【白猫】ジョバンニ・思い出
作曲家の少年 ジョバンニ・タクティモニス cv.白石涼子 作曲家の少年。 曲を書き上げることに鬼気迫る熱意を見せる。 | ||
2014/08/29 |
フォースター2nd Story
思い出1
こんにちは!僕はジョバンニ、作曲家です!
<大量の楽譜を抱えた少年が、明るく自己紹介する。>
ここはとてもいいところですね!空気はきれいだし、自然も豊かで……
ジョバンニくんのいたところは、そうじゃないの?
ええ、技術は発達していて、生活は豊かですが、空気は濁っています。
そこで曲を作っていると、だんだん息が詰まりそうになって……
でも、ここならその心配は無いですね。明るい曲が書ける気がします!
なら、よかった。曲ができたら、ぜひ聞きたいな。
任せてください!僕は指揮者でもありますからね。
みなさんの心と耳に、すばらしい音楽を届けてみせます!
思い出2
おっととと……
<ジョバンニが、書類の束を抱え、歩いている。>
あら、ジョバンニくん。大変そうね。手伝おうか?
お気遣いどうも!でも、大丈夫です!
昨日書いたばかりの曲だから、分割するとわからなくなりそうで……
これ全部、昨日作ったのぉ!?
うん、衝動が沸きあがった時は、一気に書き上げるに限るからね。
ただ、徹夜しちゃったから、ちょっと疲れ――うわっ。
<くらり、とジョバンニがよろけた。>
ぎにゃーっ!しっぽ踏まれたぁーっ!!
ご、ごめんキャトラ。ちょっと立ちくらみが……
大丈夫、ジョバンニくん?休んだ方が……
いえ、平気です!まだ僕のなかに衝動があるんです。もう少し、がんばりますよ……!
思い出3
あれ? どこにやったかなぁ……
<上着をひっくり返すジョバンニ。>
どうしたのよ、ジョバンニ~。何かなくしたのぉ~?
うん、ふと閃いたアイディアを、いつもメモに書いておくんだけど……
そのメモ帳が見つからないのね。探すの手伝おうか?
ひょっとして、その帽子のなかだったりして~。
あ、ホントだ。あった!キャトラ、すごい!
ホントにあったの?!気づきなさいよぉ~!
いやあ、ははは……っ!?ぐっ、げほっ、げほげほっ……
ジョバンニくん!?どうしたの、大丈夫!?
だい……げほっ、じょうぶです……ちょっと咳が出ただけですから……
せっかくメモが見つかったんだ……咳ぐらい……げほっ!
思い出4
ちょ、ちょっとジョバンニ!顔色悪すぎぃ~!
あ、キャトラ……今、インクを買い足しに……
何言ってんのよ!寝てなきゃダメでしょぉ~!?
だめだ。今……<衝動>が来ているのは、今なんだ。ここを逃すわけには……今じゃない……と――
<倒れこむジョバンニ。慌てて支えると、彼はすでに気を失っていた。>
ジョバンニくん……どうして、ここまで……?
思い出5
ジョバンニぃ!寝てなきゃダメだってぇ~!
離して、キャトラ……今、書き上げないと<衝動>に逃げられる!
そんなの、後にしなさいよぉ!命より大切だっていうのぉ!?
そうだッ!!
え――
僕は病弱だ……いつ、この身が朽ちるかわからない……
だから……書ける時に、書ける限り曲を書かなきゃいけないんだ!
書くべき曲を書けずに死ぬくらいなら……僕は曲を書いて死ぬッ!!
思い出6
わあ……
あたたかな光だ……まるで、心に沁み込んでいくみたい……
ジョバンニくん、体調は……
落ち着いたみたいです。ありがとう、主人公さん。
ジョバンニ……、やっぱり、まだ書くのぉ?
うん……キャトラ。僕は、書くよ……
僕にしか書けない曲がある。僕を待ってる曲があるんだ。
だから……書く。この命を燃やしてでも。すべての魂を、叩き込む!
僕は――生きてる間に、少しでも多くの感動を生みたいんだ……!
……はあ。止めてもダメっぽいわねぇ……
でも簡単には死なせないわよ!いくらでも世話焼いてやるんだから!
ありがとう、キャトラ。うれしいよ……
このうれしさも曲にする。僕は、心の……命のすべてで曲を書くんだ!
命の音色を紡ぐ者 ジョバンニ・タクティモニス
「……運命が……」
「どうしたのジョバンニ?」
「僕を、つかまえようとしている。」
「ジョバンニさん?」
「だけど、この胸に宿る<衝動>は、おさまることを知らない。
呼んでいるんだ。僕の中で響く、新たな旋律が。」
「アンタ……!」
「僕は、運命を越えていきたい……!」
***
「なぜだろう、初めてピアノに触れた時を思い出すよ。
ああ、そうだ。僕は……音楽が好きなんだ。
この<衝動>の源は音楽への愛だったのか――
ありがとう、主人公。君には助けてもらってばかりだね。
もしも運命が……僕を捕まえても……
負けはしないさ!僕は音楽で、運命を切り開く!
その他
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