シャンピニオン・思い出
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メインストーリー
思い出1
キノコを料理するときは、水洗いしないでね!
いきなりだわね!じゃあどうすればいいの?
丁寧に拭き拭きしてあげるといいのよ♪
どんなキノコもですか?
ほとんどはそう。生きくらげの場合は、サッと湯通ししてもOK!
なるほど……ヘレナさんにも教えなきゃ……
キノコは、大地からのおいしくてメルヘンなおくりものなの。
めるへん?
キノコってね、どこにでもあるようで、まだまだ謎も多いんだよ。
何万種類もあるって言われているけど、はっきりとはしていないし……
『光るキノコ』なんていう、不可解なキノコもあるの。
光る……キノコ……!
それは……不可解だわ……!
依然、世界には未知のキノコがい~っぱい!
『あら?』と思ったら、近くの詳しい人に相談してみよ~!
? どこに向かっていってるのよ?
さてさて、そんなこんなで、ハイ!
これは?
シロタマゴテングタケ!
引っ越しキノコだよ!
食べれる?
ううん。致死性の猛毒があるよ!
ギニャー!
でも、この光沢、このヌメり、カッコいいよね~、男前だよね~……
……ひとさまの趣味をどうこうはいわないけどさ、毒キノコは危ないよ……?
シロタマゴテングタケさま……その甘いマスク、たまらない……
ちゅっ♪
ギニャー! おやめー!
な~んちゃって♪してないよ~♪
……ふげ~……もう~……
思い出2
シャンピニオンさんは、どうしてキノコが好きなんですか?
なにかを好きになるのに、理由がいるかしら?
モノによっては。
そう?
うん。だって、毒キノコも好きなんでしょ?ちょっと変わってるわよ。
毒……とは言うけれど。
それは、食べる側を主体としてとらえたときの話なのよ。
??? どういうこと?
たとえばね。毒だと言われるキノコを、たべる虫も存在するの。
その虫は、毒キノコを食べても平気なのね。体がそうなってるのよ。
その虫からしたら、
それは毒キノコではないわ。
つまり、害のあるなしで<毒>だとしているのは、食べてる側の都合なのよ。
なるほど……
キノコ自身に罪はない……毒性を宿すのは、身を守るためでもあるから。
だから、毒キノコだって、悪いものだって決めつけるのはよくないのよ。
うん……なんだか、視野の広がるお話ですね。
それにね……痛快だと思わない?
なにが?
うっかり口にしちゃった相手を、しびれさせたり、やっつけちゃったりする。
これ、『一本取られた!』ってかんじで、見事じゃない?
その感覚はわかんないわよぅ。
食べられることしか出来ないキノコの、寡黙なる反撃の一撃……!
くぅぅ……! シブィ……!まさに、沈黙のリベンジャー……!
……わかるんだ?主人公……?
ま、たしかにそういわれれば、キノコとアンタ、似てるわよ。
そんなこともない……と……思うけれど……
思い出3
<とってもおいしそうなかおりが……どこからか漂ってくる……>
な、なにこのおいしそうなの?においだけでごはん三杯はいけそう……!
キャトラったら……
そうでしょうとも……!
<お釜を抱えたシャンピニオンが現れた。
そのお釜から、えも言われぬ芳醇な香りが溢れているようだ……!>
ねえ……?シャンピニオン、よだれが止まんないよ……!
そうでしょうとも、そうでしょうとも……!
それ……?それなの……?
そのお釜の中身は、一体……?
ふっふっふ……驚かないで……これがかの有名な……
<シャンピニオンはお釜のフタを開けた!
ふっくらとしたお米と、細切りにされたキノコが、輝いているっ!!>
<マツタケご飯>よっ!!!
まっ……!
まっ……!
マツタケご飯っ!?!?
このあいだ知り合った子から、とってもおいしいお米をもらってね……!
そこへ、投入したのよ……!キングオブキノコ、秋の味覚の帝王……
マツタケをねっ!
食べたい食べたい食べたい!ねえねえ、はやくはやくはやく!
キャトラったら、少しは遠慮を……
でも……このかおり……この誘惑は……!
抗えない……!
お願いします!
私にも食べさせてください!
もちろん、いいよ!みんなと食べるためにたいてきたんだからね!
うひゃひゃひゃー♪
きゃあー♪
***
<――みんなで、あっという間に一粒残らずたいらげた<マツタケご飯>は――
……ほんとうに、おいしかった!>
<キノコ、バンザイ――!>
思い出4
……こないだの<マツタケご飯>、おいしかったなぁ~……
アタシ、まだ夢のなかにいるみたいだよ……
キャトラ、さすがにそれはよいんをひきずりすぎだよ……
こんにちは~♪
シャンピニオン!<マツタケご飯>まだっ!?
キャトラ……
そんなにおいしかった?
うん! ほっぺが落ちて、もっかいばっちーんってなって元に戻ったの!
嬉しいなあ、喜んでもらえて。
でもね……<マツタケご飯>はそういつでも食べられるものじゃないのよ……
えぇっ!? そんなぁ!!
……お高いんですか?
このあいだのはもらいものだったんだけど……あの量を買おうとしたら……
<シャンピニオンは掌を差し出し、そこに指で数字を書いてみせた。>
す、すごい金額……!
そんな大金……なにがしか、悪に手を染めなきゃ手に入りっこないわ!
でもマツタケ食べたいし……!やるしか……!
だめよキャトラ!気持ちは分かるけど、それはダメ!
そうだよキャトラ。キノコはそんなこと望んでないよ?
そりゃそうだろうけど……
……キノコの野望は…………もっと…………遠大なのよ……!
うふふふふふ……
……シャンピニオンさん……?
いまにわかるわ……
思い出5
ギニャー!
あ、アタシのしっぽの先から、き、きの、きの、キノコが……!
主人公!大変なの!
朝起きたら、髪の毛の中に、キノコみたいなものが……!
これって……!
…………
しゃ、シャンピニオン!ねえ、キノコが!なんかヘンなのよぅ!
……ふっふっふっふ……!
シャンピニオンさん……!
ついに訪れたわね!<茸ガ刻>が!
き、きのこがとき……!?
キノコは菌類……胞子が根づき、菌糸を伸ばし、養分を得られれば、どこでも繁殖することが出来る……
ど、どーゆーことよ!?
あるときは猛毒、あるときは最上の美味のキノコだけれど……
その正体は!大宇宙の侵略者なのよ!
わ、わけわかんない!
キノコは狙っていたの……地上全てを埋め尽くし、支配するときをね……!
こうなってしまっては、もう私にも止めることは出来ない。
あらゆる生命体を覆い尽くすまで、キノコは無限に広がり続けるのよ……!
なんてこと……!意外とピンチだわ……!
そんな……あんなおいしいマツタケが、悪いヤツだったなんて……!
善も悪もないわ。これは大宇宙の摂理……
大人しく、<茸ガ刻>を受け入れるしかないのよ……!
そんなのヤだ……!
もう一度<マツタケご飯>を、おなか一杯食べるんだもん!
思い出6
うっ!
<ルーンの光が島中を包む。>
まぶっ……!……アラ……?
あ……!
とれた……!キノコがポロポロ落ちたよ!やったぁ~!
なんてこと……!数万年に一度と言われる、<茸ガ刻>が……!
<再び集まったルーンの光が、何者かの意思をシャンピニオンに届ける……>
え……?
そう……そうね……
キノコは、善も悪も超越した存在……
自然が選ばないのならば、逆らわずに身をひそめる……そういうことなのね……
シャンピニオンさん……?
私、まだまだ、キノコの真意をわかってなかったみたい……
不自然な支配を、キノコは望まない。
私が浅はかだったわ……みんなにも迷惑かけたわね。ごめんなさい。
うん、まあ……なんか、世界のピンチだった気もするけど、よくわかんないし、いいよ。
私を許してくれるの?
許すよ。
キャトラ、なんだかやたら素直だね?
だってさ……
アタシのしっぽから落ちたこのキノコ、マツタケだよね!?
あっ!私の頭から生えてたのも、マツタケだわ!
うひゃほ~!<マツタケご飯>だぁ~!
こんな侵略だったら、週一でOKだよぉ~!
キャトラったら、げんきんなんだから……
でも……忘れないでね……
キノコはおいしいけれど、その存在は、中立。
人類が愚かな行為を続ければ……世界に牙を剥くかもしれないからね……
ま、先のこと先のこと!まずはおいしい<マツタケご飯>!
そうね……いまはそれでいいわね。
でも……忘れちゃいけないよ。
うん、わすれな~い!ひゃ~!生でもいいニオ~イ!
その他
相関図
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