【白猫】パルメ・思い出
心優しき白鳥の少女 パルメ・フェネリー cv.牧野由依 虹羽の白鳥に変身する少女。 一族の村長の娘で、責任感がとても強い。 |
VARIANT STORY
思い出1
「みんな~!!」
今、誰かに呼ばれたわよね?
そうね……でも、誰もいないわ……
つまり、そらみみってヤツ――
こんにちは、みんな!
ぎにゃー!?襲われるぅー!!
落ち着いてキャトラ。この鳥さん、パルメさんよ。
え、パルメ?!
あ、ごめん!驚かせちゃったかな……?
だ、大丈夫よ。驚いたのだって、ちょっとだし!
不意打ちだったからだし!
パルメさん、同じ変身の力を持つ人たちを探しているんですよね?
うん。私の時みたいに、困っている人がいたら、手を貸してあげたいの。
そのアンタが、なんでココにいるのよ?
次の島へ向かう途中で、飛行島が見えたから……
わざわざ寄ってくれたんですね。ありがとうパルメさん♪
いえ、そんな!
それでどう?変身能力者の仲間には会えた?
……それが……まだひとりも探せてないの。
その……ちょっと考えたらわかることだったんだけど……
みんな正体を隠して生活していると思うの。
ああ、アンタもそうだったもんね。
だから、まだひとりも出会えてなくて……
ふ~ん……疲れてるみたいだし、ちょっと休んだら?
ううん。大丈夫。これは私が決めたことだから。
よし。その意気に免じて、次の島まで飛行島で運んであげるわ。
……え?
飛んで行くのも大変でしょ。どうせアタシたちも寄るしね。
急いでないなら、一緒にいきませんか?
あ……ありがとう!よろしくお願いします♪
まっかせなさーい♪
思い出2
――そうですか……
いえ、気にしないでください。
ありがとうございました。
……パルメさん?
あ、みんな。買い出しの方は終わった?
まあね。パルメの方は……なんか上手くいってない?
うん……あ、でも噂話が聞けたわ!
どんな噂ですか?
姿をハッキリと見たとか、そういうのではないけど……
それでも街中で、大きな獣を目撃したっていう情報は得られたわ。
街中でとなると、変身能力者の可能性もあるわね。
そうでしょ?だから私、これからその場所に行ってみようと思って。
もし誰かが困っているなら、私にもなにかできることをしたいから……!
…………
(ねぇ、アイリス。
ちょっとパルメのこと心配なんだけど……)
(……そうね。すこし気持ちが先走っているみたい)
ねぇ、パルメ。それ、アタシたちも手伝ってあげるわ。
え……?でも、これは私がしたくてしてることだから、みんなに迷惑をかけるのは……
私たちもパルメさんと同じですから。そんなの気にしなくていいのよ。
同じ……?
お手伝いしたいから、するんですよ。
みんな……ありがとう!よろしくお願いします!
…………
……
…………
思い出3
――お話を聞かせてくれて、ありがとうございました。
……お疲れさまです、パルメさん。
まぁ、聞きたいことが聞けなかったのは残念だけど、気にしちゃダメよ。
……うん。ありがとう、みんな。
でも、けっこうな人数に聞いてまわったけど、それらしい噂話は聞けないわね。
……やっぱり、隠れているのかな?
だとすれば用心深いヤツね。まあ、そうじゃない場合もあるけど。
どういうこと?
噂は噂でしかなかった、ということかな。
その可能性は考えてたのね。
うん、これまでもこういうことは何度かあったから。
それに私も村にいた時は、みんなが守ってくれてたもの。
なるほど。じゃ、逆に見つからないのは、良い証拠でもあるのかもね。
でも、そうじゃないことだってあると思うから……
オッケー。
それじゃ、もうちょっと探してみま――
なによアンタたち!
さぁな。ただ、俺たちが来たのは、そっちの嬢ちゃんが原因だよ。
え……私……?
ああ。いろいろ嗅ぎ回ってるだろ。
だからさ、消えてもらいにきた。
あんた達もお仲間だろ。一緒に消えてくれ!
思い出4
う……ぐっ……
……ねぇ?アンタたち、素人でしょ。
っ!な、なんでそう思う……?
だって動きが単純すぎるわ。
荒事とは無縁だったんじゃない?
どうして私たち……いえ、パルメさんを狙ったんですか?
ほら、キリキリ吐きなさい!
さもないと、今度はアタシの爪が火を吹くわよ!
……その嬢ちゃんがいると、迷惑だからだよ。
!私がなにをしたっていうんですか?
あんた、街中で獣人の話を触れ回ってたんだろ!
……え?私は、そんなことしてませんけど……
とぼけても無駄だぜ。
俺は、街の中で獣の姿の人がどうとか言ってたのを聞いてんだ!
つまり嬢ちゃんは、獣人排斥派だってんだろ。
だがな、俺たちが街から出ていく事はねぇ!
そうだ! 俺たちは、ここで生まれて育ったんだ!
とやかく言われる筋合いはねぇぞ!
ちょ、ちょっと待ちなさいって!
なんでパルメが街から、あんた達を追い出すのよ。
違うって言いたいのか?
じゃあ、なんで街中で俺たちの話をしてやがった!
私には、その……
探している人たちがいて、街の皆さんに話を聞いてたんです。
だから、別にアンタたちの事なんて話してないわよ。
…………本当に違うのか?
はい。疑うのでしたら、
私が話をした方に、聞いてもらってもいいです。
…………そうか。
どうやら、俺たちの早とちりらしい……すまなかった。
……いいえ、私こそ
みなさんを不安にさせて、ごめんなさい。
その怪我、私に治させてください。
<パルメが傷跡に手をかざすと、
淡い光が傷を癒していく。>
へぇ~、アンタ、そんなことも出来たのね。
うん。どちらかというと、私は戦うことよりも、こっちのほうが向いてるから――
だから、この力で誰かの役に立てたらって思って……
そうなんですね……
<男達は傷が塞がると、ゆっくりと立ち上がった。>
……ありがとよ、嬢ちゃん。
それから……本当にすまなかった。
誤解だったんですから、もう気にしないでください。
嬢ちゃんが探し人を見つけられるよう、
俺たちも祈っているよ。
はい、ありがとうございます。
……はぁ。とんだ災難だったわねぇ……
…………
思い出5
…………
あ、パルメ。……って、どうしたの?
あの……次の島に着いたら、またお手伝いしますね。
…………
……パルメさん?
……私、間違っていたのかな……
間違ってたって、なにがよ?
私と同じひとたちを探して、みんなを助けたいって、思ったこと……
私は村を出てからずっと、そうしたいって思って、今まで過ごしてきたよ。
それはとってもいい事で、みんなが幸せになるって、そう思ってた。
…………
でも実際に私がしてたのは、
獣人の人たちの生活を乱したり不安にさせて迷惑をかけただけ……
私、本当に考え無しだったって……
世間知らずだったんだって、ようやくわかった……
…………
みんなの力になりたい。
……大変な思いをしているなら、助けたい。
村のみんなやエイジがしてくれたみたいに、
今度は私が誰がを助けたい……
その気持ちは、大切だと思うわよ。
でも私は考えが浅くて失敗して、迷惑をかけちゃった……
まぁ……ね……
でも、いつだって最初から正しくやれるわけじゃないわよ。
それに今回はアイツらが誤解したのもあったんだし。
それでも迷惑をかけたのは事実だから……
……パルメさん……
だから考えちゃうよ……
私なんかが、誰かを助けたいって思うことは、思い上がりなのかもって……
このままじゃ私……
誰かを助ける前に、誰かを不幸にしちゃいそうだよ。
私……どうしたらいいんだろ……?
思い出6 (友情覚醒)
主人公?どうしたの?
……あ、血が……!
<主人公の肘から、血がにじんでいた。>
アンタ、怪我してるなら、ちゃんと言いなさいよ。
……私に治させて。
あのことが原因なら、それは私の責任だから……
ありがとうございます、パルメさん。
ううん、これは私のせいだから……
主人公がケガをしてパルメが治したんだから、お礼を言うのは普通でしょ。
パルメさんがどう思っていても、
私たちの感謝の気持ちはかわりませんよ。
……あたたかい光……なんだか、胸の中が軽くなっていくみたい……
ま、それが主人公の感謝の気持ちってヤツよ。
感謝の気持ち……
!そっか……なんだ……私、そうだったんだ。
どうかしたんですか?
少しわかった気がしたの。自分の気持ちが……
え、今までわかってなかったの?
そうみたい。すっごく今さらだけど、ね……
で? なにがわかったの?
私、誰かを救うとか、助けるとかより前に、知ってほしかったんだと思う。
なにを……ですか?
人の優しさに触れることの、幸せを……
優しさの、幸せ……
困っている時、苦しい時に、優しい誰かが側にいてくれることの喜びを知ってほしかったの。
そこに変身の力を持っている人か、そうでないかは……関係なかったんだわ。
パルメさん……
ねぇ、パルメ?だったら、いっそアタシたちのとこに来ない?
それ……飛行島にってこと?
どこの誰かなんて関係なく、みんなを助けたいなら、仲間と一緒の方が心強いでしょ。
……なにより、私たちがー緒にいたいです。
それにパルメさんにも、感じてもらいたいです。その幸せを……
――!みんな……!
どう?来てくれる?
うん!ありがとう!これからよろしくね♪
はためく旅立ちの虹翼 パルメ・フェネリー
その他