血盟のドルキマス Story0
黒猫のウィズ×コードギアス コラボ |
2018/11/30 |
皇歴2009年
神聖ブリタニア帝国は、皇子ルルーシュと皇女ナナリーの兄妹を、対立関係にある国、日本に人質としておくる。
皇歴2010年
極東事変勃発。敗戦国日本は神聖ブリタニア帝国の属領となり、エリア11と名付けられる。
皇歴2017年
ブリタニアの支配に対抗する仮面の男、ゼロが現れる。ゼロは反ブリタニア組織、黒の騎士団を結成し、またたく間に勢力を拡大する。
そのゼロの正体こそ、ブリタニアによって棄てられた皇子、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアであった。
ルルーシュは謎の少女C.C.により与えられた、絶対遵守の力『ギアス』を使い、ブリタニアの支配に挑む。
すべては最愛の妹ナナリーが安心して暮らせる世界を作るために――
だが戦いの裏に潜むギアス嚮団の本部を強襲した際、ルルーシュは何者かによって奇妙な空間に引き込まれる。
「俺はいつ蜃気楼から……それにここは……?」
そこで待ち受けていたのは、実の父である皇帝シャルルであった。
「我が息子ルルーシュよ。時は来た。贖いの時が。」
そして明かされた、C.C.の願い。
「我が願いは死ぬこと。私の存在が永遠に終わることだ。」
不老不死の定めを終わらせるため、ギアスの力を高めて「達成人」となったシャルルに殺されることをC.C.は望んだ。
「さようならルルーシュ。お前は優しすぎる。」
「すぐに終わる。ルルーシュ、そこで見ておれ。」
「やめろ! そいつは俺の! 俺の……。
答えろC.C.! なぜ俺と代替わりして死のうとしなかった!
俺に永遠の命という、地獄を押し付けることだってできたはずだ!
俺を憐れんだのか、C.C.!
そんな顔で死ぬな! 最後ぐらい笑って死ね!
必ず俺が笑わせてやる! だから……!」
ルルーシュの心からの叫びが、永遠に続く時の流れを生き、疲れ果てたC.C.の心に響く。
「……!」
「どういうつもりだ! C.C.!」
「これ以上うばわれてたまるか!」
ルルーシュはナイトメアフレーム、蜃気楼の砲撃でこの空間、「アーカーシャの剣」を破壊する。
「なんたる愚かしさか!」
すべてが崩れ去り、落ちていくC.C.に向けて、ルルーシュは手を伸ばした。
「C.C.! この空間から出るぞ! 取り残されるのは皇帝だけだ!
俺は知っているぞ、C.C.! お前の本当の願いを!
おい、こっちを向いてくれ!
俺は! お前を……!」
ルルーシュの手がC.C.に触れたその瞬間――
光が周囲を包みこんだ。
「くっ……、C.C.……。」
光を抜けたルルーシュが、状況を見失っていたのは、ほんの一瞬だった。
「ルルーシュ、腕が痛い……。」
自分の手がガッチリとC.C.の腕を掴んでいたことに気付くルルーシュ。
「ああ、すまない。だが、無事でよかった……。」
「まあ……、な。」
「なあ、C.C.。お前……。」
「待て、ルルーシュ。様子がおかしい。」
C.C.の声にただならぬものを感じたルルーシュは慌てて周囲を警戒する。
強い光を受けて失っていた視界が徐々に広がると我が目を疑い、そして呆然とつぶやく。
「ここは……どこだ?」
ふたりの前には、見たことのない世界が広がっていた。