【白猫】マフユ・思い出
凍れる瞳の雪女 マフユ・フブキ cv.名塚佳織 時すらも凍る、果て無き冬のなごり雪。 悔いなどはない。決意があるから。 |
思い出1
ちょっと肌寒いわね。
あ、アイリス……だっこして!
……季節は巡る。太陽は遠ざかり、風は温もりを奪う。
アンタは――
??? |
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冬の姉妹の一人、マフユ。この島に冬を届けにきたわ。
ふ、冬ぅ~!?
備えなさい。厳しい冬に。でないと凍りつくわ。
冬なんてイヤ! あったかいのがいい!
そうよね。
マフユさん……
あなたたちは、それでいい。生き物には、温もりが必要だもの。
私達冬の姉妹の存在は、命あるものにとって、絶望でしかない。
話が悲しすぎるわ!
雪女がする話は、寂しいか悲しいか、どちらかだもの。
いやいやオカシイわ! もっと違う話しましょう。
あら、楽しくなってきたわね。
どんな話をするの、キャトラ……!
むむっ……
ふふふ……どうするの……?
アイリス……さむい……!
ごめんなさい。冷気を抑えるの、忘れていたわ。
アタシ冬眠する!
思い出2
マフユさんは――いつも旅を?
いつもではないわ。
旅をしたい気分なのね?
私の意志でというより、冬に誘われて、ね。
冬に……?
私の意志は、冬の意志でもあるから。
どういうことですか?
己の意志と、自然の意志が、混ざり合っているの。
自分の意志がないわけ?
生き物には、本能がある。全てが自分の意志じゃない。それと同じことでしよ。
アンタの妹が、肉まん好きなのも自然の意志なのかしら。
どうしてかしらね? でも、雪は寒い冬を少しだけ暖かくするものだから……
……そういえば、かまくらの中ってあったかいわね。
温もりそのものにはなれなくても、温もりを守ることはできる。それが雪。
じゃあ待って、アンタが来たってことは、このあたりも……
冬が近づいている――そういうことよ?
……ぎにゃー!
大丈夫よキャトラ。雪が積もったら、そりで遊べるじゃない。
そういえば、楽しいこともいっぱいあるわね。コタツとか。
スケートはどうかしら。
氷の上を滑るのって、楽しそう!
マフユさん、スケートをするんですか?
ええ。
ツルンといくのね!
そうね。楽しいわよ?
なんかアレ……くるくる回るじゃない!
回ったり、飛んだりね。あの池を凍らせたら、スケートリンクになりそうね。
寒いのはイヤ!
思い出3
雪女の里ではね。冬になると、樹がまるごと、細かい氷で覆われてしまうの。
人間は樹氷って呼ぶわ。私達には見馴れたものだけど、人間にとっては珍しいようね。
いずれにせよ、寒そうなのね。
寒いだけじゃないよ~? 楽しいんだから~!
あら、ロッカ。
姉ちゃん~。ぎゅっ!
<マフユの妹、雪女のロッカだ。>
よしよし。
(ロッカさん、甘えん坊みたい……)
はい、姉ちゃん! おすすめの肉まんだよ!
<ロッカは、肉まんを渡した。>
ありがとう、ロッカ。……はむっ。
美味しい?
美味しいわ。……でも、冷めないように食べるのって難しいわね。
コツがあるんだよ~。はい、みんなにも!
わーい肉まん!
ありがとうございます!
肉まんは最高だね!
ロッカ……ちょっと溶けてる。
***
姉ちゃん……ちょっと聞きたいことがあるんだけど……
何かしら?
姉ちゃん、一人で戦うつもりなのかなって……
ロッカ……あなたは、私を信じている?
私は姉ちゃんが大好きだよ! 信じるとか、信じないとか、そういうのじゃなくて……
馬鹿なことを聞いちゃったわ。私も、そういうのじゃない。
姉ちゃん……!
私は、務めを果たしたいだけ。冬の姉妹としてのね……
思い出4
古の精霊 |
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観念するがいい。<闇>に混ぜられた、裏切り者め――
否定はしないわ。でも――ここで消え去るわけには、いかないから……
闇に落ちるということは、自然を裏切るということ。もはやお前は自然の具現ではない!
そうね……私はとっくに、自然にとっての異物なのかもしれない。私はきっと、長く生きすぎた。
……なんという力! ……精霊どころか、神にも――!
眠りなさい――冬が終わるまで。
何をするつもりだ――!
この島を、凍らせる――
<闇>め……!
***
――どうして、こんな……
<目の前は、一面の雪景色。だがこの島には――>
……この島って、雪が降らないはずよね?
<街は、一面凍りついている……>
誰もいない……?
まさか……マフユが……
そんな……
***
冬よ、終わらぬ冬よ――今ここにあれ……!
マフユ……!
あなたたちも来ていたの……?
どうして、マフユさん……!
思い出5
……
もう一度……凍ってみる?
……
さ、寒い……
凍りつきたくなければ、早く立ち去りなさい。
教えてください……どうして!
人間よ、それは<闇>に落ちた、悪しき妖精だ。
違うわ! だってマフユは!
私は冬の意志――全てが凍る、永遠の冬。理由を間いて……納得できる?
<終わらぬ冬>ッ!!
――ッ!!
***
……急いで患者を運べ!
ハァ、ハァ………息が、できな、い……
ちくしょう、どうしてこんな時に雪なんか降りやがる!
まさか、この異常気象が……
雪が……溶けていく……
ごふっ……!? まさか、俺も……!
瘴気が……この森は、瘴気に溢れて……!
***
マフユを見失っちゃったわ……
さっきマフユさんを襲ったのは、精霊みたい……
主人公、どっちを信じたらいいと思う?
思い出6 (友情覚醒)
やさしい光――澄み切った白雪の作る、雪明りのよう――
この光―どこかで、あなたは――
そうだったのね……あなたが、私やロッカを……
あっ、マフユがいたわ!
みんな……
マフユさん。私達は――マフユさんの仲間です。
アンタのこと、疑うわけないわ。でも、話してもらうからね!
わかったわ……
***
おおっ、息が……!
ふぅ……
ギルドに治療薬があって、本当に良かった……!みなさんのおかげです!
病気のもとになるモヤモヤが、島中を覆っていたなんてね。
マフユさんは、璋気を抑えるために、島中を凍らせて……!
季節外れの冬が過ぎれば、瘴気も力を失って消える。
この<しょうき>っていったいなんだったわけ?
……遥か昔、この島の地下に眠っていた、はやり病の元だ。
あっ、マフユを疑ってたやつね!
あれは誤解と認める……
どうして、流行り病が……
この島の者たちが、ルーンを求めて島を採掘した結果だ。
人間たちの行いが原因、ね……
人の欲望は、<闇>よりも恐ろしいのかもしれぬな。雪の妖精よ。
それでも受け入れるのが、自然のありかたよ。
人も自然の一部、か。……この島の瘴気が消えるまで、私も力を貸そう――
……
…………
……ちょっと、いいかしら。
?
ロッカを助けてくれて――私を止めてくれて、ありがとう。
…………
……
<以前、マフユは<闇>に操られ、悲しい事件を引き起こした――
しかし、ロッカの決死の行動が、マフユを止め、世界は守られた。>
ロッカの中に感じた力は、あなたのものだったのね。
……あなたは……もう一つの力の……
光と闇は、遠からず争うことになる。戦いは避けられない。
でも、あなたなら……きっと……
永遠の冬
その他