便利になっていくわね。
なんでも今度は、自動で洗濯してくれる機械を発明するとか。
おかげで今よりも時間をもてあましそうです……
空いてる時間になにかやってたりするの?
槍術だけでなく魔法の訓練もしています。
そういえば武術も家事もできるメイドを目指しているんだったわね~。
大丈夫?奥義で床とか壊してない?
た、たまに……あ、でも、散らかした破片はちゃんと掃除していますので!
そこで<自動掃除機>が役に立つってわけね~。
そう……ですね……
はあ……
思い出4
うそっ!もう洗濯が終わっちゃった……<洗濯機>ってすごいのね……
あ~、美味しかった。それじゃあ、<自動掃除機>に食べカスを吸いこんでもらいましょうかね~。
<主人公は<自動湯沸かしポット>のボタンを押し、紅茶を滝れた。>
便利ね~。
ふふふ、便利。
はあああっ!
コリンズ流魔槍術・奥義!<雨慧流禍霧>!
<チェルシーが掃除機を勢いよく振りおろすと、大地に亀裂が走った。>
あらー……以前よりもずっと破壊力が増してるわね……
(あの技……槍術と魔法を組み合わせたのね……)
ふう……
ちょっとチェルシー!訓練もいいけど、ゴミだけは散らかさないでよね!
すいませーん! つつつついぃぃ!
まあ、<自動掃除機>が掃除してくれるからいいけど……
…………
チェルシー? どうかした?
私……お役に立てているでしょうか……?
うーん、最近はないかもね……
…………
いいじゃない。仕事は機械にまかせとけば。無理して苦労することないわ。
はたしてそれでいいのでしょうか……
ご主人さま……私……
みなさんのお役に立ちたいです……
思い出5
はあ……私が間違ってたのでしょうか……
どうしたの?
研修生たちになまけ癖がついてしまい、楽なほうへと逃げるようになったんです……
機械でおぎなえない仕事があれば他人になすりつけたり……
遅刻や無断欠勤をする人も増えてきました……
あらら。
そこで一度、初心にかえり、機械に頼らずに働いてみましょうと提案したのですが……
『機械をあつかえないからって、八つ当たりしないでください』と、言われちゃって……
機械は確かに便利です……手間もかからないし失敗もしない……いいことぱかりだと思います……
でもそこに……<まごころ>はないんです。
チェルシー……
メイドの仕事はつらいことが多いかもしれません。
それでも、一生懸命ご奉仕すれば……たくさんの『ありがとう』が返ってくるんです……
その瞬間がなによりも嬉しくて……疲れも全部ふきとんで……
がんばってよかったなって……そう思えるんです。
研修生のみんなにも……その瞬間を感じてほしいんですけど……
アタシたち……最近なまけてたわね……
そうね……
…………。
どうしたの主人公?
なにかやるつもりね。
思い出6 (友情覚醒)
ひたむきで情熱的な光……お屋敷に初めてお仕えしたときを思い出します……
えっ? ひ、光が……!
きゃっ!?!?
そそそ、掃除機が壊れちゃいました!
主人公……いったいなにを……!?
ぎにゃー! <自動掃除機>がゴミを吐き出しはじめたわー!
せ、<洗濯機>も動かなく……洗い物がまだたくさんあるのに……
ご主人さま……これって……
――――!
はい! ご奉仕してきます!
ガーン……どうしよう……かたづけないと……
私にまかせてください!
<チェルシーが手際よくゴミを袋につめていく。
失敗しながらも一生懸命に――>
ああっ!? 袋が破れていました!やり直しですぅ!
…………
ふう……これでよし。次は洗濯ですね。
この量は……大仕事になりそうですね……気を引きしめていかないと!
チェルシー!アタシたちも手伝うわよ!
私が道具を用意するわ!キャトラは洗濯物を集めておいて!
みなさん……!
***
これが最後の一枚ですね。
こうして並べてみると、たくさん洗ったのがわかるわね~。
<真っ白な洗濯物は竿に干され、風に揺れている。>
大変だったけどなんかこう……達成感があるわね。
それが<まごころ>です。
ふふふ、チェルシー……ありがとう。
いえ、そんな……メイドの務めですから。
さあ、ここからが本番よ!なまけてたぶん、やることいっぱいなんだから!
頼りにしてるわよ、チェルシー。
まかせてください!みなさんのお役に立てるよう一生懸命がんばります!
メイドの鑑